第21話「レッドバロンを改造せよ」(1973年11月21日)
鉄面党から、数人の奴隷人間たちが脱走を図る。デビラー総統は直ちに彼らを捕らえ、爆破するよう命じる。だが、その通信をSSIのメンバーが傍受していた。ボスは、外に出ていた健と大作に現地へ急行させる。

奴隷人間たちは海を泳いで渡り、海岸に上陸するが、既にメカロボたちが待ち構えていた。彼らは首輪についている爆弾をリモコンスイッチで起爆され、木っ端微塵に砕け散る。ハードだ。
脱走の指導者・浜田と言う男だけ生き残り、立ち泳ぎしながら
「くそう、俺は死なんぞ、生き延びて鉄面党の恐ろしさを全世界に訴えてやる」(註1)とつぶやく。
岩場に這い上がった浜田だが、彼の前にもメカロボが現れる。爆殺される寸前に、健が助けに来る。

健は浜田を車に乗せて逃走するが、途中、フランス産のロボット・エスカルゴスが追撃する。
車両タイプの珍しいロボットである。

エスカルゴンの熾烈な爆撃をかいくぐる健。ここは、爆発が派手で、炎色も鮮やかなので見応えのあるアクションシーンとなっている。
車は山肌にぶつかるが、それを追うロボットも山に激突して埋もれてしまう。

落石から身を以て浜田を守る健。……ちょっとヒワイだ(註2)。
大作がバイクで駆けつける。三人は近くのコンクリートの小屋にとりあえず身を潜めることにする。
SSI本部に連絡を取ろうとするが、何故か通信できない。
大作はひとりで小屋を出て、直接ボスに知らせようとする。小窓から浜田が銃で援護して、大作はなんとかメカロボの包囲網を突破する。
その後、停止していたエスカルゴンが再び動き出し、小屋に迫る。
そのエスカルゴンと、健のアップがカットバックされるのだが、

健の濃い顔が三度もしつこく映し出されて、管理人の笑いのツボを押す。
(全部貼らなくても……)
と、何故かまた通信が回復する。健は怪しみもせず、レッドバロンを出撃させる。
ところが、レッドバロンは現場に着陸はするものの、健の命令に反応しない。直接レッドバロンに乗り込むにしても、小屋のドアがどうしても開かない。
狼狽する健の頭上から、デビラーの勝ち誇った笑い声が響く。
「ふふふふっ、紅健、いくら命令しても無駄だ。レッドバロンを呼び出させるために一時妨害電波を解いたが、今は小屋の周りに強力な妨害電波を張ってある! 我々はひとつの結論に達した。すなわち、レッドバロンの改造だ。お前の指紋・声紋を記録したレッドバロンの電子頭脳の回路を組み換える!」 レッドバロンは初めて起動する際、特定のパイロットの声と(操縦レバーを握る)指紋を記録し、それ以外の者には反応しないよう設計されているのだ。

デビラーは、科学者にレッドバロンの操縦席に入り込ませ、言葉どおりのことをさせる。
うーん、しかし、そこまで簡単に侵入できるのなら、わざわざそんなことをしないで内部からめちゃくちゃに壊してしまえばいいのに……。
「仮面ライダー」シリーズで、折角捕まえたライダーをすぐ殺さないで、脳の再手術をして彼らの仲間にしようと欲を出して、必ず逃げられると言うパターン、このブログで何度も書いてきたが、それと同じ愚行だ。
健は、小屋に隠しカメラがあり、それによってデビラーが監視していることを知る。で、物陰に隠れて、カメラの視界から消える。デビラーは慌てて、メカロボに小屋に入って健を殺させようとする。
これも、悪の組織がよくやる失策だ。健は入ってきたメカロボを倒し、やっと小屋から脱出する。
レッドバロンの改造は終わり、操縦士が乗り込んでくる。その操縦士とは……、そう浜田であった。彼もメカロボで、最初から健にレッドバロンを呼び出させるの為の芝居をしていたのだ。

健は土管の中でメカロボに挟み撃ちにされるが、ここで大作から知らせを受けたボスたちが救援に来る。
SSIと、メカロボの戦い。

真理、今回もムチをふるってメカロボたちにお仕置きする。ワシもされたい。

真理「えいっ、うーん、あんっ

」
向かってくる敵の背中を飛び越える真理。

しかもその後、バランスを崩してパンツがチラッと見える。
これがパン チラの王道なのだ(真顔で言うな)。
健はレッドバロンの操縦席に飛び乗り、レバーを握ろうとしていた浜田の手を押さえる。取っ組み合いの末、浜田を外へ追い出す。
レッドバロンとエスカルゴンの戦いとなる。

浜田は、負傷したふりをしてSSIのそばに立ち、密かにエスカルゴンを操っていたが、熊野警部にその正体を暴かれる。浜田は真理を人質にして、健に抵抗をやめさせようとする。

しかし、真理にエルボーを喰らい、投げ飛ばされる。最後は哲也に撃たれて爆死する。

操るものがいなくなったエスカルゴンはピタッと動作を停止させる。レッドバロンは無抵抗のエスカルゴンに対し、暴虐の限りを尽くすのだった。合掌。
註1……他に聞いているものがいないのに、こんな台詞を言うのはアンフェアな演出だろう。 註2……ヒワイだと思うお前のほうがヒワイだ。