第14話の後半です。

ほどなく洋たちと再合流したミドリたち。
ミドリ「ネオ・ショッカーなんかどこにもいないじゃない」
洋「何ぶらぶらしてんだ、スケートでもやれよ」
と、暢気なことを言われて、
たちまち「やろうやろう」とそれに乗って、さっさとショッカー探しをやめてしまう女の子たち。自主性があるんだかないんだか……。
で、別れ際に、ミチがさっき拾った風船の残骸を洋たちの前に捨てていくのだが、物凄く作為的である。その残骸には変な部品がとりつけてあった。それをモニターしていた怪人ハエジゴクジンは、風船実験の件がばれるとまずいと思い、

「俺だ、ハエジゴクジンだ、お前を冨士の風穴で待っている」とラウドスピーカーでじかに洋たちに呼びかける。洋は罠かもしれないと思いつつ、言って見ることにする。谷にはミドリたちのことを頼むと告げて。
ここ、考えたら怪人の台詞ひとつでライダーを現場から離すことに成功しているので、無理に風穴で待ち構える必要はないと思うんだけどね。

しかし律儀な怪人はちゃんと爆弾を仕掛けていて、「スカイライダー」としては結構派手な爆発が起こる。で、ライダーは岩石に飲み込まれて生き埋めになってしまうのだ。

そんなことは露知らず、すすめられたとおり、アイススケートを楽しむライダーガールとシゲル。
ミドリとかは普通にすいすい滑っているのだが、我らがユミちゃんだけ全然滑れないようで、ずーっとミチの手を掴んで引っ張って貰っている。
ユミ「手ぇ離さないでよ」
このドン臭いところも可愛い(なんでもいいのかお前は)。

先頭を行く弟のシゲルを追いかけるミドリさん。仮面ライダーのオフィシャルマガジンによれば、三人のライダーガールのうち、彼女だけオーディションではなく俳優養成所か何かの出身らしい。確かに三人の中では一番演技がうまい。
ここ、背後に男性スタッフっぽい人たちがこちらを見てるんだけど、これは富士急ハイランドのスタッフかなぁ。

ミチ「だいぶ上手になったわよー」
ユミ「ええー、そう?」
どうでもいいシーンだけど、管理人はこのほのぼのした雰囲気がとても好き。

やがて行く手を怪しい男たちにふさがれる。無論、ショッカーの戦闘員であるが、正直、ライダーを倒したと思ってるわけだから、今更彼らを襲う必然性はなさそうである。風船の実験にしても、谷が特に気にしていた節はない。
なお、囲まれると、ユミはすぐシゲルを守るように背後から抱きつくが、これはころばないために慌ててスケートのうまいシゲルにしがみついているようにしか見えない。萌える。

リンクから出て、地面を走って逃げる際も、ユミがミドリの手を握っているのが可愛いですね(もういいか?)。

助けに入った谷もろとも、戦闘員に包囲されるミドリたち。

なお、予告編にはこれとほぼ同じ配置の谷たちのカットがあるのだが、場所はスケートリンクになっている。NGテイクか、宣伝スチール用のカットだったのかな。

そこへ現れたハエジゴクジン、
「仮面ライダーは死んだ、
うぬら五人、猛毒細菌の実験台にしてやる」
物言いがシブい怪人。ラオウみたいでかっこいい。
こうして谷たちは秘密の抜け穴から彼らの秘密基地へ連行される。

手始めに、実験台の男性が彼らの目の前で毒で殺されるのだが、大人たちはそれなりに怖がっているが、
シゲルは意外と醒めていた。現代っ子だね。
このシゲル役の子役(白鳥恒視さん)、上手いんだか下手なんだかよく分からない。当時の子役としては上手い方だろうけど。

ところでここ、全員鎖で縛られているのだが、怪人の目を盗んで谷がミチに鎖を解かそうとするシーンがあって、すぐ見付かって怪人に怒られるのだが、

そのすぐ後で、今度はミドリがシゲルに同じく鎖を歯で噛み切らせようとして、これまた叱られるシーンが続く。この似たようなシーンの連続はいささか雑である。第一、ロープならともかく金属製の鎖を歯で噛み切れるわけがない。
度重なる反抗に怪人は怒り狂って、毒を詰めた風船を東京上空へ飛ばそうとする。が、生き埋め状態から根性で抜け出したスカイライダーが、いきなり侵入してくる。

やくざキックで施設を破壊するライダー。

屋外に出て、最後の決戦となる。
戦いを物陰から見物している谷たち。
女の子たちのお尻が可愛いのだが、

ここで何の脈絡もなくシゲルが、
「仮面ライダーって誰なんだろう?」 と、核心に迫る発言をする。
それを受けて、ミドリが、「もしかしたら……」とズバリ洋の名前を出そうとする。が、それを遮るように谷が「さあ、今のうちに逃げるんだ」と強引に話を潰す。
ま、普通、洋しかいないんだけどね。ただ、ここで唐突にライダーの正体に関して話題になるのは面白い。もっとも、ほんとにここだけで、それ以降ミドリもそのことには触れないまま(17話で)降板してしまう。
あとはもうアクションシーンがルーティンワークのように流れるだけなので省略。

あ、でも、トドメのライダーキックの映像はなかなか迫力があって美しい。

事件が解決して、改めてブランカに集まった面々。短い間だが、彼らはここでバイトとして働くことになる。洋は一切労働しないが。
谷のはからいでたくさんのショートケーキが振る舞われている。
シゲル「僕アイスクリーム」
ミドリ「少しは遠慮しなさい」
谷「ああ、いいさいいさ、これから一緒の仲間だ」
ミチ「じゃああたしも」
ユミ「まあっ」
ミチ「あらあんた要らないの?」
ユミ「いるいる!」
ミチ「よく言うと思わない?」
一同「ハハハハハッ」
(ワシ、何でこんなこと一生懸命書いてるんだろ)
洋「それにしてもよく食べるな」
沼「いいんですか、マスター、お店潰れちゃいますよ」
谷「任しとけ、世界平和のためだもんな!」
洋「ええ!」
てな感じで、実に和気藹々とした雰囲気で終わるのだった。
繰り返し言ってるように、初期ライダーガールは17話で全員クビになってしまうことを思えば、ちょっと虚しい(ユミだけ33話から復帰)。まあ、視聴率不振で、テコ入れの一環として、総入れ替えが行われたのだからしょうがない。