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「怪奇大作戦」セレクション 第25話「京都買います」 後編

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 第25話「京都買います」(1969年3月2日)
 続きです。

 引き続き(?)ホテルではなく旅館に泊まっているらしいSRIの面々。
 宿のどてらを羽織ってコタツを囲み、煎餅(八橋?)を食べながら事件の話をしている。

 野村「しかし凄いですねえ、物質を転送する発明なんて」
 三沢「出来ないことはないんだよ、例えば、材木の構成分子は何と何だ?」
 さおり「うーん、炭素、水素、酸素、それくらい知ってるわよ」
 野村「えらい! さすがSRIのお茶汲みでございます!」
 さおり「お茶汲みとは何よー」
 野村の頭をお土産で叩くさおり。

 三沢「カドニウム光線は物質をその構成分子に分解し、その結合の分子構造を電送する訳だ」
 さおり「はぁ、だんだん難しくなってきたわねえ……でも、いつかテレビからポンと御馳走が飛び出してくるかもしれないわね」

 三沢の説明からすると、原理としては今の3Dプリンターと同じようなものかもしれない。物質そのものではなく、データ(分子構造)を送ると言う点で。

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 三沢「先輩、どうしたんです。さっきから黙って」
 さおり「牧さんは恋をしている。あの京都の町を買って歩いている人に」

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 牧「うるさいっ!」
 牧はそのままごろんと体を倒し、寝たままタバコを吹かしている。

 的矢「京都府警が調べたところでは、仏像が消えた寺に、必ず昼間その女が訪れてるらしいね」
 野村「すると、あの女が発信機を取り付けたってことになるんですか」
 三沢「そう言う証拠はないけどね……」

 PDVD_018.jpg
 事件にかこつけて、ほとんど美弥子のストーカーと化した牧。翌日も、法勝寺の本尊の前に端座して、ほろりと涙を流す美弥子の様子を外から見て安堵したように笑みを漏らす。

 が、美弥子が去った後、やはり、例の発信機が取り付けてあるのを発見してしまう。

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 肩を落として、SRIや町田警部の待つ京都府警に戻ってきた牧。
 野村「どうしたんです、まるで恋人にでも振られたような顔してますね」

 牧は無言で発信機を机の上に放る。
 そして、頼りない、泣き笑いのような表情を浮かべる。

 町田「どこで見付けたんだ、京都府警が朝から手分けして探していた物を? 凄い、さすがに牧君だ」
 牧「美弥子さんが法勝寺に取り付けたんです」

 町田はすぐ美弥子を逮捕しようと意気込むが、牧は実際に転送されるのを待って、現場を押さえるべきだと主張する。

 その夜、どこかのお寺。
 藤森教授、美弥子、雲水たちが正座して待ち構える中、

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 今回の標的の仏像が、ゆらりと空気中から浮かんで実体化する。

 当時としては、これもかなり高度な特撮技術なんだろう。

 彼らの周りには、所狭しと盗まれた貴重な仏像が置かれている。

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 藤森「見てご覧、京の町を売ってもええと言う市民たちのサインや。いくら冗談や言うても、こんだけぎょうさんの人たちが、この街の持つ文化に関心がない」
 美弥子「先生、作りましょう。一日も早く、この仏像たちの町を……」
 藤森「倭(やまと)は国のまほろば、たたなづく青垣、山隠(ごも)れる、倭しうるわし……」
 ヤマトタケルの詠んだと言う古歌を口ずさむ藤森教授。

 藤森「そんな場所へ、仏像たちの生まれた場所へ仏像たちを帰してやりましょう」

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 教授の言葉に頷き、仏像を見上げる美弥子の目から、涙が落ちる。

 だが、そこへ、不粋極まりない刑事たちが踏み込んで、彼らの夢もジ・エンド。

 町田「藤森教授、国宝消失事件の犯人として逮捕します」
 藤森「……」

 美弥子は刑事たちの中に牧の姿を見つけて「牧さん、あなた……」と裏切られたような目をする。
 教授は一切抵抗することなく、自ら両手を出して手錠をかけられる。

 藤森「可愛そうに、仏像はまた騒音とスモッグの町で観光客の目に晒されて行く……運命かも知れんなそれが……」
 連行されながらつぶやく教授の言葉に、町田も何度も頷くのだった。

 不思議なのは、明らかな共犯の美弥子が逮捕されないことだ。美弥子は教授が乗るパトカーを追いかける。
 牧「美弥子さん、美弥子さん」
 美弥子「仏像以外のものを信じようとした、私が間違ってたんです。それだけのことです!」
 美弥子の悲痛な言葉に、牧は応える術がなかった。

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 事件は解決したが、牧の心は晴れない。

 小雪のちらつく京都を、あてもなく、いや、美弥子を捜し求めてさまよう牧。
 何をやってもいちいち絵になる岸田森さん。

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 そしてあるお寺の庭で、牧がふと声をかけた尼さんが、その美弥子だった。

 牧「……美弥子さん!」
 美弥子「ショウレン(漢字不明)尼と申します。須藤美弥子は一生仏像と共に暮らすとお伝えしてくれとのことでした……」
 思い詰めた挙句、とうとう出家してしまった美弥子を前に、牧はそれ以上掛ける言葉が見付からなかった。

 美弥子「きっとその方がお幸せだと思います。どうかあなた様も、お忘れになって下さいませ」

 牧、悲しそうな目をする。
 そして数歩進んで、もう一度振り向いた瞬間、

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 牧「あっ!」
 驚愕する牧。

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 そこに立っていたのは仏像そのものだった……。

 「怪奇大作戦」の中でも、とりわけ印象に残るシーンである。ちょっと笑っちゃうけど。

 一心に念ずるあまり、美弥子が仏像になってしまったのか、それとも……?

 謎を残したまま事件は終わる。悲恋を抱いて、牧は京都を後にする……。

 と言う訳で、長く続けてきたこのシリーズもこれにて終了。

 なお、欠番の24話は、別のサイトで紹介します。


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コメント

怪奇大作戦は完全に大人向けの特撮作品ですね。始めて見た時は私には理解するのが難しい
作品でした。もう鬼籍になっている人(岸田森)もいるので改めて見直す必要もあるのではないでしょうか?リメイクがあるらしいですが、流石にどうですかね😅

Re[1]:「怪奇大作戦」セレクション 第25話「京都買います」 後編(12/29)  

ふて猫様
>リメイクがあるらしいですが、流石にどうですかね😅

自分は一通り見てますが、それなりに面白いドラマになってました。無論、オリジナルには全然及びませんが。

最終回「ゆきおんな」

レビューでは触れられていませんが「京都買います」の次話にして最終回として制作された「ゆきおんな」ですが、「怪奇大作戦の挑戦」によるといろいろと苦労の多かったロケだそうですね。

飯島敏宏さんのインタビューによると「実相(実相寺昭雄さん)が京都に皆お金を持って行ったから金庫がカラでね・・・実相は飯島さんが那須のロケで全部使っちゃったと言っていたけれども、行く前からないんですよ…それでも取らなきゃいけないから、観光案内でタイアップ先がないか見ていたんですよ。」と語ってますが、観光案内で那須ロイヤルホテルが間もなく開業予定なのを知った飯島さんたちは交渉に出向いてタイアップに成功したもののタイアップ条件に「ダンシングチームのショー」を入れたり雪が降らずに滞在をもう一日伸ばしてもらったら朝食はオートミールみたいなものだった・雪の降らないシーンから撮影が行われたと思ったら撮影予定地が野焼きによって焼け野原になっていて代わりの場所を探したり、最終日に雪が降って雪がらみのシーンを大急ぎで撮影したそうです。

それでも最高視聴率25.1%を記録したものの「怪奇大作戦は那須の広大な高原に広がる大空の中に消えた雪女の如く怪奇と幻想の彼方に去った」と「怪奇大作戦の挑戦」は締めていますが、怪奇と幻想に満ちた最終回のレビューも読みたかったです。

Re: 最終回「ゆきおんな」

貴重な情報ありがとうございます。

そんな苦労があったとは知りませんでした。

> 怪奇と幻想に満ちた最終回のレビューも読みたかったです。

ご期待に沿えずに申し訳ありません。

でも、こればっかりは……自分でその気にならないと書けないですね。

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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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