「星雲仮面マシンマン」 第8話「野球少年の秘密」

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 第8話「野球少年の秘密」(1984年3月2日)
 スペースシャトル「アリゾナ」が、「宇宙の塵」を採取して帰還する。謎を秘めた「宇宙の塵」は各国の研究者によって分析されることになったが、日本の宇宙生物学者の権威・滝口博士もその一人であった。だが、彼はテンタクルから資金援助を受けており、「宇宙の塵」の秘密を渡すよう強要されていた。

 博士の息子・英明は野球が大好きで、勝たちが公園で試合をしているのを見て、「仲間に入れてくれよ」と頼むが、

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 「ダメだ、お前ヘタクソだからなぁ」と、豪快に断られる。

 子供の残酷さを良く現わした台詞である。

 それでも、マシンマンこと高瀬健の口添えで、何とか仲間に入れてもらい、楽しそうに野球をする。

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 その近くで絵を描いていたプロフェッサーKに、今回のロボット・バット男の人間体(潮健児)が話し掛ける。おお、「死神博士」と「地獄大使」の夢のツーショットだ。

 バット「『宇宙の塵』は生きており、恐るべき能力を持っているようです」
 K「なにぃ、よし、すぐ手に入れろ」
 (英明を見て)
 バット「滝口博士の一人息子です。あの子を誘拐して、奴から外宇宙の塵を……」
 K「待て待て、手荒な直接行動は私の好みではない。今、面白いことを考えた」

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 Kの巧妙な作戦に従い、まず、バット男が英明に近付く。父親からのプレゼントだと言ってグローブを渡し、
 バット「このグローブを使うと、君は日本一のピッチャーになれる」
 英明「嘘だぁ、僕、野球下手だもん」
 バット「ふっはっはっはっはっ、ただし、ちょっと使い方があるんだ、それを君に教えよう」

 バット男からどんな秘訣を聞かされたのか、英明は急にピッチャーとしての才能を発揮し、勝たちをバシバシ空振りさせる。近くを通りかかった亀ちゃん(小野寺丈)も、歯が立たない。アイビー星人として地球人とは桁外れの身体能力を持つ健は、気になって自分が打席に立つが、

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 その健ですら英明の投げるボールにはかすりもしない。

 健「ほんっ?」
 英明「なんだいそのザマは、俺の球が打てるもんか」

 その後、健はボールボーイと話す。

 ボ「おかしいと思わないか?」
 健「うん、ボールにスピードもキレもない。ところがバットを振った瞬間に急に変化するんだ」
 ボ「カーブでもシンカーでもスライダーでも、勿論シュートでもないねえ」
 健「本当にミラクルボールだ、これは裏に何かあるな」

 滝口博士はリトルリーグの名門、新宿リトルジャガースやファイターズの監督に、息子さんを是非うちのチームに、などと言われ、戸惑う。その後、バット男に「『宇宙の塵』を渡せば息子から手を引いてやる」と迫られるが、博士はあくまで拒否する。

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 その後の分析で、
 K「外宇宙の塵には、鉄をはじめセメント、水分と、ビルを作るあらゆる材質が含まれていた。外宇宙の塵は空気に触れると成長し、ひとりでにビルを建てる能力を持っている」
 らしいのだが、うーん、いくら宇宙の神秘と言っても、説得力がないなぁ。

 K「お前はことあるたびに世界の征服を主張しておったな」
 モンス「力による世界征服だ!」
 K「外宇宙の塵を手に入れれば、世界の征服などいとたやすい!」
 ビルが自然に建つことと、世界征服の成就とがどう関係があるのか、これも良く分からないのだ。

 健はマシンマンに変身し、英明の寝室へこっそり忍び込み、彼の野球道具一式を拝借して、スペースコロニーで調べることにする。

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 健「おかしいぞこのグローブ、真ん中が布になっている。おまけに湿っている」

 その部分に触れたボールは、金属バットに近付くと磁石のように反発する。

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 健「分かったぞ、この布には金属を弾く特殊な液体が塗ってあるんだ。それをボールに塗って投げると、金属のバットを弾いてスーッと逃げてしまう。だから誰が打ってもボールは当たらない。俺が知ってるあの少年は素直な子だった。背後で彼を操ってる奴がいるに違いない」

 やがて、東都少年野球リーグの決勝戦が行われる。

 英明が入団した新宿リトルジャガースと、前年の優勝チーム、ファイターズとの一戦である。

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 健は真紀や編集長、勝たちと一緒にスタジアムへ応援に行く。

 場内アナ「剛球投手鈴木、また最近リトルリーグ界に忽然と現れたミラクル投手滝口英明を要するジャガースが勝つか、それとも3割バッターをずらり5人も揃え、チーム打率.475を誇るファイターズが勝つか」

 ファイターズ、クリーンアップが3割台なのに、チーム打率が5割近くあると言うのは変じゃないか?

 


 管理人の疑問を置き去りにして試合が始まるが、英明はリリーフなので、最初は登場せず、エースの鈴木投手がマウンドに上がる。

 ジャガースリードの終盤、無死満塁のピンチにリリーフとして英明の名前がコールされる。

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 英明は投げる前、控え室で、例のグローブに特殊な液体を塗っていた。それをこっそり見ている健。

 当然、彼の投げるボールはバットをことごとくかわし、キャッチーミットに収まる。

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 スタンドで観戦していた滝口の横に、バット男が座る。

 バット「ふはははははっお笑いだよ、何がミラクルボールだ。みんな騙されているが、坊やのグローブにちょいと仕掛けがしてあるのさ」
 滝口「なんだって?」
 バット「大声でばらしてやろうか? そうすりゃあんたの坊やは得意の絶頂から一気に地獄に落ちる。面白い見物だ」
 滝口「やめてくれ!」
 バット「外宇宙からの塵を渡すんだ」

 健は、二人が連れ立って外へ出て行くのを見、ボールボーイに追跡させる。

 そして、控え室に忍び込み、こっそり例の液体を捨てて、ただの水に替えておく。

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 スタンドに戻ってきた健、真紀とぶつかる。

 真紀「あっ、健さーん、どこ行ってたのよ、こんな大事な時に」
 健「これ買って来たんだよ」

 と、お菓子の袋を見せる。

 真紀「あっははっ、やっぱり健さんね」
 健「おーい、みんなお菓子買って来たぞ」
 真紀「健さんからよ」

 なんてことのないやりとりだけど、こういうところが実は「マシンマン」の最大の魅力なのではないかと思う管理人なのだった。

 あの魔法の液体が水になっているとは知らない英明、急にポンポン打たれだして逆転されそうになる。慌ててタイムをかけ、控え室に行ってもう一度液体を吹きかけていたが、

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 健の声「そんなことをしても無駄さ。それはただの水だよ。君は悪魔に魂を売り、とんでもない間違いをしていたんだ。君はスポーツ精神を踏みにじった。汚い手で泥塗れにしてしまった」
 英明「うるさいっ俺はリトル新宿のエースになるんだ!」

 英明がドアを開けると、マシンマンになった健が立っていた。

 健は、レーザーサーベルで英明の胸にMマークを刻んで失神させ、カタルシスウェーブでその良心を目覚めさせる。

 健「英明君、君も男だ。こうなったら自分の力で投げるんだ。自分の力を全部出し、それで負ければしょうがない。自分の力で栄光を勝ち取るんだ!」

 健の声に励まされ、英明は再びマウンドに登る。

 スタンドに戻った健も、真紀たちと一緒に声援を送る。
 で、英明はバックの守りにも助けられ、何とかピンチを凌いでチームに勝利をもたらすのだった。

 その頃、スタジアムから離れたところで、滝口はバット男に「外宇宙の塵」の入ったケースを渡そうとしていたが、そこへボールボーイが飛んでくる。

 ボ「そんな奴に渡すことはないぜ。あんたの息子は自分の力で投げ抜いて勝ったぜ!」
 滝口「ほんとかっ」

 バット男は戦闘ロボットとしての正体を現わし、力尽くでケースを奪おうとするが、今度はマシンマンが飛んできて、いつものようにバトルを繰り広げる。

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 最後は、必殺「マシンサンダー」が炸裂する。このZ型に敵を斬る演出は、今回が初めてだった、かな?

 こうしてテンタクルの野望は砕かれる。
 健たちが、英明が本当の名選手になる為、地道にジョギングをしている姿を見掛けるところで幕。

 と言う訳で、野球の試合に絡めたドラマがとても面白い佳作であった。


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