「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第20話 前編
- 2014/10/12
- 13:34
![]() ★東映まつり[DVD] スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説 VOL.2 |
第20話「愛と悲しみのピー玉勝負」(1986年3月27日)
今回は、お京がメインと言うことで、いつもより気合の入る管理人であった。
画像たくさん、文章少なめでお送りしたい。

闇に包まれたフロア。
青狼会の幹部・美智雄の前に、部下とパンツ一丁のややメタボ体型の男がゆっくり近付いてくる。
部下「ハヤト2号にございます」
美智雄「ふぉー、前のハヤトとは随分違うな」
部下「この男、大事故に遭い、記憶を失っております。故に一切の感情を捨て、殺人マシーンに自ら徹しております」
美智雄「武器は何を使う?」
部下「お見せしろ」
2号は、ボールペンを取り出し、ノックして、鋭い針を押し出す。
部下が用意した二人の武道家が2号に襲い掛かるが、2号はだぶついた腹を波打たせつつ、彼らの攻撃をかわし、頸部にその針を突き刺す。

二人ともその場に座り込み、一人はケラケラと狂ったように笑い出し、一人は悲しそうに泣き喚き出す。
美智雄「こやつらはどうしたんだ?」
部下「一人は笑いのツボを、もう一人は泣きのツボを突かれたようです」

次の瞬間、その美智雄の背後に立った2号が、首筋に針を押し当てていた。
部下「そこを突かれたら即死です!」←当たり前だ
美智雄「も、もう良い、分かった、やめさせろ」
部下「ハヤト!」
部下の言葉に、2号はやっと針を引く。
ちなみに、このシーンを見て、ハヤト1号っていたっけ? と、過去の記事をチェックしたら、

第6話にちゃんと出てました。(演・長江英和)
こちらは力任せに敵を倒すと言う感じだったので、確かに「随分違う」。
この度も、2号の標的はサキであった。

引き続き入院している雪乃のところに来ているお京とサキ。
お京「ちょっと雪乃ちゃん、ケーキかなんかないわけぇ?」
あつかましくも、雪乃への見舞いの品を勝手に物色しているお京。
サキ「実はうち、土佐に帰るっちゃ」
サキの突然の言葉に雪乃もお京もびっくりする。
お京「帰るって、どうしてぇ?」
サキ「土佐の海が見とうなった」
雪乃「ホームシックですか?」
サキ「かもしれん……」
お京「じゃ、あたいもついてくよ」

サキ「いかん、おまんは雪乃さんの面倒みないかんちゃ」
お京「だってぇ」
サキ「海を見たらすぐに帰ってくるっちゃ」
お京「もう、サキちゃんたら我儘なんだからぁ

この不自然なサキの帰郷、恐らく、南野陽子さんのスケジュールの都合だろう。その為に、お京がメインのシナリオが用意されたのではないかと思う。雪乃の吉沢秋絵さんも、おニャン子クラブとの掛け持ちが難しく、長期入院加療中と言う設定になっているのだ。要するに、暇なのは相楽ハル子さんだけだった、と。
翌日の放課後。梁山高校の通学路に、マスクとサングラスで顔を隠した2号が、サキの写真を手にサキの通るのを待っていた。無論、サキは既に東京を離れているので、サキが現れるわけがない。

サキも雪乃もいないということで、新聞部の連中にちやほやされているお京。彼らは「ビー玉お京」のことを学校新聞で取り上げようとしているのだ。
昔と比べて軟派になったお京は、ビー玉投げのポーズを写真に撮らせてやるなど、快く協力する。
サキを待って、2号は毎日通学路に立っていた。ご苦労様です。

そんなある日、新聞部の三人が、ちょうど2号の目の前で、サキ、お京、雪乃の写真を見せ合う。
それをしっかり見ていた2号は、ひとりになった上原を空き地に引っ張り込み、例の針を刺して、上原を忘我の状態にして、サキたちについての情報を聞きだす。と言っても、上原はサキが何処に行ってるのか知らなかったので、得られたのは雪乃が入院中で、お京がサキの仲間であると言う基本的なデータだけだった。
そんなことくらい、事前に青狼会の人たちが教えてあげてなくちゃダメじゃないか。
2号が別のツボを刺して暗示を与えると、上原は正気を取り戻すが、直前の記憶を一切失くしていた。

病院に忍び込むのは難しいので、2号はとりあえずお京を待ち伏せする。
お京「お前、校門のところに……」
2号「麻宮サキは何処にいる?」
お京「かんけーねーだろ、てめーなんかに」
2号「ふっふふ、言ってもらう」
2号は例の針を構える。
お京「てめー、やろーってのかよー」
好戦的なお京、すかさずビー玉を取り出して投げ付ける。
だが、2号は簡単にビー玉をかわし、受け止め、お京に投げ返してくる。
お京はバク転を繰り返して距離を取るが、起き上がった時には既に2号の姿は消えていた。

お京「うそだろ、まさか、そんなぁ……うそだよ……」
残されたお京、茫然自失と言う感じで、その場に立ち尽くしていた。

お京の戸惑いは、その日の夜になっても続いていた。
右頬に触れながら、2号の姿を思い浮かべ、部屋のあちこちに飾ってある山盛りのビー玉を見詰めている。
お京「タケシ兄ちゃん……」
その「タケシ兄ちゃん」ことハヤト2号、壁に貼った三人の写真を見ながら、「はーはー」と荒い息をついていた。

翌日、再び雪乃に会いに病院に来ているお京。
雪乃「お京さん、どうかなさったんですか? 今日は全然元気がないみたい」
お京「そんなことないよ……」
雪乃「でも」
お京「実はさ、10年前の子供の頃……」
と、ここで回想シーンになる。
神社の境内で、男の子たちにいじめられている幼いお京。
突き飛ばされた時、子役のパンツが丸見えになって、特殊な性癖の方がコーフンしそうで怖い!
そんないじめっ子たちにビー玉を投げてお京を守ってくれたのが、「タケシ兄ちゃん」だったと言うわけだ。
お京「タケシってのは、近所の凄いワルガキでさ、でも、あたいだけは可愛がってくれたんだ。ビー玉がめっちゃ上手くてさ」
続く回想シーンで、タケシがお京の前で華麗なビー玉投げの技を披露している。
雪乃「それじゃあお京さんのビー玉は、そのタケシさんに教わったのですか?」
お京「違うよ、自分で覚えたんだよ」
しかし、タケシはやがてお京の前から姿を消す。自分が大切にしていた大きなビー玉をお京に残して。
タケシ「俺のこと、一生忘れるなよ!」
お京「あとで分かったんだけどさ、ビー玉で人に大怪我させて、施設に入れられたんだって……」
お京、掌にそのビー玉を握り締め、涙を堪えるように上を向く。無論、顔に包帯を巻いている雪乃には見えない。
お京「つまんないこと話しちゃったな、帰る!」
雪乃は、お京が帰ると、すぐに電話の受話器を取る。
雪乃(お京さん、やはり何か隠してらっしゃるわ……)
お京、滲む涙をしきりに手でこすりながら帰っている。
空き缶を蹴りながら石段を降りていると、石段の下に2号が音もなく現れる……。
続く。
- 関連記事
-
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第24話 前編 (2014/12/12)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第23話 (2014/11/22)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第22話 (2014/11/11)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第20話 後編 (2014/10/12)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第20話 前編 (2014/10/12)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第19話 (2014/09/27)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第18話 後編 (2014/09/09)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第18話 前編 (2014/09/09)
- 「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第17話 (2014/08/19)
スポンサーサイト