「セーラー服反逆同盟」 第16話「翼の折れた天使」 前編

ガールズ・イン・テーマソングス Red [ (V.A.) ] 価格：2995円（税込、送料無料) (2018/3/6時点)

　ほぼ2ヶ月ぶりの「反逆同盟」です。

　第16話「翼の折れた天使」は1987年2月2日放送。

　冒頭、校門のところで所持品検査の長い列ができているのを眺めて、朝っぱらからやってられないとぼやくユミとルリ。

　
　ルリは校門を通らずに中に入れる抜け道を知っていると、ユミを誘う。

　
　裏道を経由して、使われていないグラウンドへ入ろうとしたふたりだが、地面に点々と血が垂れているのを発見して、固まる。

　ふたりは恐る恐る血痕を辿り、体育倉庫の建物の中へ入って行く。

　
　そして血痕の消えている部屋に入ったユミに素早くナイフをつけつけたのは、近くの少年院から脱走してきた少女エリカであった。

　エリカを演じるのは美人女優の橘ゆかりさん。少し鼻にかかった声が魅力的です。

　
　ユミを人質に取られ、ルリもその部屋から動けなくなる。しかし、ユミは逆にエリカの力になろうと、協力を申し出る。なかなか信用しないエリカだが、やがて唯一信頼できる恋人の存在を教える。

　ユミは、ルリにその恋人をここへ連れてくるように頼む。

　エリカはルリがそのまま逃げるのだろうと疑うが、
　ユミの「もしルリが帰ってこなかったら、私を殺せばいいでしょ」と我が身を顧みない大胆な発言に、不良少女エリカもびっくり。

　
　一方、真下教頭はエリカの脱走に関する情報を校長へ伝えていた。彼女の言によると、エリカは恋人の指を切り落としたヤクザを刺したため逮捕されたらしい。彼女はかつてこの黒鳥学園に在籍していたことがあるので、警察から念のために知らせてきたのだ。

　また、雄太とケイは、朝からユミとルリの姿が見えないので不審に思い、あちこちを探し回っていた。

　

　
　構内をぐるぐる手を回しながら全力で走るケイ。

　と、ちょうどルリがエリカの恋人を呼びに学校から出て行くところを見掛けた二人は、当然ルリを追いかけて学校を飛び出す。

　ルリはタクシーで、エリカに教えられた府中の自動車工場へ着く。少し遅れて雄太とケイもタクシーでやってくる。

　
　自動車工場内で、フェイスペイントをした怪しい男たちに取り囲まれて、やや大袈裟に驚くルリ。

　
　そこへ彼らのリーダー格である小田イサオ、つまりエリカの恋人が現れる。

　真冬なのに素肌に革ジャンを着た凄い奴である。

　エリカは、彼とエリカの誕生日に、つまり今日だが、外国へ密航すると言うメルヘンチックな約束をしていたらしい。エリカに託された思い出のペンダントを見せられ、イサオもすぐにルリと一緒にジープで黒鳥へ向かうのだった。

　
　その頃、倉庫では、ユミが脱走の際に負傷したエリカの体を気遣い、救急箱を取ろうとするが、余計なことをするなとエリカに押し倒される。そこで、ユミの胸にある傷（幼い頃に母親に殺されかけたときの傷）を見て、ギョッとする。

　……そんなに驚くこともないと思うんだけどね。

　
　ユミは自分の過去を告白し、さらに「心の傷口に、血を滲ませているのはあなただけじゃないのよ！」と言う名台詞を放つ。

　ちなみにユミが自分の過去について他人に話すのは実はこれが最初なのだった。同志であるルリたちにも話したことがないのに、初対面のエリカに打ち明けるのはやや意外な感じもするが……

　エリカもユミに対してやっと心を開いて、ヤクザを刺したいきさつを話すのだった。

　
　折も折、ルリがイサオを連れてきたと勇んで戻ってくる。

　今度はエリカも「ありがとう」と素直に礼を言うのだった。

　このままハッピーエンドと思いきや？　後編に続く。