「スカイライダー」を心ゆくまで楽しむ奴 第8話

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　第8話「ムカデンジンの罠 謎の手術室」

　
　冒頭、ネオ・ショッカー謹製スペシャル日焼けサロンを体験している……わけではなく、無理矢理改造手術をされている進堂誠青年。

　いつも思うが、なんで悪の組織って、麻酔もかけないで手術しようとするのだろう。

　意識のあるままやろうとするから、ちょいちょい途中で抵抗されて逃げられたりするのだ。

　この青年の場合、手術中のトラブルで、彼らに「廃棄」されそうになるが、

　
　抵抗して逃げ出すのだった。

　カンフー映画の影響か、その戦い方が妙に気合入っているのだ。
　「アチョー」とか叫ぶし。
　演じるのは神弘さん。

　なお、当時の大野剣友会のなかには、明らかなメタボ体型のひとがいたようで、この画面でもわかるように、ちょいちょいお腹の出た戦闘員が登場する。まあ、戦闘員が太っていたって別にいいんだけどね。

　進堂青年は空を飛んでいたスカイライダーに助けられるが、彼はそのまま去ってしまう。

　
　大首領に叱られるゼネラルモンスターだが、妙に落ち着いて自信たっぷり。どうやらこれは何かの計画の一部らしい。

　大首領は「良い知らせを期待している」と太っ腹だが、

　苦節数十年、果たして彼の元へ吉報が届くことはなかった……。合掌。

　
　青年のことを志度・ハングライダークラブの仲間に話す洋。

　ミドリ「きっとネオ・ショッカーのこと探っていたのよ」
　ミチ「そぉよっ、あったしたちの仲間よ～」
　ユミ「洋くん、連れて来れば良かったのに」
　ミチ「そうよ」
　ユミ「ねえ」

　ライダーガールたちの発言だが、ここで注目すべきは右端のユミ（巽かおり）が何故かここでは洋のことを「洋くん」とくん付けで呼んでいることだ。それ以外では「洋さん」なのに。ま、単にアフレコの際に間違えたのか、脚本がそうなっていたのかは分からないが。

　それと、ミチ（伏見尚子）だけアニメ声優っぽいわざとらしい喋り方なのだが、特にここの太字の台詞はそれが顕著である。これは是非直に聞いて欲しい。

　志度「ははははっ、お前たちは気楽だよ」
　会長の言葉に不平を言う少女たち。

　
　そこで、例の青年がパイクで走り過ぎるのを見た洋は部屋を飛び出す。

　それを受けてミチ「どうなっちゃったんですか～」
　この右端の微かに映っているのが、ユミのお顔です。貴重なので貼っておく。

　今回、ライダーガールたちの出番はこれだけで、とても物足りない。

　
　その進堂、洋がバイクで尾行していくと、どこかの銀行の頭取に話しかけ、今夜あなたがショッカーに襲われると忠告していた。

　実際、その夜、その頭取はムカデンジンと言う怪人に襲われる。
　洋と進堂青年は、怪人を撃退する。

　
　その後、洋と進堂はともに改造されたものとして協力してネオ・ショッカーと戦うことを誓うのだった。

　彼の情報で、ショッカーはダムに猛毒を入れようとしていると知り、二人はバイクに乗って現地に向かうのだった。

　
　なお、彼らが途中で敵と戦うところで、飛田今太と言う昔の稲川淳二みたいなカメラマンが顔を見せる。今まで敢えて触れてこなかったが、彼は「スカイライダー」の前半にちょいちょい出てくるコメディキャラで、スクープを撮ろうとして毎回ひどい目に遭うと言う設定。

　ただ、第1話を除いて他のレギュラーと絡むことはなく、勝手に出てきて勝手にひっくりかえるだけという、不幸な星の下に生まれたキャラなのだった。いつの間にか出てこなくなるし。なお、演じているのは東隆明さん。

　ふたりはそれから結構長いバトルを戦うのだが、面白くないのでカット。
　最後に秘密基地のようなところへ入り込むが、そこはゼネラルモンスターの用意した罠だった。閉じ込められてしまうふたり。ゼネモンは、わざと進堂を逃がし、洋と合流させてここまでおびきよせるという、遠大な計画を立てていたと豪語する。

　
　「助けてくれー」とうろたえる進堂、だが、

　ライダー「芝居は終わりだ、誠、いいや……」

　
　ライダー「ムカデンジン！」
　と、かっこよく台詞を決めるライダー。
　そう、彼こそがムカデンジンだったのだ。

　ライダーも進堂がムカデンジンだと承知の上で、ここまでやってきたのだという。

　
　ライダーの言葉に正体を明かす進堂。

　相変わらず「スカイライダー」の怪人はグロい。特に前半は気持ち悪いのが多い。

　後はまあ、サクッとムカデンジンを倒して終わり。

　手間隙かけた作戦も失敗したゼネモンは、その後、大首領にしこたま怒られることになる。

　わざわざこんなことしないで、こっそりダムに毒を入れれば良かったのでは？　少なくともその作戦は成功していただろう。