アニメ「はいからさんが通る」を鑑賞 第4話
- 2014/08/31
- 00:24
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第4話「浅草どたばたオペラ」(作画監督・田中英二/岸義之)
今回、西城隆詞氏率いるタマプロが原画・動画を担当しているが、監督は別の人なので、作画はかなりばらつきがある。
前回のラストから引き続き、牛五郎が人力車で紅緒を女学校まで送っているシーンから。
当然、他の生徒たちは奇異の目を牛五郎に注ぐ。無頓着な牛五郎は紅緒の荷物を持ってどんどん中までついてくる。
紅緒「牛五郎さん、もうこの辺で良いわ」
牛「とんでもねえ、あっし、親分の行くところ、たとえ火の中水の中」
などと話していると、ド近眼の女教師が出てきて、牛五郎と鉢合わせして失神する。

紅緒「牛五郎さん、この女学校は男子禁制なのよ!」
この紅緒なんかは西城さんが描いてるっぽい。
紅緒が宿題を忘れ、こっぴどく叱られていると、牛五郎が怒鳴り込んできて再び教師を失神させてしまう。
放課後、池の畔で話している紅緒と環。このシーンは特に作画が不安定で、

環「へー、駆け落ち? 蘭丸ってお隣の美少年でしょう?」
この台詞の直後、

環の顔が、風船に空気を入れるように急に膨れるのである。静止画では分かりにくいけど、かなり不気味だ。
環「あなたもやるじゃない?」
紅緒「やめてよ、他人事だと思って……」
環「でも、駆け落ちするほどヤな人なの? 親の決めた許婚って?」
紅緒「そう言うわけじゃないけど……」
紅緒(恋愛してそして結婚したいわよ、あたしだって一応……)
環は、自分にも「意中の人」がいると打ち明ける。
環「幼馴染みで、いつか結婚できるんじゃないかと思って……ところが向こうはさっぱり、思う人からは思われず、思わぬ人から思われる、とかくこの世はままならぬ。おまけにその人結婚が決まったらしいのよ。で、見事失恋!」
無論、紅緒は環の「意中の人」が伊集院少尉だとは知らないし、環は伊集院少尉の結婚相手が目の前にいる親友だとは知らないのだ。
環「どんな人かしら? あたしよりも容姿・頭脳・性格が勝る女性ならあたしだって諦められるけど……」

環「もしそうじゃなかったら、あたし絶対許さないわ!」
台詞と表情が噛み合ってない気がするんですが……。
紅緒は環の「意中の人」を見て見たいと言い出し、これからその男性と浅草でオペラを見る予定だと言う環についていくことにする。
ナレ「我が国のオペラは帝国劇場から始まったがヒットせず、大正六年浅草に根を下ろし、浅草オペラ隆盛を極める。中でもオペラ『ボッカチオ』は、男装の麗人が主人公として登場し、人気を集めた」
劇場の前の人だかりを見て、紅緒が嘆声を放つ。
紅緒「うわー、凄い人」
環「ペラゴロって言うのよ、オペラのファンのことでね」
紅緒「ね、ね、環、相手の人は?」
環「あ、あそこだわ!」
紅緒「どこどこ?」
目を輝かせて周囲を見回す紅緒。
だが、環を見付けてこちらにやってくるのは伊集院少尉その人であった。

少尉「やあ、あれ、君……」
紅緒「あ、う……」
環「あら、二人ともお知り合いだったの? ま、まさか……紅緒あなたが忍さんの許婚?」
明敏な環は、すぐに二人の関係を見抜く。

紅緒は紅緒で、「意中の人」が少尉だと知ってパニくる。

環(忍さんの婚約者がこの学校一の型破り、紅緒だったなんて! ああ、あたしのデリケートな感受性、こんなショックには耐えられない!)
あまりのことにいきなり走ってその場を逃げ出す環。
「あ、ゴメン、待ったぁ?」と言うような軽い台詞が似合う顔になってるが。
環の気持ちにはまるで気付かない鈍感な少尉、切符が無駄になるからと、紅緒を誘って劇場に入る。
この後「ドラゴンボールZ」のように、原作にはない蘭丸、牛五郎、ばあやたちの会話が挿入される。

ストーリーにはほぼ関係のないシーンだが、ここでもチラチラと出来の良い原画が混じっていたりして、お宝にしたくなる。
牛五郎は蘭丸を人力車に乗っけて、紅緒を探しに行く。
一方、少尉と紅緒は劇場に座って開幕を待っていたが、紅緒の頭はオペラどころではなかった。
紅緒「あのー、あなたほんとに気付いてないんですか、環のこと?」
少尉「えっ」
紅緒「環はねえ……」
物売り「えー、おせんにキャラメル、アンパンはいかが……」
紅緒「本当はあなたのことを」
少尉「あ、君ぃ、アンパン食べますか」
紅緒「アンパンだなんてそんな暢気なことを言ってる場合ではない!」

と言いながら、食べ物には滅法弱い紅緒、
紅緒「あたしはねえ、アンパンにラムネにのしいか、それに金太郎飴!」
物売り「ヘイ、お待ち!」
この物売りの声が、マ・クベでお馴染み塩沢兼人さんだったりするのだ。
やがてオペラが始まる。
そしてまた、牛五郎と蘭丸にスイッチ。しかも、途中で環と会ったりするのだ。
原作では、蘭丸と環が会うのはもっとずーっと先なんだけどね。

「恋はやさし 野辺の花よ~♪」
気持ち良さそうに歌うプリマドンナ。演じているのは、松金よね子さん。
この歌は、有名な田谷力三の代表曲の一つでもあった。

オペラそっちのけで、三角関係について考える紅緒。
(環は少尉を愛していた。そしてあたしは少尉のフィアンセで……でも、あたしは少尉のことなんかなんとも思っちゃいない。あっはー、なぁんだ、ことは簡単!)

紅緒「少尉、提案があるんですけど」
少尉「提案?」
紅緒「なしにしましょう、あたしたちの結婚!」
少尉「何を言い出すかと思えば、あははははっ」
紅緒の「なしにしましょう」は、原作では「なしにしませう」と表記されている。
コンダクター「もっと音を上げて!」
二人の話し声に負けじと、楽団員に指示する指揮者。
この声、今回クレジットを見て初めて気付いたが、滝雅也さんだった。
紅緒「環はねえ、あなたのこと、好きなんですぅ~!」
紅緒の大声が響き渡り、劇場が静まり返る。
コンダクターに睨まれ、しょぼんとなる紅緒。
気を取り直してまた歌いだすプリマドンナ。だが、
少尉「そんなこと急に言われても……」
紅緒「彼女はね、あなたのことをすごうく愛しているんですよ。だからこの際、花嫁はあたしではなく環の方に」
少尉「ダメですよそんなこと」
紅緒「まぁ、なんて分からず屋なの!」
少尉「分からず屋は僕よりも紅緒さんの方じゃないですか!」
小声で話していたのが、段々大きくなり、周囲の客たちも舞台より二人のやりとりに注目する。
プリマドンナ「なんの、めげてはいけない。私の芸の力で……恋はやさし~♪」

口論していた紅緒、そばで囃し立てていた客の持っているアンパンを見て「あたしの大好きなアンパン!」と、舌なめずりして奪い取ろうとする。

アンパンが空を飛び、プリマドンナの口にスポッ!
「殺したる、ぶっ殺したる。今日の客みんなぶっ殺したる!」
原作ではそのまま紅緒たちは劇場の外へ放り出されるが、アニメでは、プリマドンナの投げた石斧が観客に命中し、それがきっかけで劇場全体が大混乱になる。
元凶の紅緒と少尉、こそこそと逃げ出そうとするが、出口のところでプリマドンナとコンダクターが仁王立ちしている。
「わりぁあ、舞台をめちゃくちゃにしよかってからに、出て行けーっ!」
劇場の外へ投げ出された二人を見て、牛五郎が慌てて駆けつけると言うところで「続く」のだ。
(C)大和和紀・講談社・日本アニメーション
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