「仮面ライダーＶ3」を21世紀の今だからこそ楽しむ 特別編その7 続き

[DVD] 仮面ライダー V3 VOL.8 価格：3,099円（税込、送料別）

　第47話「待ち伏せ！　デストロン首領！！」（1974年1月5日）
　さて、年が明けて1974年。無論、撮影は73年にやってるんだけど。

　
　年に一度と言うことで、晴れ着姿を披露する純子さん。嬉しそうに年賀状の束を持ってライダー隊本部へ入ってくる。しかし、純子さんってどこに住んでるんだろ？　シゲルと一緒に両親と実家にいるんだろうけど。正月くらい実家でのんびりすればいいのに。

　少年ライダー隊に届いた年賀状はほとんどＶ3宛てのものだった。おやっさんにはないの？

　
　その中に、結城への年賀状が混ざっていた。しかも送り主はデストロンのヨロイ元帥！

　この文面、何度見ても笑ってしまう。これをしこしこ書いているヨロイ元帥の姿を思い浮かべると……。

　ちなみにこの表書によって、立花スポーツ店が川崎市多摩区にあることが分かる。
　ハガキにはご丁寧にデストロンの住所まで書いてあったので、二人は罠かもしれないと思いながら、その場所へ向かう。

　
　該当する建物の前で張っていると、例によって戦闘服を着た戦闘員が運転する車が入って行くのが見えた。しかも、後部座席にはヨロイ元帥が堂々と乗っているではないか。

　
　二人は別れて邸内を探索する。志郎は「デストロン正月パーテー」に招待され、着席する。

　
　最初の出し物は、楽しい楽しい「イス取りゲーム」
　しかし、参加者とイスの数が同じなので、永久に終わらないのだった。地獄だ。

　続いてＭＣから「風見志郎君へ、デストロンからのお年玉を差し上げよう！」と言われ、ちょっとだけ期待してしまう志郎だったが、

　
　それはシーラカンスの剥製だった……。

　
　直後、それは怪人の姿に変わる。
　怪人「デストロン正月パーティーのパートナーはこのシーラカンスキッドだ！」

　志郎「……」

　もうこんな奴らと関わるのをやめて、就職しようと思う志郎だった。（註・嘘です）

　で、最後の出し物は、全員参加のイス投げ大会となる。

　一方、ライダーマンは別の部屋でヨロイ元帥と遭遇する。だが、罠に掛かって身動きが取れなくなる。

　ヨロイ「シーラカンスキッドォォ！」
　ヨロイ元帥はＶ3と戦っていた怪人を引き揚げさせる。そして、あらかじめ用意していたニセのライダーマンをＶ3に助けさせる。顔も声もそっくりなので、Ｖ3は疑わずにニセライダーマンを連れて一時撤退する。
　その模様をモニターで見せられていた結城は声を荒げる。

　Ｑ．結城丈二さん（28・無職）
　「俺の偽物に何をさせる気だ？」

　Ａ．ヨロイ元帥さん（37・管理職）
　「Ｖ3は味方と信じるライダーマンによって殺される」
　「そして少年ライダー隊の全滅」
　「最後の仕上げには東京都民皆殺し！」

　2番目まではまあ、分かるんだけど、3番目は勢いで言ってみたとしか思えない適当な目的だ。
　ニセライダーマン（シーラカンスキットが化けている）ひとりで、東京都民を全員殺すのは大変だ……。

　ライダー隊本部へ帰る途中、ニセ結城が志郎を騙し、ロープでがんじがらめにして崖から突き落とす。

　本物のライダーマンはぐるぐるに縛られてひとり放置プレイされていたが、首領の声が「お前を死なすのは惜しい、ヨロイ元帥と仲直りしてデストロンに戻れ」と呼びかけてくる。デストロンを見限った筈の結城だが、恩義のある首領にそう言われると心が動くのだった。

　この人間的な弱さが他のライダーにはない、ライダーマンのアンビバレントな魅力なのだろう。

　ちなみに首領は今日、日本に上陸して代々木オリンピック体育館に現れると言う。

　ニセ結城はライダー隊本部へ行き、毒ガスで純子たちを殺そうとするが、死んでいなかった志郎が駆けつけ、阻止する。

　ニセ結城は再び基地へ逃げ帰る。
　だが、奸智に長けるヨロイ元帥は、わざと本物の結城を解放して、Ｖ3と戦わせようとする。

　その作戦自体は良かったが、そのやりとりをいつの間にか近くに来ていたＶ3に全部聞かれてしまう。

　……あーあ。こんなのが大幹部なんだから、そりゃデストロンも滅ぶわな。

　
　海岸で、Ｖ3とライダーマンが、シーラカンスキッドと戦う。後ろで、普通に漁船が仕事してる……。

　怪人を倒した二人は、続いて首領の正体を見極め、出来ればぶっ殺そうと代々木オリンピック体育館へ向かう。密かに建物内部に入り込んだ二人は、ダクトの中を這い進んで首領のいる部屋の真上に到達。

　果たして首領の正体は……？　と言ったところで、続く。
　結局、ＤＶＤ8では、純子さんは一度も人質にならなかったな。