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「ケータイ刑事 銭形泪」セレクション 第16話


 第16話「亜空間を越える死体~ノーベル賞的殺人事件」(2004年4月18日)
 のっけから、「警視庁から入電中」の画面。テロリスト集団「海王星」が、成城の「波動砲実用科学研究所」のワープ装置を狙っていると言う情報だった。

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 泪と高村が研究所へ行くと、ちょうど「公開ワープ実験」なるものがひっそりと行なわれようとしていた。
 泪「ワープなんて出来る訳ないじゃないですか……これはきっとマジックの一種ですよ」
 高村「それを言うならメージック! ロスで生活できないよ」

 と、鑑識の柴田そっくりの男が登場。ただし、スーツ姿で眼鏡もかけていない。演じているのは無論、金剛地武志である。彼は文部科学省の役人で、柴田の従兄弟、柴 多太郎(しば たたろう)と言うキャラである。

 泪「柴田さん、イメチェンですか?」
 そっくり同じ顔なので、当然そう思い込んで話しかける泪。柴は名刺を出して説明する。
 柴「このワープ実験の結果によっては、文部科学省の補助金を復活させねばなりません。ワープがもし現実のものとなったら、技術大国日本復活の起爆剤になるかもしれないのです!」

 最初に、白衣を来た日本橋センタ(仙太)と言う所員が挨拶をし、双子の兄であり、装置の開発者でもある所長のライトを紹介する。演じているのは、並樹史朗さん。

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 踊りながら登場するライト。
 ライト「世界のライト、宇宙のライト、ドクター、日本橋ライトである。にゃはっはっはっはっ……」

 ライト「1903年11月17日ライト兄弟は人類初の動力飛行を成し遂げた。それから1世紀経った本日、私は遂に亜空間飛行が出来るワープ装置の発明に成功した。これもひとえに、助手である弟の協力と、私の天才的閃きにより発明することが出来た
 「てにをは」がちょっとおかしい。

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 ライト(雷人)が白いシーツを外すと、下から電話ボックスのような装置が出てくる。
 ライト「このワープ装置を使えば、何処へでも瞬時に移動することが出来る。現在午後12時、早速ワープ実験を始めたいと思う」
 その被験者は、弟のセンタが務めることになる。

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 ライト「亜空間は途轍もない光を放つからこれを装着したまえ」
 ライトは、用意していた黒いサングラスを泪たちにかけさせる。

 ワープ地点を入力し、早速カウントダウンが開始される。0になった瞬間、装置からまばゆい光が発せられ、(サングラスをしているのに)思わず顔を背ける泪たち。
 もう一度電話ボックスを見ると、なんと、センタの姿は忽然と消えていた。

 ライト「ワープ成功、諸君、装置の周りに来たまえ」
 柴「予算倍増決定!」
 泪「どうやってやったんだろ?」
 泪が装置に近付こうとすると、ライトが「今扉を開くと危険だ」と慌てて泪を押し戻す。

 ライトは大型宇宙船で、ワープ地点へ移動しようと言い出す。

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 大型宇宙船と言うのは、建物の前に停めてあったマイクロバスのことであった。
 泪は、隣の小型車で行きたいとダダをこねるが、ライトは頑なにマイクロバスで行こうと主張する。

 ライトののろのろ運転でワープ地点へ向かう泪たち。と、突然ライトが急ブレーキをかける。
 泪「どうしたんですか」
 ライト「大変だ、弟がそこに倒れている」

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 そこは、野球のグラウンドであった。死体の前にしゃがみ込んで、捜査を開始する泪と高村。

 この日はとても風が強いのだが、残念な幸いなことに、泪のスカートがめくれたりはしません。

 被害者の手を触って、
 泪「この手、ヌルヌルしてません?」
 高村「確かにね、何の感触だ?」

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 柴「死因は打撲、高いところから落ちて、地面にぶつかってるねえ。死亡推定時刻は12時」
 高村「どうしてノンキャリの役人が、鑑識のノウハウを知ってるの?」
 柴「柴田家に鑑識の英才教育があるように、我が柴家にも鑑識の英才教育を受ける掟がある。よって太郎も私も、一族全員鑑識作業が出来る!」

 ほんとに、このシーン、撮影中止になりそうなほど風が強いのだ。しかもグラウンドと言うことで、砂埃が容赦なく襲い掛かってくる。

 泪「この辺には高いビルなんて見当たりませんね。どうやって落ちたんだろ」
 ライト「弟は自らを犠牲にして、実験を成功に導いてくれたのだ」
 柴「死んだら成功とは言わない」
 ライト「ワープは成功したんだ。私の見積りが甘かった。ワープする元の地点が高すぎた。結果、弟は地面に激突して死亡した」

 泪は、グラウンドのスコアボードを見て、18対16と言う草野球の試合が行なわれていたことを知る。
 CM後、泪は早くもライトを犯人だと断定して問い詰める。ま、今回は他に容疑者がいないのでしょうがない。

 泪「あなたは半年前、弟さんに巨額の保険金を掛けられましたね。柴さんの話によると、この研究所はなかなか成果も上げられず、文部科学省からの支援金も打ち切られ、赤字で潰れる寸前だった。そこであなたたち兄弟は命懸けの保険金詐欺を企んだ。海王星団に狙われていると嘘の通報をして……」

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 高村「つまりこういうことです。あなたは金に困り、弟にかけていた保険金を騙し取り、研究を続けようとした。だが保険は半年前に加入したばかりで、自殺では保険金が下りない、だから事故死に見せかけた」
 ライト「バカバカしい、そもそもこの研究は私と弟の共通の夢の為にやっているのであって、弟を殺して研究を続けるなど、本末転倒の推測だ」

 泪は、センタが落ちて死んだと思われる12時ごろ、グラウンドではまだ試合が行なわれていた筈で、本当にワープしていたとしたら、選手達が目撃して通報があった筈だと説明する。

 ライト「だとしても、君たちはワープの瞬間を見たではないか」
 泪「あのワープだったら私にも出来ます」

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 泪は自信たっぷりに言うと、サッカーボールを持って電話ボックスの中に入る。
 泪「このサッカーボールを弟さんだと仮定します。高村さん、カウントよろしくお願いします」

 高村のカウントが0になった瞬間、ボールは忽然と消えていた。

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 高村「あれ、ボールは?」
 泪「答えは、ここです」
 泪は、ボックスの天井を指差す。

 ライト「はははは、ボールに両面テープを貼り付けただけじゃないか。所詮浅はかな子供の知恵ではそんなものだろうな」
 泪「同じ原理ですよ。弟さんはボックスの上に張り付いて隠れていたんです。配線に見せかけたコイルで天井と体をつなぎ、バネの反動を利用して一瞬のうちに天井に張り付いたんです。狭い電話ボックスでは隠れる場所がないと言う心理トリックを使って……」
 と、言う泪の推理だが、人間とサッカーボールではあまりに大きさが違い過ぎるし、実際にセンタが天井に張り付いている映像は出てこないので、説得力に乏しい。

 ライトが実験直後、泪を押し戻したのは、あまり近寄られると天井のセンタを見られてしまうからだった。

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 泪は屋上に行き、そこから飛び降り自殺した弟の死体を第三者に頼んでグラウンドに運んで貰ったと雑な推理をする。
 ここで、本家鑑識の柴田が登場。
 ビルの周辺から被害者の血痕など、自殺を証明するようなものは何も出てこなかったと聞かされ、泪は驚く。

 だが、直後、柴田愛用のルーペが屋上から落ちるのを見て、トリックに気付く。

 後は、「お仕置き」をしてから、事件の解明をする。
 泪「弟さんは、自殺でもなく、テロリストに殺されたのでもなく、あなたに殺されたんです!」

 泪は、センタが実験の後、こっそり屋上に上がり、縄梯子で地面に降りて、泪たちの先回りをしようとしたが、ライトが縄梯子に予め塗っておいた油の為、手を滑らせて墜落死したのだと推理する。

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 縄梯子の位置は固定されていたので、センタの死体はその真下のマイクロバスの上に落ち、そのまま現場まで運ばれたのだ。
 ライトが急ブレーキをかけたのは、その反動で屋根に乗せていたセンタの死体を振り落とす為だったのだ。

 ……しかし、屋根の上に死体を乗せて真っ昼間走っていたら、一発で周りの人にバレるのでは? 車に乗っていた泪たちからは見えないにしても。研究所から現場まで、2時間近くも走ってるしなぁ。

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 泪「グラウンドに横たわる弟さんの手は油でベタベタしていたんです」
 高村「なるほど。についた油でベタベタしてたわけだ」
 泪「この梯子からは油と一緒に被害者の指紋が検出されました」

 つい聞き逃してしまうのだが、ここ、高村は「梯子」と言うべきなのを「柱」と言い間違えている(と思う)。
 ライトは尚も犯行を否認するが、柴田によってマイクロバスの屋根から血痕が見付かり、万事休す。
 ライトが小型車で行くのを頑強に拒んだのも、その為だった。

 動機を改めて問われ、
 ライト「才能がないくせに私の足を引っ張ってばかり、お陰で政府から補助金が打ち切られることになった。役立たずの弟が死んで金が入れば、思う存分研究資金が使える。そしたら、歴史を変える真の発明をすることができるんだーっ」

 だが、泪は「無理ですよ。そんな気持ちじゃ人々を幸せにする発明なんて出来る訳ないです」とつぶやくように語りかけるのだった。


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