天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ「仮面ライダーストロンガー」38話

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 第38話「出現!ライダー1号2号!!」(1975年12月20日)
 長らく続けてきたこの企画も、そろそろゴールが見えてきました。

 V3とライダーマンは敵に捕まる。一方、シャドウは度重なる味方への背信の責めを受け、遂にストロンガーにガチで勝負を挑まざるを得なくなる。
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 デルザー軍団の三人が見守る中、ストロンガーと対峙するシャドウ。
 シ「シャドウがお前を殺す」
 ス「何、おれは死ぬ訳にはいかん!」
 シ「黙れっ、シャドウの生き甲斐は貴様の死だ!」←もう少し前向きな生き甲斐を持ちましょう

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 ストロンガーはいきなり電キックを放つが、シャドウは得意のトランプを使った幻術で相手を惑わす。
 ス「どれが本物のシャドウなのだ? よし、これだ!(適当)」
 シャドウは巨大トランプから火炎を放射し、ストロンガーを包むようにして爆発を起こす。

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 ストロンガーを倒したと勝ち誇るシャドウだが、無論、ストロンガーは未だ健在。ここでチャージアップして、超電ドリルキックを叩き込む。だが、さすがにシャドウはそれをまともに喰らってもびくともしない。
 続けて、ストロンガーは超電稲妻キックを繰り出す。シャドウも捨て身の攻撃を仕掛け、蹴られながらもその剣でストロンガーの胸を貫く。

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 シ「勝った! デルザー軍団、ぶぁんざぁーーーい!!」
 勝利の雄叫びを上げた後、爆死するシャドウ。

 これが権謀術数を駆使して、長きに渡りストロンガーを苦しめ、管理人を楽しませてきたゼネラルシャドウの最期であった。ちょっと呆っ気なかったなぁ……。合掌。

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 宿敵を倒した茂だが、さすがにヘロヘロで、残るデルザー三人と戦う力は残っていなかった。
 磁石団長「ゆっくりとなぶり殺しだ」
 マシーン大元帥「慌てるな、殺すのはいつでもやれる。それよりこいつを人質にXライダーとアマゾンをおびき出すのだ」

 ……てな余裕をかまして、今までどれだけの悪が煮え湯を飲まされてきたことか。
 殺せる時に、さっさと殺しましょうね。

 その後、立花藤兵衛がひとりで捜しに来る。と、大元帥の声が「3人のライダーは全て捕まえた」と響く。
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 その証拠にと、3人の愛車にまたがって登場するデルザー軍団。これは、当時の子供にはなかなかショッキングな映像だったのではないだろうか?
 大元帥は、彼らを助けたければ奇岩山の魔神ヶ滝まで来るよう、Xライダーとアマゾンに伝えろと言い渡す。

 だが二人には連絡が取れず、仕方なく藤兵衛は単身、その滝へ向かう。
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 茂は、滝の上からロープで吊るされていた。

 そこでの大元帥と部下の会話はほとんど漫才である。
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 部「大元帥、大変です!」
 大(ボカッ)「バカモノ、Xライダーやアマゾンに聞かれたらどうする!」←こいつの声の方がでかい
 部「それが、二人が現れてヨロイ騎士たちの破壊作戦を妨害しています」

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 大「仲間を見殺しにするつもりなのか? ようし、機関銃を持って来い!」
 と言われた部下、足元にあった機関銃を拾い上げて渡そうとするが、滝を指差して、
 部「いない!」
 いつの間にか茂の姿が消えていた。

 自分の目の前にある機関銃を「持って来い」と言う大元帥も大元帥だが、目の前で茂が助けられるのに気付かない部下も部下である。

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 大「誰だ、ロープを切ったのは?」 
 1号「俺だ!」
 ここで、颯爽と1号ライダーが登場! 声は藤岡弘である。

 下を見ると、2号ライダーの姿もあった。こちらも佐々木剛の声。
 大「仮面ライダー1号と2号か」
 1号「俺はアメリカからやってきた」
 2号「俺はインドから帰ってきた」
 大「そんなこと聞いてない」

 バトルになるが、ダブルライダー相手にヘッポコ大元帥がかなう筈もなく、

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 たちまち捕獲された上、
 「く、苦しい、手を緩めてくれ……」と、泣き言を言う始末。
 何でこんな奴に、シャドウが主導権を奪われたのか、甚だ疑問に感じる。
 二人は、V3とライダーマンを救出する為、大元帥を引っ張って基地へ向かう。

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 それを見送った藤兵衛、茂の頭を拭いてやりながら、
 「へっへへっ、帰ってきたぁ1号2号、これで7人のライダーが全部揃ったって訳だ……嬉しくって」

 それを聞いていた茂、目を開けて「鬼の目に涙か」と茶々を入れる。
 この二人の笑顔、たまりません音符

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 さて、基地にやってきたダブルライダーと大元帥。大元帥は、V3たちの監禁されている金庫室のような扉を指差すが、
 2号「うっかり開けてドカンとも限らないな」
 1号「お前が開けるんだ」
 と、1号に突き飛ばされ、自ら金庫を開けさせられると言う屈辱を味わう。

 このしょんぼりと肩を落とした後ろ姿、哀愁を感じさせるが、悪の大幹部が哀愁を感じさせる時点で終わっている。だが、卑怯だけが取柄の大元帥は金庫を開けるふりをして、こっそりと落とし穴のスイッチを入れる。

 ただし、

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 ライダーではなく、自分が落ちる。

 V3などでは、大抵、ライダーの方が落とされることが多かったが、こういうパターンは初めての気がする。大元帥はその穴から脱出後、室内を密封して毒ガスを送り込む。
 しかし、ストロンガーが助けに来て、難を逃れる。

 さて、破壊作戦を命じられた磁石団長は、とある島に来ていた。

 磁石「いいな、この島をふっ飛ばせば、港に津波が起こって逆流し、東京は海の底だ。準備にかかれ」

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 磁石の指示で、火薬と書かれた火薬の箱を設置する部下たち。これなら間違わなくて良いね!

 だが、磁石が起爆スイッチを入れても爆発しない。この時、後ろで耳栓して身構えている部下たちが可愛い。
 
 磁石「こら、ヌケサク、もう一度仕掛け直して来い!」

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 磁石はすぐに思い直し、自分で仕掛けようと現場へやってくる。
 だが、部下たちは全員そこでのびていた。

 磁石「おいおい、このざまぁー、なんだ、どいつもこいつも、だらしねえ……」
 邪険にその体を足でひっくり返しながら見て回る磁石。

 と、その中のひとりがやおら起き上がると、

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 部下「俺たちは使い捨ての道具じゃねえーっ!」
 突如、権利者意識に目覚めて、薄情な上司をボコボコにするのだった。

 この後、酷使されてきた戦闘員達が一斉に蜂起、デルザー軍団を内部から崩壊させることに……なったら面白いのだが、あいにく、これは茂が変装したものだった。

 その後、ストロンガーは磁石と、1号はヨロイ騎士と、2号は大元帥と、それぞれ別の場所で戦う。
 それを見下ろす奇岩山の人面岩……、と言ったところで最終回につづく。

 ……そう言えば、Xライダーとアマゾンは何処に行ったのだろう?

 ちなみに、予告ナレーターは、「次回、『仮面ライダー』最終回」と、ストロンガーのみならず、連綿と続いてきた仮面ライダーシリーズの最終回であることを強調している。実際、これをもって第1期シリーズは完結するのだ。


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