第24話「疑惑のサキ!お前は人を殺したのか」(1986年5月8日)
深夜、サキの部屋に何者かが忍び込む。

サキは布団を被ってベッドの上。床にはくしゃくしゃにした新聞紙が足の踏み場もなく散らばっている。
サキがズボラなのではなく、侵入者の動きを知る為の仕掛けだろう。
……その前に、部屋の鍵を掛けておくべきだと思うんですが。
新聞を踏むガサガサと言う音で不審者の接近を察知し、サキは布団の中で息を殺して身構える。

侵入者が近付いた瞬間、サキは起き上がって布団を相手に被せ、ドロップキックを放つ。
そして、照明のスイッチを入れる。
侵入者は意外にも西脇だった。
サキ「西脇さん、町内で流行りの下着泥棒っちゅうのはおまさんじゃったんか?」
西脇「何をバカなことを言ってるんだ?」

サキ「けんど……」

サキに指差され、西脇は自分がサキのパンティーをしっかり掴んでいることに気付く。部屋に干してあった物だ。
西脇「あ……これはお前偶然だよ、偶然! 私は指令を伝えに来たんだ」
サキ「レディの部屋に忍び込んじょって、指令を伝えにねえ?」
西脇「いや、それはだな、お前が油断をしてないか確かめようと……」
サキ「どうかのう、中年は分からん」
西脇「違うっちゅうのにぃ」
サキは依然、疑わしそうに西脇の顔を見詰める。
西脇「本当だっちゅうに!」
地団駄踏んで潔白を主張する西脇。

次のシーンでは、サキとお京の視点で、渋谷のライブハウス「屋根裏」へ続く階段を昇っている。
どうでもいいが、中央上のビラに、「美味しんぼ」の山岡のイラストが描いてある……。

ドアを開けると、ステージでは既にキャイーンの天野が熱唱しているではないか(念の為、嘘です)。
二人はライブを見に来た訳ではなさそうで、客席の方を誰かを探すように物色している。
ここで、指令の内容が説明される。
サキと西脇が正座して、一緒にサキの洗濯物を畳んでいる。
西脇「関口と言う若い男が、警察へ連絡してきた。青狼会の陰謀を全て喋るから、保護してくれと言うんだ。警察に張り巡らした我々の情報網がこの電話の件をキャッチしたんだが、この男の口ぶりからすると、青狼会の幹部らしいんだ。裏切るつもりらしいんだな。男は明日の夜、ライブハウス『屋根裏』で待つと言ったらしいんだ。目印は胸に真っ赤な薔薇の花……警察とは話をつけた、男を保護してくれ」

客席にまさに薔薇の花を挿した若い男が座っていた。
サキ「関口!」
男「宏!」
じゃなくて、
関口「君は?」
サキ「スケバン刑事、麻宮サキ! 保護するぞね、一緒にきいや」
関口を演じている石山浩さんは、同年の「セーラー服反逆同盟」第6話にゲスト出演している。
関口はここに来て、「奴らを裏切って逃げ切れるわけないんだ」と急にビビり出す。
サキが安全は保証すると説得するが、関口は二人を振り切って店を飛び出してしまう。

騒ぎを聞きつけて、店のスタッフらしい連中が集まってくる。
男「何処行くんだよ、お姉ちゃんたち、マブい面してるじゃねえか」
二人にちょっかいを出す、命知らずの連中。
サキはお京に後を任せて、関口を追って店を出て行く。

お京は楽しそうに男たちを料理するのでありました。
一方、サキはビルの非常階段を登って行く関口を追いかける。
サキ「関口、落ち着きや、うちがおまんを絶対守ってみせるき」
関口「来ないでくれよ、ほっといてくれよ!」
階段の一番上までサキに追い詰められた関口は、手摺を背に極度に怯えていた。
関口「来るな、それ以上来たら、俺は……」
サキ「死なしゃあせん」
サキは関口が飛び降りるのを防ごうと、咄嗟にヨーヨーを投げる。
だが、それを飛んでよけた関口は、そのまま下に落ちてしまう。
ババンと、関口の体が歩道に叩き付けられる。
サキ「関口ぃ!」 下を覗き込んで絶叫するサキ。
近くの工事現場から人が集まってきて、救急車のサイレンも聞こえてくる。

ふらふらと階段を降りてくるサキに、お京が話しかける。
お京「サキ、どうしたんだよ?」
サキ「うちが死なせてしもうたんじゃ……」
救急車で関口が搬送されていくのを見て、さすがのお京もギョッとする。

ここで、久しぶりに暗闇指令が登場。1話以来か?
暗闇「なんたることだ。こともあろうにスケバン刑事が重要証人を追い詰めて自殺させてしまうとは……言語道断の不祥事だぞ、西脇」
西脇「いいえ、サキは、五代陽子は決してそんな……」
暗闇「西脇、無理だったんじゃないのかね、スケバン刑事の任務は」
西脇「いいえ、あいつの能力は予期した以上の物があります。今度のことは不可抗力……」
あくまでサキを庇う西脇。
暗闇指令は、即座にサキをクビにしない代わり、「解任命令書」を西脇に預け、サキにスケバン刑事として本当に適性があるのかどうか見極めろと厳命する。
どうでもいいことだが、この左側の幹部、児玉謙次さんと言う俳優なのだが、彼も「セーラー服反逆同盟」6話にゲスト出演していて、石山浩さんとは親子の役を演じてるんだよね。奇遇だ。
サキは当然、激しいショックを受け、部屋にこもったまま。お京がドアを叩いて呼びかけるが、反応なし。

関口を転落させてしまった時のことを思い返し、たまらず床に突っ伏すサキ。
ふくらはぎがセクシーだ(言うと思いました)。
長くなったので分けて書きます。