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「怪奇大作戦」セレクション 第25話「京都買います」 前編


 第25話「京都買います」(1969年3月2日)
 お久しぶりでやす。「怪奇大作戦」のお時間です。

 実際は、次の26話「ゆきおんな」が最終話となるのだが、ここでとりあげるのはこの25話が最後となる。

 23話に続き、京都を舞台にした作品である。
 23話から一転、情緒溢れる幻想的なエピソードになっている。

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 SRIが修学旅行で訪れている古都・京都。最近、頻々と貴重な仏像が盗まれる、それも蓮華座から仏像だけが消え去ると言う奇怪な事件が起きていた。

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 現地警察から要請されて調査を開始したのかどうか、はっきりしないのだが、仏像の修復をしている藤森教授
のところを訪れている牧、仏像のレントゲン写真を眺めている。
 藤森「考古学も進歩しました。神秘的な仏像にも科学的な光が当てられると言う訳ですな」
 牧「先生、近頃の消えた仏像は、みんな先生が研究なさった物ばかりだそうですね。何かお心当たりは?」
 藤森「ありませんなぁ。けど私は残念やと思う一方、またホッとしとりますんや」
 牧「それはどういう訳ですか」
 藤森「考えても御覧なさい、近頃の京都の変わりよう、古代の仏像が安心して住めるところやあらしまへん」

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 そこへ、助手の須藤美弥子と言う女性がお茶を持ってきてくれる。
 美弥子がいかにも幸せそうに仏像の世話をしているのを見て、牧の顔が思わず緩む。

 どうやら牧、彼女に一目惚れしちゃったらしい。

 ここで一転、喧騒に満ちたアングラバーみたいなところへ場面転換。

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 カウンターに座って耳を塞いでいた牧に、さおりが話しかける。彼女が誘ったのだろう。
 さおり「ねえ牧、踊ろうよ~」
 牧「何も、京都にまで来てこんなところに来ることはないだろう?」
 さおり「京都だろうが東京だろうが、私は私、踊ろう踊ろう!」
 牧「ああもう、勝手にひとりで踊ってらっしゃい」
 牧は邪険にさおりの体を押す。

 牧「キチガイどもめ……」
 先週の24話では、牧自身がキチガイになってました。

 グラスを呷ってさっさと出て行こうとした牧、こんな場所に美弥子の姿を認めて驚く。
 美弥子は軽い調子で踊っている若者たちに声をかけている。
 美弥子「ねえ、あなたたち、京の都売らない?」
 男「売れったってなぁ、俺の町やあらへんもんなぁ」
 美弥子「京都の市民なら売る権利があるわ、どう?」
 男「よし、決まった、京の町売ろう!」
 美弥子「じゃこれにサインして」

 若者たちは冗談半分、美弥子の差し出す書類に次々とサインしていく。

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 牧が床に落ちた書類を拾い上げると、こんな文面だった。冗談とも本気とも分からない。

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 当然牧は、署名を集めて帰ろうとする美弥子を追いかける。
 牧「君、京都の町を買うって一体?」
 美弥子「誰も京都の町を愛してないって証拠ですわ。それだけのことです」

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 牧はなおも彼女を追いかけるが、雲水たちとでくわし、もたついている間に見失ってしまう。

 この奥に伸びる石畳の道とか、いかにも実相寺監督らしいショットである。
 カットのひとつひとつが絵になっていると言う感じだ。

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 牧、それでも執念深く探し、ベンチに座って平等院鳳凰堂を見ている美弥子を発見する。

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 牧「京都の町を買おうと仰ってましたね、あれはどういう意味なんですか」
 美弥子「買ってしまいたいんです、仏像の美しさが分からない人たちから、京の都を」
 牧「買ってどうするんです」
 美弥子「仏像の良さの分かる人たちだけの都を作りたい……そんな気持ちあなたにはお分かりになりまして」
 牧「いや、僕は……」
 美弥子「それで良いんです。仏像は私だけのもの、そう思いたいからです」

 二人はお堂に上がり、急速に開発の進む京都の町を見下ろす。
 美弥子「誰がこの都会を、1000年前美しい文化の栄えた都だと信じられましょう? あなた御自身はどうお考えですか?」
 牧「僕は仏像より、現実に生きた人間の方が好きかも知れない」

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 今回の牧はなかなか発展的で、そんな美弥子を誘ってお汁粉か何かを一緒に食べている。

 美弥子「初めてですわ、男の方とこんなところへ来たのは」
 牧「研究室で仏像ばかり眺めてないで、たまにはこんなところへ来るのもいいもんでしょう」
 美弥子「私、生きてる男の方とお話しするのも悪くない……今はそう思ってますわ」
 まんざらでもない顔で答える美弥子。

 その後、またまた仏像消失事件が発生。町田警部、三沢たちが調査する。牧も一緒だが、今回の牧はあまり事件に興味がなさそうだ。

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 と、現場で、三沢が小さな機械を発見する。
 町田「防犯設備じゃないのか?」
 的矢「いや、待てよ、ちょっと見せてみろ……助さん、これを持って阪大の山崎教授のところへ飛んでくれ。カドニウム光線のことを聞いて来るんだ」
 三沢「はい」

 的矢によれば、カドニウム光線には物質を伝送する働きがあるらしい。

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 牧は再び美弥子と会い、京都を買おうと言う真意や、一連の仏像消失事件との関連をしつこく尋ねる。
 美弥子はあくまで口を閉ざし、牧を避ける。

 牧「待って下さい、待って下さい、待って下さい」
 美弥子「……さようなら」
 美弥子はそう言って走り出す。牧も走って追いつき、その腕を取って至近距離で見詰め合う。

 普通ならここで熱いくちづけを交わすところだが、あくまでストイックな牧、結局、美弥子の体を放す。
 美弥子「許して下さい、私は仏像を愛した女なんです……」

 ゆっくりと歩き出す美弥子、牧ももうそれ以上追いかけようとはしなかった。

 後編につづく。


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コメント

この時代は“きちがい”と言ってもクレームがなかったようですね😅ある意味幸せな時代のような気もしますね

Re[1]:「怪奇大作戦」セレクション 第25話「京都買います」 前編(12/29)  

ふて猫様

ま、幸せかどうかは分かりませんが……

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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