「さくや妖怪伝」特別版DVDの魅力をいまさら語る その2
- 2013/02/15
- 22:04
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さて、肝心の本編ですが……。
江戸時代、富士山のほうで妖怪たちが復活したりしなかったりしてサア大変! で、幕府お抱えの妖怪殺しの家系の当主である「さくや」が、ショーグン様(黒田勇樹)に招かれ、妖怪どもを退治してこいや、と命令されると言う導入部であります。
要約すると、ストーリーは別にない、と言うことになります。
そこから冨士へ向かう道行となるのだが、さくやは、先代であるオヤジの藤岡弘がかつて倒した巨大カッパの遺児を、自分の弟のように可愛がっており、こいつも同行する。どうでもいいが、藤岡弘は特別出演として、ワンシーンだけ登場するのだが、そのあまりの濃さに、たいていの人は怯むであろう。
毛穴から、男汁(謎の液体)が滲み出てきそうで怖い。
また、似烏・にがらす(嶋田久作)と猿鬼・ましらぎ(逆木圭一郎)と言うふたりの忍者っぽい戦士も、さくやに協力して一緒に旅をする。
それから、道行く先で色んな妖怪に出くわしてやっつけたり、色んな人と出会ったり、ほどほどにドラマを点綴しつつ、やがて妖怪の総元締め、熟女向けウィッグでお馴染み、巨大・松阪慶子と対決すると言う流れになっております。
うーん、率直に言ってあまり面白くない。オーディオコメンタリーの愉快な解説を聞きながら、なんとか見れるレベル。いや、アクションやビジュアルはいいんだけど、シナリオに工夫がないし、さくやとカッパの子供のねたねたしたやりとりがちょっと甘ったるくてね……。
もっとも管理人の関心はひたすら安藤希さんの綺麗なお顔に集中されているのだった。

旅に出る前の巫女さんみたいなスタイル。

妖刀・村正をかついで元気に旅に出るところ。

化け猫の妖怪と戦ってるところ。

宿場町に三体の妖怪が現れたとき、二人の仲間と一緒にザザッと向かい撃つカットがあるのだが、ここが妙にかっこいいのである。
なおこの映画、監督の原口氏の好みか、極力VFXに頼らず、手作り感、あるいは着ぐるみ感
を敢えて前面に押し出したクリーチャーが活躍するようになっている。

これは宿場町に現れる落ち武者妖怪。
根底には大映の妖怪映画へのオマージュがあると思うのだが、変なCGでのっぺりとした妖怪を出すより、よっぽど気が利いている。CGだと、数年もすれば古臭くなってしまうが、こういうアナログ手法で作られたものはいつまで経っても新鮮なのだ。

全体に画面が暗くて分かりにくいが、ほんとに安藤さんのいい表情がたくさん見れて、そう言う意味では言うことナシなのである。

アクションシーンも結構派手なのだ。これはスタントだけどね。

最後、ラスボス松坂慶子にぶつかっていくさくや。かっこいい。
と言う訳で、単に安藤さんの画像が貼りたかっただけじゃねえかと言うお叱りの声が既に届いておりますが、「喝っ」と言っておきます(意味不明)。
総括すると、
子供向けと言うことで、過激なシーンもなく、あまり人も死なず、あくまでもハッピーエンドなので物足りない気もするのだが、でも、変にシリアスなストーリーよりいいのかもしれない。原口監督の人柄が滲み出ているようで、好感が持てる。
なお、類似作品として同監督の「跋扈妖怪伝 牙吉」と言うのもあって、こちらにも安藤さんが出ているのだが、こちらも正直そんなに面白くない。まあ、セルDVDの特典はそれなりに豪華なので、興味があったら見てください(ディスク2枚組でメイキングが1時間近く、舞台挨拶やトークショーもたくさん収録されている)。
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