第2クールの幕開けにして、1980年の第一弾である、第14話「ハエジゴクジン 仮面ライダー危機一髪」である。ちなみに放送は1月4日。
今回から、ライダーのサポート役が病気降板した田畑氏から、塚本信夫氏にかわり、ライダーたちの拠点も喫茶ブランカと言う店に移る。準レギュラーは以後も入れ替わりがあるが、最終回までの基本的な設定はここで固まる。
まず予告編。

手摺をかっこよく乗り越えてカメラの前に参上。

洋「やあ、次はハエジゴクジンとの戦いだ(後略)」
口の動きと声が全然あってない(笑)。

正月4日の放送と言うことで、振袖の女の子に羽根突きをさせている。これで正月だと押し切るスタッフ。

カウボーイスタイルのお尻が色っぽいミドリさんが、ハングライダークラブにやってくるが、

建物から出てきた弟シゲルに、志度会長の置き手紙を渡される。そこへちょうどユミとミチもやってきて「おめでとう」と軽く挨拶を交わす。

手紙には、達筆で「ネオ・ショッカー対策委員会の要請で当分海外に行きます。大原のブランカと言う喫茶店に行って、谷源次郎と言う人に会いなさい……」などと書かれてあった。
随分強引な処理だが、まあそれでも一応姿を消す理由が示してあるからマシな方だろう。
16話で姿を消すミチ(右端)なんか、何の説明もないままフェードアウトの憂き目を見ているからな。

一方、筑波洋は一足先にブランカにやってきていた。客がいないことで有名なブランカだが、この初登場時にはちゃんと客がいる。ただ、カウンターには店長の沼さんだけで、女の子のひとりもおらず、これでちゃんと経営できていたのか疑問である。この回の終わりで、ユミたち三人がバイトとして働くようになるのだが……逆に一気に三人も雇って大丈夫なのかと言う疑問も湧く。
それはともかく、沼さんは「富士急ハイランドで会おう」と言う谷の手紙を洋に見せる。

で、美しい富士山を背に、富士急ハイランドへバイクを飛ばす洋だった。

その富士急ハイランドの地下には、ショッカーの秘密基地があり、ハエジゴクジンと言う今回の怪人が、部下たちにこと細かく今回の計画の説明をしてくれる。
要するに、彼の体から出る毒液を風船につめて、東京上空で破裂させたれや、と言うものである。だったらさっさと実行すればいいのに、風向きなどを調べるためか、風船をたくさん飛ばしては実験しているのだった。

作戦の進捗状況を報告に来たハエジゴクジンに、「スカイライダーに気を付けろ」と訓示するゼネラルモンスター。
今回のお仕事はこれだけです。 
さて、日本一の遊園地・富士急ハイランドにやってきた洋。普通に営業しているなかに、村上弘明を投入するというムチャなことをしているが、まだ番組は始まって間もなく、それほど騒がれはしなかっただろう。よく分からんが。

谷と言う人を探していたが、遠くからこちらを見ている怪しい男に気付く。
どう見ても塚本信夫なのだが、

洋は後を追い、間近でサングラスを取った顔を見てやっとそれが「先輩」だと悟るのだ。

洋「谷さんと言うのは先輩のことだったんですか」
と言う台詞から推測するに、彼は元々別の名前で、洋の大学の先輩か何かだったのだろう。
もっとも、洋の先輩にしてはいささか年上過ぎる気もするが。
谷はネオ・ショッカーに家族を殺されたと打ち明け、洋と共に戦うことを誓う。無論、友人の志度会長から洋がスカイライダーであることは知らされているのだろう。

園内で、ショッカーの飛ばした実験用の風船を拾う女の子。これ、「おしん」の小林綾子さんなのだ。彼女は22話にも出演している。

その母親役の八百原寿子さんも、この作品ではちょいちょい出てくる女優さんです。
風船には何かの機械のような物が付属していた。それを見ても、無論ふたりは気にせず歩き出すのだが、秘密を知られたと慌てた怪人、いきなり襲い掛かるのである。
今回、このパターン(実験の手掛かりを発見されたと思い込んで襲う)ばっかりである。
そりゃ、こんなところで実験してたら気付かれるわな。
しかもその現場をライダーに邪魔されると言うおまけつき。

ジェットコースターと富士山をバックに変身する洋。ブログのトップ画像はここから取っています。
めちゃくちゃかっこいいシーンである。

新年一発目に子どもたちの心を掴む必要を感じたのか、ここで結構長いことバトルが演じられる。それも走っているジェットコースターの上でのアクションである。

命綱なしでやってるとしか見えないのだが、ちょっと凄いよね。
まあ、撮影用に、低速で動かしているんじゃないかと思うが……。
結局怪人は退散する。

その後、遅れてやってきたミドリたちと合流する。
ユミの「谷さんて人見付かったー?」と言うひっくりかえったような台詞が印象的だ。
谷もやってきて互いに自己紹介。

挨拶するユミちゃん(巽かおり)。貼りたいだけです。
その後、ミドリたちも面白半分でネオ・ショッカー基地の探索を開始するのだった。

ユミは、なんかソフトクリーム食べながら探している。
で、ここで、

さっきと同様、実験用の風船がミチとシゲルに拾われる。
で、ミドリたちと合流した際に風船が破裂する。

驚いてちょっと可愛いポーズになるミドリさん。

それをモニターしていたハエジゴクジン、「秘密を知られてはまずい、あいつらを始末しろ!」とまた余計な命令を出すのである。
続く。