天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ「仮面ライダーストロンガー」39話 前編
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第39話「さようなら!栄光の7人ライダー!」(1975年12月27日)
いよいよ最終回です。軽い気持ちで始めたこの企画、こんなに長く掛かるとは思ってもみなかった。
前回からの続きで、ストロンガー、1号、2号がデルザー軍団の生き残り三人とそれぞれ戦っている。ストロンガーと1号は、磁石団長とヨロイ騎士を倒して捕まえる。二人は、捕虜を連れて2号とマシーン大元帥が戦っているところへ行く。

二人は、磁石とヨロイを人質にして大元帥に抵抗をやめるように命ずる。
磁石「マシン大元帥助けてくれえ~」
ヨロイ「俺たちを見殺しにしないでくれえ~」
情けない声を上げる二人。
大元帥「それでも栄光のデルザー改造魔神か!」
大元帥が叱咤すると、

磁石「そんな冷たいこと言うなよ」
ヨロイ「もう、諦めよう」
磁石「そうするか」
あっさり望みを捨ててしまう。デルザー軍団、色んな意味で終わってますね。

大元帥「なぁーはっはっはっはっはっ」
だが、ここで、大元帥が突然狂ったように笑い出す。ちょくちょくたけしに見えるんだよなぁ、この人。
2号が大元帥のマシンガンを奪って突きつけ、降伏を勧告するが、
大元帥「貴様ら、忘れているな」
ストロンガー「何をだ?」
大元帥「ようく考えてみろ、貴様らの仲間、V3とライダーマンが捕まっていることを忘れたのか?」
大元帥は、人質交換を要求する。
その言葉に、しょぼくれていた磁石とヨロイも、
「やい、ストロンガー、早く縄を解け!」「グズグズするな!」と、急に威勢が良くなる。
やむをえず、ストロンガーが縄を解こうとすると、
X「待て! その必要はない」
アマゾン「キョウーッ! あれを見ろ!」
36話に出てきた二人が再登場し、崖の上を指差す。
すると、捕まっていた筈のV3とライダーマンが無事な姿を見せる。
V3「Xライダーとアマゾンがな」
ライダーマン「地下牢から助け出してくれたのだ!」
今回も、声は全員オリジナルキャストで、とても豪華である。

7人ライダーに取り囲まれて、デルザー軍団、絶体絶命のピンチ。
ここでまた、
磁石「デルザー軍団も」
ヨロイ「これで終わりかのう」
と弱音を吐く二人。お前ら漫才師にでもなれ。

ところが、ここで意外な展開。
彼らを見下ろす奇岩山の人面岩が目を開け、(だいぶずれているが)目から怪光線を発射する。
ストロンガー「危ない、散れ!」

ライダーたちの周囲で派手な爆発が起こる。
爆風が消えると、デルザー軍団の姿が消えていた。
空から、大元帥の勝ち誇った声が響く。
大元帥「デルザー軍団はいまだ滅びず、だ。まだ人質を取ってあるのを忘れるな」
1号「まだ人質を?」
2号「もしや!」
ヨロイ「うぬらの育ての親だ!」

V3「立花のおやっさん!」
X「抜け目のないデルザーめ」
アマゾン「何としてでも助けなければ」
2号「デルザー、オヤジさんは何処だーっ!」
ライダーマン「お、あれは?」
ちゃんと、ひとりひとり台詞があるのが嬉しい配慮ですね。
それにしても、ライダー役の俳優はみんな良い声してる。
ライダーマンの指差した方から、おやっさんのジープが自動操縦されてやってくる。それが道案内をすると言う。
おやっさん、いつの間に捕まったのか、木の間に吊り下げられていた。
立花「お前たち3人だけで7人の仮面ライダーに勝てると思ってるのか?」
大元帥「デルザー軍団は我々だけではない!」
立花「なんだとぉ?」
ここで、人面岩が銭形のとっつぁんの声で「デルザー、復活!」と叫ぶ。
と、激しい爆発が連続して起こり、その向こうから数人の再生怪人が登場する。

サメ奇械人を筆頭に、アリジゴク、カニ、メカゴリラ、ブブンガー、そして、

「荒ワシ師団長ーっ!」
(ヨロイ騎士の池水通洋が、パトレイバーの太田風に叫んでいる)
どうでもいいが、荒ワシ以外、全員デルザーじゃなくてブラックサタンの怪人じゃねえか。
それにしてもこの脈絡のない編成、どう考えても、着ぐるみの状態が比較的良好、と言う条件だけで選ばれたニオイがぷんぷんするぜ。
やがて、ジープに導かれて、7人ライダーがそれぞれのマシンに乗ってやってくる。
そのまま乱闘になるが、折角名乗ったばかりなのに、再生怪人たちはちょこっと戦っただけでまとめて爆死してしまう。ライダーキックすら使ってもらえずに。これじゃ、ただの戦闘員と変わりない。
ちなみに、かなり長生きしたヨロイと磁石も、再生怪人と一緒にやられてしまった。合掌。
ストロンガーは、残る大元帥と一騎打ちするが、もやは精根尽き果てたと言う感じの大元帥は、ほとんど一方的にボコボコにされ、

大元帥「ええい、き、聞けい、ライダーども、デルザーは、デルザーは滅びぬ!」
と言いながら、爆発して滅ぶのだった。これにてデルザー軍団は全員死亡!
……そう言えば、こいつら、おやっさんを人質として利用する気配が全くなかったな。
助け出されたおやっさん、意識を失っていたが、やがてゆっくりと目を開く。

と、その視界に、夢か幻か、今までおやっさんが共に戦い育ててきた7人のライダーの雄姿が!
いやぁ、この場面はなんというか、ジーンと胸に迫るものがある。仮面ライダーシリーズの集大成的な「再会」だ。それに、第一期のオリジナルキャストが勢揃いし、小林昭二と一緒に演技するのは、これが最後になった訳だし、あれやこれや思うと、目頭が熱くなる……。
ついでに、タックルの岬ユリ子もこの場に立たせてやりたかったな……。丈二だって一度死んでるんだし。
(厳密にはこの後、「全員集合!7人のライダー!!」と言う特番で、再び顔を揃えているのだが、撮影の順番はこちらの方が後らしい)

立花「茂、猛、隼人、志郎、丈二……お前死んでなかったか? ま、いいや、敬介、アマゾン!」
ひとりひとりの名前を呼ぶおやっさん。アマゾンだけ本名の大介でないのは、おやっさんが本名を知らないからである。
立花「デルザー軍団はどうなったんだ?」
猛「ひとり残らず」
隼人「全滅です!」
立花「いやぁ、違うぞ!」
志郎「違うって、おやじさん?」
立花「俺は見たんだ」
丈二「何をです?」
敬介「何を見たんです?」
立花「人面岩が喋ったんだ!」
アマゾン「人面岩が?」
茂「大元帥は、デルザーは滅びぬと言った」

猛「あの人面岩に、その秘密が!」
相変わらず、藤岡弘の顔は濃い。めちゃくちゃ濃い。
人面岩を見上げるライダーたちの険しい表情を映しつつ、いよいよクライマックスへ突入するのだが、残念なことに、ここで後編へ続くのであった。
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