第42話「少年を喰う悪い夢」(1980年11月22日)
バンリキ魔王にベーダー怪人はデンジマンにやられてばかりのヘナチョコだと馬鹿にされ、日本古来の忍術を習得したニンポーラーが、ベーダー怪人の汚名を雪ぐべく、出撃する。

その標的は(何故か)あきら。そのあきらが、スイミングクラブの生徒・秀一に笑顔で話しかける。
あきら「今日は素晴らしい記録が出たわ。100メートル1分23秒よ」
秀一「ほんとー?」
あきら「あなたならもっともっとスピードアップできるわ」
帰り道、三太たちは口々に秀一を誉める。秀一は勉強スポーツ共に優秀で、あきらのお気に入りなのだ。

ニ「奴がデンジピンクの秘蔵っ子か、面白い、まずは奴にとりついてやろう」
三重塔の上から見ていたニンポーラー、忍者に変身して飛び降りる。
あっさり見過ごしてしまいがちだが、考えたら凄いアクションである。
ニンポーラーは秀一の頭の中に入り込み、飛んだり跳ねたり、自由自在に操る。そして、公園にいた三太たちを棒切れを振り回して襲撃させる。
知らせを聞いて、デンジマンは公園へ急ぐ。あきらの姿を見ると、秀一は彼女を誘い込むように逃げ出す。

秀一は古タイヤが山のように積んであるところまで逃げてくる。頭の中から、ニンポーラーが出て来て実体化する。
ニ「このタイヤに火をつけろ」
秀一「えーっ!」
ニ「火をつければ、桃井あきらがやってくる」
秀一「できないよ、そんなこと」
二「やれ、やるのだ!」
しかし、なんでわざわざニンポーラーは一旦秀一の頭から出たのだろう? そのままタイヤに火をつければいいのにね。
ニンポーラーはもう一度秀一の頭の中に入って暴れる。あまりの激痛に耐えかね、秀一はタイヤの中に紙を入れて火をつける。

燃え上がる炎を見る秀一はこの表情。
と言うことは、ニンポーラーに完全に操られていると思うのだが、折々、ニンポーラーが激痛によってとりついている人間を脅す場面が見られるので、どういう仕組みになっているのか、はっきりしないのだ。
黒煙が上がっているのを見て、ミニパトで千恵子と友子巡査が駆けつける。

二人が放火犯人として秀一を追っているのに、あきらが出くわし、秀一を庇う。
あきら「ちょっと待ってお願い、この子のことは私に任せてくれない? 事情があるのよ」
千恵子「事情って?」
あきら「今は言えないわ」
友子「事情事情って、あなたたちはいつだって!」
あきら「決して悪いようにしないから、お願いこの通り」
手を合わせて懇願するあきらに、二人も不承不承引き下がる。
友子役の女優はころころ変わるのだが、ここでは日高久美子さんが演じている。
おっ、この画面に映ってる女優さん、みんな管理人のお気に入りだ(知るかっ)。

あきら「先生に何もかも話してくれない? 何故あんなことしたの」
秀一「先生、助けてよ!」
そこ、笑うとこやおまへんで。 子役ながら雑な演技を堂々と披露するのは、このブログではちょくちょく出てくる佐藤たくみ氏である。
二人が見詰め合った瞬間、ニンポーラーが秀一からあきらに乗り移る。
秀一はその場に気を失って倒れる。
ニンポーラーに頭の中に入られたあきら、深刻な面持ちで陸橋の上に立っている。
ニ「デンジピンク、何を躊躇っておる? お前はワシの奴隷だ。日本古来から伝わるこの毒薬で、デンジマンを毒殺するのだ。命令に背くと暴れてやる!」
あきら「痛い、やめて、やめて!」
と言うやりとりを見ると、やっぱりニンポーラーは頭の中には入れるけど、その精神を完全にコントロールできる訳でもないらしい。
秀一は千恵子たちに見付かって意識を取り戻す。起きるとすぐ「あきら先生が大変だ」と、境内を飛び出して行く。

二人も、「先生がどうしたの?」と、ミニスカから伸びる脚を活発に動かして石段を降りる。
俺様、なんとなくコーフンする(変態かっ)。

あきらは、デンジマンの経営している(?)喫茶店へ戻り、問いかけには一切応じずカウンターに入り、4人にコーヒーを煎れる。無論、毒入りの。
あきら「どうぞ……どうしたの? 毒なんか入ってないわよ」
黄山「当たり前だよ、そんなの」
青梅「うーわぁ、いい香りだぁ」
緑川「
ブルーマウンテンだな、こりゃ」
青梅「えっ?」
間一髪、そこへ秀一が飛び込んできて「あきら先生の頭の中に怪物が……」と叫ぶ。
あきらは印を結んで爆発と共に姿を消す。

あきらを探す4人の前に、快傑ゾロみたいな(たとえが古い)衣装のあきらが登場。
この衣装はなかなか似合ってて綺麗だ。
赤城「科学的にピンクの頭からベーダーを追い払うことは出来ないのか」
黄山「電気によるショック療法はあるけど、その場合、ピンクの体が心配だ」
緑川「しかしそれしか方法がないのなら」
赤城「一か八か、デンジランドで電気ショック療法やってみようじゃないか」
赤城たちの会話を聞いたニンポーラー、デンジランドへ入り込む絶好のチャンスだと、方針を変えて抵抗をやめ、そのまま4人に連行される。

目隠しをされた状態で、デンジランドの奥深くに連れてこられたあきら。
ニ(デンジランドの構造は良く分かった。次はコンピュータールームだ)

そこまで入り込めたら、すぐ暴れればいいのに、何故か大人しく電気ショック療法を受けてしまう。
あきら「あっあっ……ああーっ、ああーっ、あーっ、あーっああ……うう……」
電気を流され、苦痛の呻き声を上げるあきら。乱れた髪がセクシーだ。
ニンポーラーも、同じく苦しんで、遂にあきらの頭から出て実体化する。
出口を求めて施設内を走り、あるドアを開けて飛び出すが、

そこは実際のデンジランドとは全く別の場所だった。

驚くニンポーラーの前に、颯爽と現れるのは忍び装束に身を固めた赤城たち。
赤城「ベーダー怪物、お前は俺たちに一杯喰ったのさ」
青梅「お前が誘い込まれたデンジランドは真っ赤なニセモノさ」
あきら「何の罪もない少年の頭に入り込んで苦しめるなんて! もう許さない!」

城をバックにポーズを決める5人。ところで、ここ、なんていう城?
後はいつもの戦闘シーンあるのみ。

今回は、ニンポーラーに対抗し、科学の力で分身の術を使うのがミソ。

ひとり、明らかに背の低い人がいます。

そして、5×3の15人が横並び。
最近の戦隊シリーズの劇場版で、似たようなシーンを見た気がするなぁ……。

レッド「ショットガン、フィフティーンアタック!」
二「おい、多過ぎるぞ、ちょっと、ちょっと、ちょっと、来るな、おい、本物だけ、本物だけ来い!」
インパクトのあるシーンである。
さすがに、全員JACの人ではなく、暇なスタッフも中に入っていたのではないだろうか?
ニンポーラー、敵ロボットを倒して事件解決。