「少女コマンドーいづみ」第5話 その3
- 2014/07/02
- 19:59
![]() 【中古】少女コマンドーいづみDVD/邦画TV |
最後です。
廃墟のようなバイオフィードバック実験施設内で、いづみは恵子を高山たちに人質に取られてしまう。
いづみ「あんたたちの目的は私の能力を知ること、そんなことの為に!」
高山「我々の組織はお前が逆らえるようなちゃちな組織ではない。お前の為にこの娘は死ぬだろう。そしてお前は組織に戻るしかないことを知る。自分がただのプロトタイプに過ぎないことを思い知れ!」
いづみ「私はあんたたちを倒す!」
いづみも負けじとサバイバル・ソーを握り締めるが、
高山「武器を捨てろ!」
銃口を恵子のこめかみに押し付けながら命じる。

と、恵子は空いている右手を空中で動かしてアルファベットを書いていく。いづみへのメッセージだ。
ま、ドラマだから別にいいんだけど、17才の女の子がこんな状況下に置かれたら、とてもそんなことをしてる余裕はないだろう。しかもいづみに見えるように鏡文字で書くと言うのは至難の技だ。
いくら恵子が、ウォーターフロントのワルを束ねる闇学中の会長であったとしても。

いづみ(SURVIVAL……生き延びる意志……)
いづみも、この3年間ろくに勉強してないのに、しっかりとその指文字を読み取っていた。

最後に恵子は親指を立てて、(生き延びて、いづみ)と言う気持ちを伝える。

ただ、如何せん、いづみはエスパーじゃなかったので、そんなことは分からず、適当に合図を返す。
恵子と同じようにサムズアップをする。そこまではいいのだが、

続いて、その指をグイッと下に向ける意味が分からない……。

恵子(どーいうこと?)(註・ほぼ嘘です)
まあ、最初に親指を立てたのは恵子への了解サインで、ついで下に向けたのは、高山たちを皆殺しにする、と言う決意表明だったのだろう。
いづみ「恵子、決してあなたを殺させやしない!」
いづみの闘志が極限まで高まると同時に、頭の中に石津の「バイオフィードバック、戦う意志がお前を最終兵器に変える!」と言う言葉が響き、遂に「バイオフィードバック」が発動する。
真の力に目覚めたいづみ、自分と恵子を隔てる鉄格子を、周囲の壁ごと引き千切ってしまう。

圧倒的な戦闘力で、群がる兵士たちを叩き伏せ、恵子を人質にしている高山と対峙する。
例によって、この戦闘シーンも、五十嵐いづみさん本人が演じている。
高山「武器を捨てろ、捨てるんだ!」
高山は恵子の首筋に銃口を押し当て、引き金を引く気勢を見せて、いづみを脅す。
いづみは持っていたサバイバル・ソーを手放す、同時に隠し持っていたナイフを投げる。
ナイフは高山の右手首に刺さる。
高山「うっ」
いづみ「引き金を引けば、動脈が破れるわ。あなたが動いてもね」
いづみの言葉に、高山はピクリとも動けなくなる。

いづみ「私を作った誰かに伝えるのね。いつか私の力をその体で知ることになる。……行きましょう、恵子、ここにはもう用はないわ」
言い捨てて、振り向きもせずさっさと歩き出すいづみ。恵子はおそるおそる高山の体から離れて、いづみの後を追う。
戦いでは負けた高山だが、いづみにバイオフィードバックを発動させ、その戦闘能力もばっちり(監視カメラで)映像に収めることが出来たので、任務自体は全うしたと言えるだろう。

で、健と佐織は未だに山の中を彷徨っていた。飲まず食わずで、健はすっかりへばっていた。
健「一晩中歩きっぱなしだぞ、何処行きゃいいんだ俺たち」
佐織「さー、何処でしょうねえ?」
あくまで暢気に応じる佐織に、
健「お前元気だねえ」
と、感心したような声をかける健。
佐織「はい、若いですから~」
その場で足踏みして見せる佐織、とても可愛い。
実際、佐織役の桂川昌美さんは撮影時15歳で、レギュラーの中でも最年少だ。ちなみに健役の湯江健幸さんは当時20歳。
健「おい、三枝、結局追い掛けちまうんだよな、俺たち、(いづみの)あのクールな面がたまんなくてよぉ」
佐織は、何を思ったか健に近付くと、コン! と思いっきりその頭を叩く。

健「いてっ、なにすんだよお前」
佐織「だぁって、嬉しくって!」
健「お前、どういう性格?」

佐織「こういう性格!」
ケロッとして言い放つ佐織、くるっと体を反転させ、健にもたれかかる。
佐織「あー、お腹空いちゃった!」
健「あー、重いーっ」
ストーリー上、全く必要のないシーンだが、自分はとても好きだ。
行動力抜群の佐織と、それに振り回される健と言うこのコンビ、なかなか魅力的だが、残念ながらこれ以降、似たようなシーンは出てこないまま終わる。

一方の石津、いづみと高山たちとの戦闘の様子をパソコンのモニターで見ている。
コンピューターの弾き出した答えは、「その能力の限界、測定不能」だった。
石津(やがて嵐は来る。その為に我々は最強にして最後のコマンド師団を作らんとしている。いづみ、お前はその先頭に立つのだ)

いづみと恵子、タグボートに乗ってベイエリアに戻ってくる。
組織の手掛かりはほとんど得られなかったが、この二日間の「旅」で、二人の距離は急速に縮まったようだ。
恵子「学校戻るしかないって、実はいづみのアパートも見付けてあるんだ。いつまでも倉庫って訳には行かないでしょ?」
いづみ「……」

運河を遡る二人の姿を、刑事の藤原が、そしてカフェテラスで優雅にお茶を飲んでいる石津が見掛ける。
いづみ、あの逆回転時計を取り出して見詰め、
(私の時は、まだ戻らない)
第6話へ続く。
- 関連記事
スポンサーサイト