第30話「悪食雑食の料理長」(1979年8月25日)
の続きです。
美女たちの抗議の中、マサルに厳しく泳ぎを教えているケニア。
やがて、マサルは自力で泳ぎ始める。周りで見ている京介たちも声援を送る。
マサル、水面から顔を出して、「四郎さんの鬼ぃ!」
ケニア、「ああ? そんなこと言うなよ」と笑う。

トモコ「ほら、ちゃんと泳げるようになったじゃない」
マリア「やっぱり男の子は男の人に任せた方が良いみたいね!」
ケイコ「そうね、よし、今年の夏は四郎さんに鍛えて貰うことにするわ」
ケイコ(日高のり子)もカワエエ……。 彼らがわいわいやってる隙に、サロメはヒトデに化けた怪人をプールに入れる。ヒトデはケニアの尻にくっつくが、すぐ見付かる。

マリア「これ、ヒトデじゃない?」
ケニア「海でもないのにおかしいなぁ」
目に念力を込めれば、マリアの乳首が透けて見えるのである! ヒトデ、京介に投げ飛ばされ、道路へ落ち、車に轢かれる。
サロメはヒトデを回収して本部へ戻る。

サロメ「皇子はこの通り」
ヘッダー「うーむ、なんと変わり果てたお姿……」
こともあろうに、ヘッダー、ヒトデを丸めてポイッとゴミ箱に捨ててしまう。

ヘッダー「ああなると、皇子も哀れなものですなぁ」
後ろに怪人のパパ(サタンエゴス)がおるんやけど……。 だが、捨てられたヒトデはみるみる膨張し、元の怪人の姿に戻るとゴミ箱を壊して復活する。
サタンエゴス「たわけ、ヘンショク怪人には再生能力があるのだ」

怪人「でも、でもね、お父様、あのバトルケニアと言う男、どう料理してもほんと、食べられないの~」
ヘッダー「そうでしょうな、見かけからして不味そうだ」
サロメ「しかし、見掛けが悪いものほど、中身は美味しいと申します」
何の話だ? さて、マサル、ケニアの野外生活に無理矢理つき合わされている。
雑草や虫など、得体の知れないものをぶちこんだ汁を食えと言われるが、
マサル「いくら姉ちゃんが四郎さんに鍛えて貰えって言ったからって、俺はイヤだぞ」
ケニア「分からん奴だなぁ。こうやって、木の根でも、草の葉でも食える逞しい体を作ることが必要なんだぞ」
マサル「野蛮だぁ」
ケニア「現代人が忘れてしまった、人間本来の生き方なの。何でも食わなくっちゃ」
マサル、我慢できずに帰ろうとするが、途中、サロメに話しかけられる。
サロメ「あんなもの食べろなんてムチャクチャよ」
マサル「そうだろ、ほんとにムチャクチャだよ」
サロメ「ムチャクチャだと言うことを教えてあげたら?」
サロメに知恵を付けられたマサル、怪人の化けたヒトデを持って、ケニアのところへ戻り、
「さあ食え、さっきなんでも食わなきゃいけないって言ったろ」と、逆襲する。

ヘンショク怪人に負けず劣らず悪食のケニアは、嬉々としてそれを食べようとする。
本来は、怪人の方がケニアを食べる筈だったのに、ここでは逆にケニアが怪人を食べることになる。
とにかく、今回のエピソードは「バトルフィーバー」の中でもぶっ飛んでいる。
ケニア「ありがとう、こんなに珍しいものひとりで食っちゃって悪いな」
マサル「いいえ、どう致しまして」
マサルの目の前で、ヒトデをぺろりと平らげてしまうケニア。しかし、直後、腹を押さえて激しく苦しみだす。

本部で手当てを受けるケニア。
ケニアの胃袋のレントゲン写真を並べて説明するコサック。
コサック「これが噛み砕かれたヒトデだ。ところが、後のを見てくれ」
ジャパン「どうしたことだ、ヒトデが段々元に戻っていくぞ」
コサック「ヒトデが再生しようとしてるんだ」
ジャパン「このままヒトデが生き返ったりしたら、ケニアは……」
苦しむケニアの枕元で「俺が悪かったんだ、死なないで四郎さん」と叫ぶマサル。

なお、同じシーンの予告編では、マサルがこんなポーズを取っている。
これじゃ、ケニアのことを諦めて安らかに眠ってくださいと祈ってるみたいだ。
愚図愚図していては、ケニアの体を突き破って怪人が出てくる。ジャパンは、一か八か、毒を飲ませてヒトデを出し、直後に解毒剤を飲ませてケニアを助けると言う荒療治に出る。
で、作戦は図に当たり、ヒトデはケニアの口から出て、怪人に戻る。ケニアも、強靭な生命力で助かる。
後は戦闘シーンをこなすのみ。
最初は、ケニア抜きの4人で戦い、苦戦するバトルフィーバーだが、すぐにケニアが戦線復帰する。

ケニア「たっぷりお返しするぜ、
焼肉のタレや、七味唐辛子をよくも振りかけてくれたな!」
とても、スーパーヒーローの放つ台詞とは思えない。
こうして怪人は倒され、事件は解決。
ラスト、自分からケニアのところへ来て、鍛えてくれと申し出るマサルの姿を描きつつ、幕。
爆笑必至のエピソードに、マリアたちの水着姿が加わって、無敵の回であった。