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「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)



●あらすじ

 何十年ぶりかで柴又に帰ってきた寅次郎は、おいちゃんやさくらに涙まじりで歓迎されるも
さくらの見合いをぶっ壊して、あっさりと飛び出してしまう。旅先で御前様とその娘・冬子と出会い、すっかり機嫌を直して帰ってくるが、今度はさくらに恋する印刷工場の博との仲をぶち壊そうとするが……。

●マドンナ

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 午前様の娘の冬子、演じるのは光本幸子。

 単なる友人として寅と仲良くして、最後はあっさり別の男と結婚すると言う一種のパターンを作った。この後も、シリーズに何度か登場する。

●作品鑑賞

 記念すべき第1作。当たり前だが、みんな若くて溌剌としている。

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 初登場の寅さん。渥美清は41くらいか。

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 最初は、こうやってちゃんと背広にネクタイを締めていたのだ。

 最初は意外とピシッとしているところは、刑事コロンボと一緒だな。

 何十年ぶりかで寅さんが柴又に帰ってくる。父親は、寅が家出をした時点で生きていたのか死んでいたのか、作品によってどちらでも取れる場合もあるが、まあ、死んでいたと言うのが通説だろう。
 他の作品で、おいちゃんは父親のようなものだと寅が言ってるしね。

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 再会を祝しての小宴には近所のおばさんたちも招かれている。

 ここで寅が、インチキ臭いアイテムをおばちゃんにプレゼントするのが笑える。

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 そこへ、シリーズを通してのマドンナと言うべき妹さくらが帰ってくる。

 最初、若い倍賞さんを見たとき、めちゃくちゃ美人だなぁと感動したのを覚えている。もっとも、この時点で既に27か8くらいなので、パッと見よりは年上なのだ。

 何十年ぶりかで会う寅の顔をすぐには思い出せなかったさくらだが、やがて兄だと分かり、喜ぶより怒るようにして涙ぐむ。

 そこまでは良かったが、寅はさくらの見合いにおいちゃんの代わりに出席し、例によって下品なことをポンポン言って、相手の妹にはうけていたが、見合いはぶち壊し。もっとも、さくらはそれほど乗り気ではなかったようだが。……でも、寅さんが帰ってなかったら、このままその見合い相手と結婚していたかもしれないわけで、寅のせいでさくらの人生も大きく変わったことになる。むう。

 なお、この見合い相手が声優の広川太一郎と言うのは割と有名である(……と思う)。

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 見合いがパーになったとは知らず、柴又に来ていた舎弟の登と、タンカバイをする寅。有名なタンカバイは、これが最初かな。

 管理人、この登(津坂匡章/秋野太作)が大好きで、途中でいなくなったのがとても悲しい。きゃしゃで、妙に可愛いんだよね。

 意気揚々と帰って、その登をしばらく置いてやれと言うが、おいちゃんたちの険悪なムードに気付いて、それから後々恒例となる、おいちゃんとの喧嘩が勃発。寅は家をまた飛び出してしまう。


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 その後、京都かどこかを旅行中の御前様、冬子と会い、すっかり冬子に惚れてしまう寅。

 このシーンのワンコ(左端)だが、後ろ足がびっこで、妙に気になる。

 で、三人揃って柴又に帰ってくるのだが、こうやって逐一書いていくといつまで経っても終わらん。
 チャチャッと済ます。

 後半、博がさくらに思いを寄せていることを知り、寅はその仲立ちを頼まれるが、例によって早合点して見込みはないと博に言い、博はショックで仕事をやめて飛び出してしまう。

 この時、博が、さくらたちの前でぶつ演説は感動的だ。

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 博「僕の部屋からさくらさんの部屋の窓が見えるんだ……朝、目を覚まして見てるとね、あなたがカーテンを開けてあくびをしたり、布団を片付けたり、はっ、日曜なんか楽しそうに歌を歌ったり、冬の夜、本を読みながら泣いてたり、あの、工場に来てから、3年間、毎朝あなたに会えるのが楽しみで、考えてみればそれだけが楽しみで……」

 博、堂々のストーカー宣言!

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 その告白に、さくらさんもびっくり

 博はこの世の終わりみたいな形相で「幸せになってください」と言って飛び出す。さくらは彼を追いかけ、電車に一緒に乗るのだが、しばらくして戻ってくるとおいちゃんたちに「あたしたち結婚するわ」と言う。

 寅たちは喜ぶのだが、さすがにいきなり「結婚する」はないだろう。この空白の時間、一体何をしていたのか、とても気になる。やっぱりセックスだろうか?

 で、この後、ふたりの結婚式、寅の失恋、1年後のさくらたちの様子となるのだが、披露宴での博の父(志村喬)の演説など、感動的ではあるのだが、最後はさくらが子供を産んでいたり、あまりに一気に話を進めてしまったのが、のちのちのことを思うと残念だ。

 この時点では1作きりのつもりだったろうから、そこまで描いてしまったのはしょうがないんだけどね。せいぜい結婚までにしていれば、2作目以降で、博とさくらの新婚旅行とか、さくらの妊娠、出産とか、ベタだけどドラマとして面白いエピソードが作れたのになぁといつも思うのだ。

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 登に堅気になれと大喧嘩しておきながら、ラストカットはまた登とふたりでショウバイをしている寅の姿で、物語は幕を閉じる。

●萌えポイント

 マドンナの光本幸子は、シリーズ中でも最もフェロモンのない女優さんなので、もっぱらさくらさんの可愛らしさに尽きる。特に1作目では髪をひっつめにしないで下ろしているのが貴重である。

●名場面・名台詞

 冬子にふられたことを噂されてバツの悪い寅が暑いのに押入れの中に隠れている。そこへさくらたちが旅行から戻ってくる。で、おいちゃんのためにさくらが枕を取ろうとして襖を開けたら、寅がいたというところ。

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 ここ、寅が押入れから出ようとして頭をぶつけるのだが、ここの倍賞さん、素で笑ってるようにしか見えない。頭をぶつけたのがシナリオ通りなのか偶然なのか分からないが。

●谷よしの

 色んなところに出没する女優・谷よしのさん。

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 実は、寅さんが最初に柴又で祭りに参加した時に、既に登場していたのだ(右から二番目)。この後、寅とおいちゃんたちの祝宴にも顔を出している。

●評価

 ややエピソードが詰め込みすぎの感じはするが、やっぱり最初なので何もかもが新鮮で清々しい。

 ★★★★☆(4点/5点中)


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コメント

寅さんと印刷工場の蛸社長は頻繁に喧嘩して寅さんもその後は旅に出ましたね。

無益な殺生や弱い者苛めだけは絶対にしない寅さんも甥の光男が英語を覚えて「タイガー」と言ったら印刷工場の社長も「タイガーか!タイガーと言えば虎だ!あっそう言えばこの家にも虎が一匹居たんだったな!余計な奴がな!!ハハハハハハ!!!!」と馬鹿にしたのに寅さんもカッと来て「こいつは・・・」とそっと印刷工場の蛸社長がくれた葡萄を掴んで背後から印刷工場の蛸社長の顔にグジャグシャグシャグシャと押し付けて喧嘩になった事も有りました。

光男に関しては青年となって高速道路でバイクで走っていたらサングラスの怖い顔して親切な小父さんに拾って貰いホテル迄手配して貰ったのは良いですが、何とその小父さんがホモで「みっちゃん」とキスしようとして気付くのが遅かったらバイオハザードと同じく完全に絶叫していたので咄嗟にDQのメタルスライムの如く猛ダッシュでダダダダダダダダダダダと逃げ出してバイクで高速道路を走行中も「ゲーッ気持ち悪い。ゲーッ」と言ってたのを覚えてます。

Re[1]:「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)(01/23)  

クッカリス様
>光男に関しては青年となって高速道路でバイクで走っていたらサングラスの怖い顔して親切な小父さんに拾って貰いホテル迄手配して貰ったのは良いですが、何とその小父さんがホモで「みっちゃん」とキスしようとして気付くのが遅かったらバイオハザードと同じく完全に絶叫していたので咄嗟にDQのメタルスライムの如く猛ダッシュでダダダダダダダダダダダと逃げ出してバイクで高速道路を走行中も「ゲーッ気持ち悪い。ゲーッ」と言ってたのを覚えてます。

なんでもよく見て覚えておられますね。あれは笹野高史さんでしたか。

Re:「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)(01/23)  

笹野高史さんは「美少女仮面ポワトリン」の第2話にてハリウッド芸能プロ社長の川崎絶人役を演じてました。

あの時は優良難易度の「ドキドキプリキュア」に登場する食いしん坊な「グーラ」役の天田益男さんも息子役として登場してました。

何でも美少女仮面ポワトリンの偽物グッズを故意に無断で販売して不正利益を得ていたから目的外使用による著作権侵害で女刑事役の柴田理恵に摘発されましたが、天田益男さんが金属バットでカキーンッと殴って束縛してポワトリンが助けに入りました

ポワトリンの「例え???が許してもこの美少女仮面ポワトリンが許しません!!覚悟!!!」と言う台詞は超ヒロイン戦記の「でじこ」の「世界崩壊は即売会の終了って事だにょ!!そんな事は神と魔王が許してもでじこ様が許さないんだにょー!!」と言う台詞に受け継がれてます。

この時はイヴ先生が窓辺みぃとK-86Xに主人公クロードのパートナーが破壊の女神の因子を持ってるのを悟られない様につるんで隠してましたが、逆に窓辺みぃに怪しまれて「けーちゃん、パートナーを狙って!!」と命令してK-86Xが光線をズキューンと発射したのを気付いたイヴが盾になって死亡して窓辺みぃがイヴの死を馬鹿にしたのが引き金となってパートナーの女の子が破壊の女神として第1形態は悍ましい漆黒の怪物として中途半端な覚醒してその頭部から生えた第2形態が夢の世界で戦うパートナーの悪の部分で撃破するとイヴ先生*5が現れるのでそれにも打ち勝って57話になるとパートナーが人間に有るにも関わらず神の力を制御出来てしまうのが凄過ぎます。

パートナーが破壊の女神として覚醒
https://www.youtube.com/watch?v=EXWrCru3JQE" target="_blank">https://www.youtube.com/watch?v=EXWrCru3JQE

 話を元に戻しますが、美少女仮面ポワトリンでもこち亀の両津勘吉やゲゲゲの鬼太郎の鼠男の様に不正な大儲けは例え誰がどんな手法を用いても絶対に摘発されて捕まってしまいます。

Re[1]:「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)(01/23)  

クッカリス様
コメントありがとうございます。

ポワトリンって、あんまり見たことないんですよ。

Re:「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)(01/23)  

博とさくらの披露宴でスピーチやってる若い工員さんは、ウルトラマンメビウスに出ていた石井喧一さんです。

一作目だけあってやはり面白いのですが、尺の都合なのか唐突に場面変わること多くて、結構カットされているシーンが多いのではないかと思いました。

Re[1]:「男はつらいよ」レビュー 第1作「男はつらいよ」(1969年)(01/23)  

ひろりん様
昔の恥ずかしい記事にコメントありがとうございます。恥ずかしくて読み返せません。

>博とさくらの披露宴でスピーチやってる若い工員さんは、ウルトラマンメビウスに出ていた石井喧一さんです。

情報ありがとうございます。

>一作目だけあってやはり面白いのですが、尺の都合なのか唐突に場面変わること多くて、結構カットされているシーンが多いのではないかと思いました。

さくらの結婚だけじゃなく、出産まで描いてしまったのが惜しいですよね。まぁ、撮ってる時はそんな長寿シリーズになるとは思ってもなかったからでしょうが。

No title

特撮ばかりのコメントでは 申し訳ないので^^

大好きな 寅さんにも^^

もう みなさん ご存じの話しですが

本編中で 寅さんが 台無しにした

さくらさんの お見合い相手は 

あの 有名な声優の 広川さん ですね^^

今でこそ みなさん お顔を出されてますが

当時として 画期的だったと思います

深い事情が あったにせよ^^

Re: No title

お久しぶりです。

「男はつらいよ」のレビューは、あまりにお粗末なので自分の中では封印したい記事ですが、わざわざコメントありがとうございます。

> あの 有名な声優の 広川さん ですね^^

そうらしいですね。

BS4K放送中

こちらのレビュー作品がそろそろコンプリート。

>登(津坂匡章/秋野太作)が大好きで、途中でいなくなったのが悲しい。
初期必殺でも似た事がありましたね。
昨日の「偉人伝」で少し触れられた前年のドラマ版では最後までレギュラー。
映画1&2作目の内容を30分2クールで描いたらしく
ヒロインは名は冬子ですがキャラ的には2作目の夏子。
恩師役の東野英治郎と秋野大作は劇場版まで連投となりますが
医師役は山崎努ではなくて加藤剛。
さくらは長山藍子が演じて、横内正演じるサラリーマンと結婚、
マンション暮らしとなる一方で寅さんはハブに咬まれて死んでしまう。
おいちゃん&おばちゃんが隠居して寅屋も取り壊され
後に立った喫茶店で登はウェイターとして働いていく等、かなりシビア。

倍賞さんは「あにいもうと」、前田吟も「泣いてたまるか」で弟分など
渥美清と共演経験のあるキャストが改めて結集したのが映画版。
前身にあたる「泣いてたまるか」はBS12で数年前に再放送されたのに
ドラマ版「男はつらいよ」はセットもチープで映像も粗く
初回と最終回しか残っていない有様ですが…。

Re: BS4K放送中

> 登(津坂匡章/秋野太作)が大好きで、途中でいなくなったのが悲しい。

同感です。登はカワイイですよね。だいぶあとに再会した時、なんか後味の悪い別れ方だったのが残念でした。

> おいちゃん&おばちゃんが隠居して寅屋も取り壊され
> 後に立った喫茶店で登はウェイターとして働いていく等、かなりシビア。

そんな暗い結末だったんですか。

> ドラマ版「男はつらいよ」はセットもチープで映像も粗く
> 初回と最終回しか残っていない有様ですが…。

こればっかりは仕方ないですけど、もったいないですよね。

当時の年齢

当たり前ですが皆さん若いですね😅この頃の寅さんは背広着ていたようですね

Re: 当時の年齢

古い記事ですねえ。

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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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