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「地球防衛少女イコちゃん」(リライト版) その2



  さて、何しろ尺がないので、着任後、特に何のトラブルも事件も起きないまま、今回のメインストーリーが始まる。

 
 自宅から、LTDTの専用車両で基地に向かっているイコ。

 LTDT隊員と言うことで、特別に運転許可が下りているのだろう。

 ま、それは良いんだが、

 
 コレ、どう見ても屋上の端っこだよね?

 一応、ハイウェイと言うか、ウルトラ警備隊のシークレットロードみたいな専用道路をイメージしてるつもりなのだろうが、せめて、左側の梢が映らないようなアングルで撮って欲しかったな、あたい……

 それはともかく、周りが草ぼうぼうの一本道を走っていると、車の前にオレンジ色の奇妙な物体が投げ込まれる。

 イコは慌ててブレーキを踏み、車から降りて周囲を調べるが、何の異常も見られない。

 しかし、ここ、イコが一切無言なのはあまりに芸がないので、「大変!! 猫でも轢いちゃったのかしら?」程度の台詞は言わせて欲しかったな、あたい……

 イコは車に戻り、改めて走り出そうとするが、

 
 イコ「!!」

 バックミラーに得体の知れない生き物が映り込んでいるのに気付き、ギョッとする。

 イコが車から降りている間に、こっそり乗り込んだらしい。

 
 イコ「あなたたち、なんなの」
 オク「撃たないで下さい、怪我をしているんです」

 それはどうやら宇宙人のカップルのようで、胸に銀色のブラジャーみたいなのを付けたほうの右腕からは、赤い血が流れていた。

 一応、イカ型宇宙人なんだから、青い血にして欲しかったな、あたい……

 LTDTに連れて行くと何かと厄介なので、イコは二人を自宅に連れて行き、手当をしてやる。

 
 母親「大変だったんでしょう」
 オク「ありがとうございます、このご恩は一生忘れません」
 パス「私たち、実は火星人なんです」
 イコ「火星人?」
 オク「そうです、火星はついこの間まで、この地球と同じように平和な星でした」

 ちなみに金がない番組なので、火星人は人形を人間の手で動かして表現している。

 彼らの話によれば、エイターと言う独裁者があらわれ、その超能力でたちまち火星を支配下におさめ、虐政を敷いたのだと言う。

 オク「そこで僕らは自由を求めてこの星に亡命して来たんです」
 イコ「そうだったの、安心して、私の家でゆっくり休んでね」
 パス「しかし、悪いですわ」
 イコ「困った宇宙人を助けるのは私の任務なの」

 一方、LTDTでは、なにしろ金がないので怪獣も侵略者も出て来ず、隊員たちは暇を持て余していた。

 ウキヤはテーブルに両足を載せて大きな欠伸をしながら、

 
 ウキヤ「どうしたんだ、あの小娘は? もう来ないじゃないか」
 ニイツ「彼女はまだ学生だからな、学校で何かあったんじゃないのか」
 ウキヤ「けっ、二足のワラジで結構なことですな。隊長の気まぐれにも弱ったもんだ」

 うーむ、下手すりゃ素人のえのきどさんのほうが、ニイツたちより上手いではないか。

 もっとも、ニイツたちを演じる俳優も、本職の俳優なのか、その辺にいた暇な人なのか、よく分からないんだけどね。

 ニイツ「しかし、彼女の超能力は凄いぞ」
 ウキヤ「一度怪獣をやっつけたぐらいで、俺たち地球防衛隊のエリートと中学生の小娘と一緒にして欲しくないねっ!!」

 ニイツが反論するが、ウキヤはそう言いながらコーヒーを運んで来たユミ隊員の小さなお尻を触る。

 
 ユミ「いやっ、何するのよ、もう!!」

 ああ、かわええ……

 しかし、考えてみれば、怪獣やっつけ隊の女子隊員に他の隊員がセクハラをすると言うのは、真面目な円谷作品ではまず不可能に近い快挙であり、我々特撮男子の長年の夢だったかもしれないなぁ。

 さらに、ここで、全国の、セクハラがしたくてしょうがないけど、最近色々とうるさくなってきたので気軽にやれないお父さんたちのための起死回生のマジックワードがウキヤの口から飛び出す。

 ウキヤ「地球が平和な証拠だろう、いいじゃないか」

 ……

 もう、素晴らしいとしか言いようがない。自分の体の一部を触られることが、「地球が平和であること」の証左にされてしまっては、どんな強気な女性とて、ぐうの音も出まい。

 これこそ、長年セクハラ業界で使われてきた「いいじゃないか、減るもんじゃなし」をも上回る決め台詞であるが、念のため、セクハラは最低のクソ野郎のすることなので、読者の皆さんは真似しないように!! 管理人との約束だぜ?

 それはともかく、

 
 トビヤマ「コラーッ!!」
 ウキヤ「ぶばーっ!!」

 いつの間にか真後ろに立っていたトビヤマに怒鳴られ、思わず口に含んだコーヒーを吹き出すウキヤであった。

 ウキヤ「た、隊長」
 トビヤマ「何をくだらんことをやっとるか」
 ウキヤ「いや、あんまり暇なもんで」

 などとやってると、

 コズミ「隊長、未確認飛行物体が侵入しました」
 トビヤマ「なにっ」

 コズミの声に、たちまち緊迫した空気に包まれる作戦室。

 コズミ「何か情報を送ってきてます、出します!!」

 
 エイター「……」

 パネルのちっちゃなモニターに映し出されたのは、彼らは知る由もなかったが、火星を恐怖のズンドコに叩き落したと言う独裁者エイターであった。

 ニイツ「あ、火星人だ」
 ウキヤ「バーカ、タコみたいだから火星人か? お前は単純だよ」

 と、ニイツをバカにするウキヤであったが、

 
 エイター「我々は火星人だ」
 ウキヤ「……」

 エイターの言葉に、漫画みたいに両足を揃えてひっくり返るウキヤであった。

 しかし、ウキヤはタコって言ってるけど、正直、これを見てタコを連想する人はあまりいないんじゃないかと……

 もっとも、本人はタコって言ってるけどね。

 それはともかく、

 エイター「私は火星の帝王エイター、全宇宙の征服者だ。私はこの地球を頂きにやってきた」

 まだ火星しか支配してないのに、いきなり全宇宙の征服者を名乗る図々しいエイター。

 これも勿論人形なのだが、声はプロの田中信夫さんがあてている。

 ニイツ「へへっ、地球を侵略するといって出来た宇宙人は今まで一人もいないんだぜ」
 エイター「私は地球を侵略するのではない、人類に、君たちにこの地球から出て行ってもらおうというのだ」
 ウキヤ「同じことだい、タコ」
 エイター「私はタコだ、君たちがいなくなればこの星は宝石のようになるに違いない

 それについては、同感である。

 今ではもう手遅れかもしれないが……

 エイターは、人類が地球から出て行かなければ、人間だけを消滅させる人類消滅爆弾を投下すると脅し、明日の午後12時までに返事をしろと告げて通信を切る。

 
 その後、「地球防衛喫茶ブルマァク」で、トビヤマが、地球防衛軍の制服を着たひとりの年輩の男性と向かい合っている。

 
 タマオカ「トビヤマ君、えらいことになった」
 トビヤマ「は、最悪の事態です」

 そう、説明不要のキリヤマ隊長こと中山昭二さんである!!

 タマオカと言う役名は、ヤマオカ長官とタケナカ参謀を足したものであろう。

 中山さんは「2」には出ていないが、「3」では同じ名前で出演している(平賀源内とのニ役)

 タマオカ「あの火星人と言う奴の言うことが、単なる間抜けな野郎の狂言だったら良い、だが万が一事実だったとしたら?」
 トビヤマ「最悪の事態です」

 タマオカは、LTDTに、敵宇宙船の発見を命じる。

 
 と言う訳で、ニイツたちはビッグ・カトラーと言う、最新鋭戦闘機で出撃する。

 しかし、今ではこのフォルムの元ネタが何か、若い人にはさっぱり分からないだろうなぁ。

 さて、探すまでもなく、エイターの乗る母船がビッグ・カトラーの前方にあらわれる。

 ウキヤ「隊長、気になる円盤を発見」

 
 タマオカ&トビヤマ「なにっ!!」

 キリヤマ隊長の決まり台詞を、トビヤマと共に口にするタマオカ。

 母船の攻撃で、ビッグ・カトラーはあえなく撃墜される。

 その後も、母船の先端からカメラのフラッシュのような閃光を放って次々と家屋を火だるまにしていくエイター。

 これなら弾着も光学作画も要らないと言う、懐に大変優しい兵器となっております。

 
 ま、それは良いのだが、コンクリートのマンションが、こんな風に燃えるかしらん?

 ニイツたちは(パラシュートで脱出するシーンもなしに)無事だったが、手持ちの火器ではどうしようもない。

 どうしようもないのは分かるが、銃の先端からビームどころか火花すら出ないと言うのは、さすがにどうかと思う。

 と、ここでコズミ隊員が宇宙船に向かって走り出したかと思うと、

 コズミ「ミラクルチェインジ!!」

 
 何の小道具もなしに変身し、ミラクルマンと言う巨大ヒーローとなる。

 うーん、えらい金が掛かってるが、これは別の作品で使われたスーツの使い回しだろうか?

 ウキヤ「あ、ミラクルマンだ」
 ニイツ「頑張ってくれよ」

 隊員たちの反応から見て、ミラクルマンが登場するのはこれが初めてではないようである。

 が、ウキヤたちの声援も空しく、ミラクルマンは走り出したかと思うと電柱に足を引っ掛けて足を攣ってしまい、

 
 戦わずしてぶっ倒れるのだった。

 ウキヤ「しょうがねえな、あの野郎」
 ニイツ「とにかく、一時退却だ」

 彼らがコズミのことを心配しないことから、コズミの正体はとっくにバレているらしい。

 
 吉田照美「ええ、東京上空に現れました、巨大なUFOは地球防衛隊の攻撃をものともせずですね、ミラクルマンさえあっさり負けてしまいました。人類に明日はあるんでしょうか? それでは行ってみましょう、勝ち抜きGO!GO!エレキ合戦!!」

 と、ここで、アナウンサーに扮した吉田照美(註・ナレーションも担当している)が出て来て、緊迫した口調で現下の状況を説明した後、唐突に訳の分からない番組名をコールする。

 
 で、なんだかよく分からないが、GSブームの頃に実際にあったようなバンド勝ち抜きバトル番組が始まってしまうのである。

 ま、始まると言っても、OPっぽい映像が流れるだけで、実際にバトルまでやる訳ではない。

 にしても、さすがに吉田さんが若いなぁ。

 
 エイター「はっはっはっはっ、地球人のアホどもめが……小汚いサルどもを消してこの緑の星を手に入れるのももうすぐだ」

 と言うことは、エイターたちが地球のテレビ電波を傍受してるってことなのかしら?

 エイターは、調子こいてピントの外れた発言をした部下を、「総統もソウトウ冗談がお好きで……」と言う伝説のギャグを放った部下を処刑したデスラーのように、サクッと処刑すると、

 エイター「わしはちと疲れたぞ、部屋で休む。いいか、誰も邪魔するのではないぞ」

 と言って奥に引っ込む。

 エイターは、一見、緩衝材のプチプチを壁に張っただけのように見える私室に落ち着くと、母親らしい女性の写真を手に取り、

 
 エイター「マ、ママーッ!!」

 涙ぐみながら、亡き母親の思い出に浸るという、意外な一面を覗かせるのだった。

 で、これがストーリーに何の関係があるのかと思いきや、ぜんっぜんないのである!!

 どっとはらい。

 続いて、

 
 これまた全く意味不明、且つ、誰得の、トビヤマ隊長によるPV風のひとりカラオケタイムとなるのだった。

 
 歌うのも演歌調のこんな歌で、ほんと、一体誰が何の目的でこんなシーンをぶっこんで来たのか、人類最大の謎のひとつと言われている珍シーンである。

 トビヤマが歌い終わると、タマオカは何事もなかったように、

 
 タマオカ「諸君、対策会議の結果、各国の首脳も最悪の事態と判断し、異次元砲の使用許可が下りた」
 トビヤマ「異次元砲ですって?」
 タマオカ「最後の手段だ」
 トビヤマ「長官、異次元砲を使えば我々のこの次元にひずみが生じ、たとえ敵を消滅させたとしてもどんな後遺症が残るかわからないんですよ!!」
 タマオカ「わかっとる、しかし、最悪の事態だ、多少の犠牲はやもえん」
 トビヤマ「反対です!!」
 タマオカ「トビヤマ、最高司令部の決定と知ってか」
 トビヤマ「……」

 と言う訳で、「強硬手段に訴えようとする上層部に対し、現場の隊員たちから反対の声が上がる」と言う、過去のウルトラシリーズでお馴染みのシチュエーションとなる。

 二人が激しく睨み合っていると、久しぶりにイコが顔を出す。

 状況が分からずイコがユミ隊員に尋ねると、ユミはイコを部屋の隅に連れて行き、台本を見せながら教えてやる。

 
 ここでも舌を出すイコちゃんが、激烈に可愛いのである!!

 結論が出ないまま、タマオカは腹立たしげに部屋を出て行くが、イコがそれに続けて部屋を飛び出したのには誰も気付かなかった。

 イコは自宅に戻ると、居候の火星人たちにエイターに弱点はないかと尋ねるが、

 オク「もしエイターを倒せる見込みがないのなら、我々は地球に亡命してきません」

 ……

 要するに、こいつらがいてもいなくてもストーリーには何の関係もなかったのである!!

 どっとはらい。

 早くも諦めて念仏を唱え始めた火星人を尻目に、イコは何かを決意したように再びLTDTへ。

 
 コズミ「隊長、僕にコブースターで行かせてください。異次元砲が使われるくらいなら僕一人が死んだ方がマシです」
 トビヤマ「そうか、良く言った」

 作戦室では、一応ヒーローであるコズミが自らを犠牲にしてでもエイターを倒しに行くと申し出、トビヤマもそれを歓迎するが、

 タマオカ「トビヤマ、誰がコブースターを発進させろと言ったか?」

 タマオカが入ってきて、おっかない顔で聞かれると、

 
 トビヤマ「コ、コズミです」
 コズミ「隊長!!」

 あっさり部下に責任をなすりつける、頼りにならない隊長であった。

 タマオカ「すると、乗っとるのは?」

 モニターに飛行中のコブースターの映像が映し出されるが、

 
 操縦席にいるのは勿論イコで、カメラに向かって可愛く敬礼して見せる。

 ……

 カメラ?

 それはともかく、

 
 タマオカ「あっ」
 トビヤマ「イコちゃん、やめなさい、すぐ引き返せ!!」

 この、真ん中にオペレーターの女の子が座ってて、それをむさい隊員たちが取り囲んでいるという「絵」も、ウルトラシリーズのお約束のひとつだよね。

 トビヤマは必死に呼びかけるが、それくらいで決意を翻すイコではなく、

 イコ「隊長さん、心配しないで、エイターさんとお話してきます」

 イコの乗る戦闘機はエイターの母船に正面から突っ込み、砲火をかいくぐって一気に船内に突入する。

 その3へ続く。
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70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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