第22話「レッドバロン危機一髪」(1973年11月28日)
本題に入る前にまくらから。
先週、
「ショカツの女9」が放送されたので一応見る。
……ま、いつものように安定した内容であった。
ナンチャン、いつまで経っても演技が上達しない。
佐藤仁美さん、かなり良い感じに肥えて来た。
好きだけど、レギュラーの年齢的に、10くらいで終わらせた方が良いと思うが。
今週は
「金田一耕助VS明智小五郎ふたたび」があった。
今回も、功名心にはやる若き金田一を、余裕たっぷりの明智が邪魔にされつつサポートすると言う図式。
メインの殺人事件に、明智のライバル二十面相まで絡んで来ると言う贅沢なストーリーで、なかなか面白かった。BD7で二十面相を演じた団時朗さんが、数十年の時を経て二十面相(の変装のひとつ)を演じているのが最高のお遊び。
今や、お金のかかる時代物ミステリーは貴重である。3作目も是非作って頂きたい。
さて、本題。
山中のだだっ広い採石場に、健、哲也、大作がそれぞれのマシンに乗って緊張の面持ち。
小高いところにボスがいて、ストップウォッチ片手に採点をしている。本日はSSIの秘密訓練の日なのだった。

ボスの合図で、標的に向かって走り出す健のアイアンホーク。そのゆくてに激しい爆発が起きる。

バイクに乗る大作の前にも、巨大な炎の壁が出現する。
その障害を越えて、標的に銃弾を撃ち込む健たち。

そこへ熊野警部が見物に来る。
熊野「凄い、さすがSSIだ。ワンダフルだ」
ボス「お褒めにあずかって光栄です。秘密特訓ですが、警部じゃ追い出す訳には行かないですね」
熊野「ははははは、SSI最大の理解者であり、協力者だからなぁ」←自分で言うな
続いて、格闘訓練。健と哲也が、一対一で取っ組み合う。
熊野「ところで今日は男ばっかりで色気がないなぁ。はねっかえりのお嬢さんは風邪でも引いたのかな?」

「はねっかえりのお嬢さん」こと、真理はSSIの本部でお留守番。愛用のムチを持って、イライラと往復するかと思えば、部屋にあったボーリングのピンにムチを巻きつけてぶんぶん振り回したりする。
しかし、なんでボーリングのピンが? それは人類永遠の謎なのだ。

真理「この絶好の秋日和に、何で私が電話番なんかしなくちゃなんないのかしら……電話番用のロボットが出来れば良いのよ、うんっ」
口を歪めて、不満をあらわにする真理。
折も折、緊急警報が鳴り響く。川崎の石油コンビナートに巨大ロボットが出現したと言うのだ。真理はすぐボスに連絡する。だが、SSIとレッドバロンが駆けつけたときには、既にロボットは破壊活動を終え、姿をくらました後だった。
ボス「敵の狙いはレッドバロンだ。レッドバロンが原子力エネルギーで動いているのはみんなも知ってのとおりだ。小型原子炉があるから、燃料を補給する必要はない。しかし、全ての計器を円滑に動かす為に、特別に精製されたBR70が使われてるんだ。BR70は、日本では大西石油と世界石油が作ってるんだ」
今回の襲撃で、その二つとも破壊されてしまい、BR70の補給が出来なくなってしまったのだ。

真理「健、レッドバロンの出動能力は?」
健「あと4、5時間だ」
心配そうに顔を見合す真理たち。
しかし、みんな濃いなぁ。 BR70はアメリカから急遽空輸して貰う手筈になっている。ボスは、明日の朝、太平洋上をやってくる輸送機をレッドバロンで護衛するよう健に命じる。

その夜、珍しくゴルフのうちっぱなしに来て、クラブを振っている真理。
何故か、そのスイングがスローモーションになる。

健も一緒で、打ち終えた真理に飲み物を渡す。
真理「健、明日無事に戻ってこれる?」
健「BR70の不足は、まず戦闘回路が不能になるんだ。帰ってくるだけなら大丈夫さ」
真理「でも、レッドバロンは今まで私たちの前で戦ってくれたわ。もし、海の上で敵が現れたら、私たち何の応援もできないのよ!」
健「いつもの真理らしくもない。つまらん心配するな」
色気はないが、二人がこうやって普通にデートしているのは初めてじゃないかなぁ。
翌日、レッドバロンで輸送機のそばを飛行している健。前方から襲ってきた戦闘機に気を取られている隙に、地上からモンゴルスターと言うロボットのレーザービームでまんまと輸送機を撃墜されてしまう。

健「あっ」
「あっ」じゃねえよ。 丹沢付近のモンゴルスターと指揮官たちは、レッドバロンが来る前にさっさと地下の秘密基地に隠れてしまう。
BR70はもう一度送ってもらえることになったが、その前に敵の基地を叩いておかないとまたやられてしまう。SSIに、熊野警部の部下の水木ひかるがやってきて、資料を渡す。彼女の話では、最近月影山で行方不明者が続発し、その調査に向かった熊野警部からも連絡が途絶えていると言う。
その月影山こそ、鉄面党の基地のある場所だった。その為、彼らは手当たり次第に近付く人間をさらって監禁していたのだ。熊野警部も、警戒網に引っ掛かり、彼らに連れて行かれる。
SSIメンバーが熊野警部を探しに来るが、既に連れ去られた後だった。
しかし、冷血無残の鉄面党が熊野警部や他の人たちをすぐ殺さず、監禁しておく意味が分からない。別に奴隷としてこき使っている様子も見えないし。
健、真理、哲也の三人は、様々な罠の仕掛けてある月影山の森の中へ侵入する。

三人の接近を知らされた指揮官は、
「すぐに海底基地へ戻る。モンゴルスターをレッドバロンにぶつける必要はない。BR70さえ押さえれば、レッドバロンは無用の鉄の塊となってしまうのだからな」とジュリーのように帽子を傾けてうそぶく。
部下「捕まえた人間は?」
指揮官「もう捕らえておく必要はない。皆殺しにしてやる!」
いや、だから、最初から捕まえておく必要ないでしょ?
しかも、そんなことで手間取っているから、海底基地へ逃げる前に健たちに見付かってしまう。
仕方なく、モンゴルスターを出撃させる指揮官。
捕まっていた人たちを逃がしつつ、メカロボと戦う健たち。

無論、今回も真理のパンツが見えるのである。……もう、困るなぁ(註1)。
健はレッドバロンに乗ってモンゴルスターと戦う。
BR70が残り僅かなので、手間取ってはいられないのだが、モンゴルスターは煙幕を張り巡らして、露骨に時間稼ぎをする。

それはさておき、敵を思い切り蹴り上げて、パンツが豪快に見えてしまう真理。
あまりにハレンチなので、小さめの画像にしておきます。
えー、それで、何の話だっけか?
そうそう、指揮官は、モンゴルスターに指示を出していたが、哲也に問答無用で撃たれ、爆死する。特撮モノを見ていると、しばしば、悪より善の方が残酷に見えることがある。
で、健は、1分以内に戦闘を終わらせなければ自爆してしまう「バロンフルパワー」を使い、モンゴルスターを瞬殺する。
「危機一髪」と言う割に、あまりピンチにならなかった。中盤の健の台詞を踏まえて、BR70が切れ、戦闘回路が使えなくなる、みたいな展開になるのかと思っていたが。
鉄面党も、ここですかさず別のロボットを出動させていれば、レットバロンに勝てただろうに。
(註1……ほんとは全然困ってない)