第40話「死の谷の大決戦! 君も宇宙刑事だ!」(1983年1月28日)
宇宙刑事になることを夢見る肥満児が活躍すると言う、女性脚本家(筒井ともみ)らしいストーリー。

鬼ヶ山と言う山にひとりで登ってきた清水博士、途中、忽然とこんな場違いな店が目に入り、
「ああ? こんなところにあんな店あったかなぁ」
と、首を傾げる。周囲の風景とそぐわない軽快な音楽が店から流れている。

店には若い女の子がいて、「どーぞー、一休みして行ってください」と声をかけて来る。
どっからどう見ても怪しいのだが、博士は「コーヒー下さい」と普通にオーダーする。

テーブルに腰掛けてパイプを燻らせていると、女の子がコーヒーを運んでくる。
それと同時に、こんな異形の姿になり、
「コーヒー1杯で7万円になりまーす」と、博士に迫る。
博士「ひーっ!」
そう、ここは世にも恐ろしい、マクーの
「ぼったくりホットドッグチェーン鬼ヶ山店」だったのだ!
いや、まったく、なんて恐ろしいことだろう。
……え? いいから話を進めろ? 分かりました。
今回の怪人ヨウカイダブラーは博士を昏倒させ、博士の持っていた「デビルニウム」なる鉱物を奪う。
「デビルニウムの秘密を漏らす訳にはいかん!」

一方、川の近くで車の整備をしていた烈のところへ小次郎さんがやってくる。
小次郎「大変だよーどうしたらよかんべなー」
烈「何をそんなに慌ててるの?」
小次郎「甥っ子の史郎にね、UFOの研究会で宇宙刑事ギャバンの親友になったなんて大法螺吹いちゃったら……それ信じて上京してくるってんだよー」
烈「えーっ?」
小次郎「お願い、頼む、力貸してー」
などとやってると、早速「おじさん!」と言う子供の声が。二人が振り向くと、

小次郎さんの甥っ子の史郎が仁王立ちしていた。その図体を見て怯む烈。
史郎「早くギャバンさんに紹介してよ」
小次郎「そのことだけどなぁ、叔父さん急用が出来ちまったんだよ、そうだ、このお兄さんねえ、宇宙刑事になりたいって言ってるから、ようく相談しろ……烈ちゃん、頼むよ、さいなら」
烈に史郎を押し付けてさっさと逃げ出す小次郎さん。
烈「おっおいっ」
史郎「同じ宇宙刑事志願の仲間じゃないか、仲良くやろうぜ」
史郎はその怪力で烈を押し飛ばし、烈の目を白黒させる。
そこへマリーンから緊急連絡があり、烈はドルギランへ戻る。
マリーンは、鬼ヶ山で大勢の登山客やハンターが神隠しに遭い、捜索が行われていると言うテレビニュースを烈に見せる。
マリーン「その中に清水博士もいるの」
烈「清水博士といえば、近頃、幻の鉱石デビルニウムに興味を持ってあちこち探し回っていると聞いたが」
マリーン「それが気になって」
烈「
デビルニウムには、物凄い量の天然ウランが含まれているらしい。そんなものがもしマクーの手に渡ったら」
……えーっと、それは、デビルニウムじゃなくてただのウランなのでは? 
烈が睨んだとおり、マクーはデビルニウムを狙っていた。発掘の進捗状況を報告に来るサン・ドルバ。
サン・ドルバ「地下深く掘り進めているところです」
キバ「ヨウカイダブラーが人間を近付かせぬよう罠を仕掛けておるから安心じゃ」
ドン・ホラー「デビルニウムが手に入れば巨大水爆を作って全宇宙を手に入れることが出来るのだ」 ……無理じゃないかなぁ?
烈は早速その山へ入るが、ニュースを知った史郎も彼の後を追ってやってくる。
史郎のお守りをしながら山を登っていくと、清水博士と同じように、ホットドッグ屋を目にする。

腹を空かしていた史郎はすぐに烈を引っ張って行く。
史郎「ジャンボホットドッグ二つ、それとオレンジジュース!」
だからどう考えても怪しいのだが、宇宙刑事の烈も全然疑わず、こんなリラックスした表情。
今度は、ジュースに毒を仕込んで出すが、烈は寸前で気付いてグラスを捨てる。
女の子はヨウカイダブラーになり、烈も蒸着して戦うが、史郎を連れ去られてしまう。

史郎や他の人たちを救出すべく、尚も奥に進む烈。やがて、サン・ドルバの指揮する、デビルニウムの採掘現場へ辿り着く。
博士もそこで肉体労働をさせられていた。
サン・ドルバ「デビルニウムを魔空城に運び込んだら、お前に巨大水爆を作らせてやる」
博士「バカな、そんなことをしたら地球ばかりか、宇宙までも!」
サン・ドルバ「暗黒の死の世界にしてやるのだ。さぁ、グズグズ言わずにもっと掘れぇ!」
博士「お前が話しかけてきたんだろうが」 
そのやりとりを聞いた烈だが、付近の岩場に史郎がひとりで倒れているのを発見し、背負って運び出そうとする。しかし、これはヨウカイダブラーの子泣きジジイ作戦であった。

史郎、ショップの女の子、そしてヨウカイダブラーに姿を変え、烈の首を絞める。
女優さんって大変ねえ……。 なお、この女店員を演じるのは植村由美さんです。
烈はギャバンに変身し、本格的なバトルに突入。
史郎を人質にされるものの、あっさりと助け出す。

そして高いところから「レーザーZビーム!」を放って、

マクーの輸送トラック
(デビルニウム入り)を木っ端微塵に破壊する。
「あいたた、相変わらず無茶しよんなぁ……」(サン・ドルバ談)
後は、魔空空間を舞台にルーティンワーク的戦闘が展開する。
電子星獣ドルーや、ギャビオンなどのマシンを一通り使った後、レーザーブレードでヨウカイダブラーを一刀両断。
ラスト、史郎を駅で見送る烈と小次郎。まだ宇宙刑事になる夢を諦めない史郎を烈は温かく励ますのだった。