「俺たちは天使だ!」 第9話 後編
- 2014/09/28
- 00:53
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第9話「運が悪けりゃワンパターン」(1979年6月10日)
の続きです。
二人は交代で自転車を漕ぎながら、なんとか女のアパートまでついて行く。
裏口に回り、窓に物をぶつけて一緒にいる筈の弟を確認しようとする。

男がひょいと顔を覗かせる。間違いなく、写真に映っていた男であった。
麻生が変な山っ気を出さなければ、これで依頼は無事完了だったが……。

その頃、麻生は藤波のところへ行き、カップ麺をご馳走になりながら情報収集。
藤波「半年前といえば、東京都市銀行青山支店が襲われたって奴だな。散弾銃を持った三人組が閉店直後に通用口から侵入。現金1億2000万円を奪って逃走した。半年経った今でもホシは上がっていない。新妻署がその服部と言う男を洗っていると言うことは、ホシの可能性があると言うことだな」
麻生「でしょうね」
藤波「確か、服部にはアリバイがあった筈だな。それで最終的な容疑者リストには残らなかったんだ」
藤波の事務所に、ジュンから電話がある。ジュンによると、服部には確かに弟がいるが、写真で見せたあの男とは別人らしいのだ。

麻生の事務所で、怪我人のナビを含めて会議。
ナビ「そりゃ違うんじゃねえのか。東京都市銀行を襲ったのは3人だろ。捜査に絡んだのは4人じゃねえか」
ダーツ「そう、西山に服部、襲ってきた二人組、合計4人だぜ」
麻生「銀行強盗は3人だ。だがもう1人、企画原案プロデュースした男がいたらどうなる? 実行したのは3人だ。だが奪った金は4等分、いやこの立案者と言うのは、3人よりも多くのパーセンテージを持っていくのが常識だ」
麻生の推理によれば、その立案者こそ服部で、西山と二人組が実行犯だったのではないかと。そして立案者に分け前を払うのが惜しくなった三人が、金を持って逃げてしまった。で、困った服部が、西山のゆくえを突き止めようと麻生に偽りのストーリーを作って依頼を持ってきたのではないかと。
ここで珍しくユーコが金儲けのアイデアを提案する。被害に遭った銀行に保険金を支払ったであろう保険会社に、1億2000万を渡し、礼金を頂こうという、合法的(?)なもの。
みんなすぐ乗り気になるが、慎重な麻生は推理の裏付けが必要だと言い、メンバーは確かな証拠を掴むべく再始動する。
ジュンは事前に保険会社と正式に契約を結ぶ。報酬は1割の1200万!

麻生は西山をマークし、珍しくこんな変装までして近付く。
麻生「オヤジ、おでんだ。あとバクダンな」
果たして、例の二人組が西山に接近してくる。会話からして、彼らが強盗犯の実行犯であることは間違いないようだ。服部が彼らの行方を捜しているのも。
一方、ダーツと久美のコンビも、忍者に化けて服部の事務所兼自宅に忍び込もうとする。

久美「にひひ……ね、でも凝りすぎじゃない? このカッコ」
ダーツ「泥棒になりきるにはこれが一番なんだ! お客さんがいる間に一仕事しようぜ」
久美「オッケー」
ダーツ「しかし、忍者と言うよりは太ったゴキブリだな」
一言多いダーツ。
しかし、この忍び装束の久美ちゃん、めちゃくちゃかわええのだよ。
会社の近くでは、金沢とゴリラも張り込みをしていた。
ダーツと久美は塀を乗り越え、2階の部屋に侵入する。

あちこち部屋を引っ掻き回し、久美があるものを発見する。
ダーツ「散弾銃の弾でないかい? ひょっとして」
久美「ひょっとするかも?」
久美はそれを持って一旦引き揚げることにする。
久美「お主は?」
ダーツ「拙者、もう少し探索してみる」
しかし、往来へ出た久美、ゴリラに見付かって弾を没収されてしまう。
残ったダーツ、天井裏に隠されてあった散弾銃を発見するが、服部に見付かってしまう。

久美の持ち出した弾は、科捜研の館野によって調べられ、例の銀行強盗の際に使われたものと同じものだと分かる。
その久美に、緊張気味にお茶とせんべいを出すゴリラ。
ゴリラ「お茶です。せんべいもどうぞ」
久美「捜査に協力したのよ、ね、感謝しなさい」
遠慮なくせんべいをバリバリ食べる久美にたじたじのゴリラ。
ゴリラと入れ替わりに、桂が入ってくる。

桂「君のやったことは犯罪になるんだ。……今日のところは大目に見よう」
久美「ね、やっぱり服部が銀行強盗?」
桂「君はこれまで! これ以上首を突っ込んだら、今度は牢屋だよ」
久美「折角面白くなってきたのにぃ!」
言いながら、埃だらけの頭巾を桂の目の前でバサバサさせる久美。
勝野洋さん、素で笑いそうになる。
その服部は、銃を持って裏口から逃げる。ほぼ同時に金沢とゴリラが踏み込み、2階でダーツが縛られているのを発見する。ダーツは命欲しさに、西山の居場所を服部に教えてしまったらしい。

麻生、西山にタバコの火を借りながら、ポケットから金を隠してあるコインロッカーの鍵を抜き取る。
西山と他の二人は横浜のコインロッカーへ来てなんとか開けようとするが、鍵がなければ無理。
しかし、なんでこの半年間、金を山分けしなかったのだろう?

近くからその様子を観察している麻生は、仲間を呼び集め、彼らに三人を別の場所へおびき出すよう指示する。その間に、悠々、コインロッカーを開けようと言う算段だ。
麻生「1億2000万の1割、1200万!」
三人「いただくっきゃない!」
麻生「運が悪きゃ」
三人「死ぬだけさ!」
西山たちは簡単に彼らの手に引っ掛かって、駅の外へ出て行く。麻生はその隙にコインロッカーを開け、念願の1億2000万と夢の対面。だが、西山の女を脅してこの場所を嗅ぎ付けた服部が現れ、金を奪い取ろうとする。
で、色々と立ち回りがあった挙句、服部たちは御用となり、1億2000万も金沢に没収されてしまう。
麻生「100万で手を打たんか?」
金沢「麻生さん!」
麻生「冗談だよ」
悔しさのあまり、金沢を買収しようとまでする麻生であった。
最後、発案者のユーコから説教されている4人。
ユーコ「何回同じことをしたら気が済むの、あなたたちは、あたしが折角良いアイデアを出してあげたのに」
今回、前金50万は入ったが、
・車のローン38万
・久美のバイト料10万
よって、残るのはたったの2万円と言うことになる。ただ、諸経費がかかっているから、実際はほぼ無報酬だろう。

麻生「さもありなん、さもありなん」
ユーコ「あなたたちはまた、無駄働きをしたわけ……VSOPね」
ユーコの言葉どおりのポーズを取る4人。
麻生「なんだそれは?」
ユーコ「Very special one pattern!」
4人「ああ~」

それでも最後は「俺たちは天使だ!」と決める麻生たちでありました。
おわり。
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