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探偵・神津恭介の殺人推理7「呪縛の家」前編


 ↑高えよバカヤロウ

 シリーズ第7弾は「呪縛の家」、放送は1987年12月26日……と言うことは、おっ奇しくも「少女コマンドーいづみ」第4話と同じ日ではないか。別に全然関係はないのだが、不思議な感じがする。

 冒頭、警視庁を訪れたヒロイン、卜部(うらべ)土岐子(大場久美子)を見掛けた研三(大和田獏)は、相手が美人だったのですぐ声を掛けて相談に乗る。研三は兄である松下警部(岸部シロー)に彼女を引き合わせる。

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 土岐子は持参した手紙を見せる。それには赤いインクでおどろおどろしい殺人の予告のような文章が書かれてあった。土岐子は父、二人の姉、そして自分が殺されるではないかと懸念していた。

 土岐子が「多摩市の卜部」と名乗ると、松下はすぐにピンと来る(後述)。だが、こんな漠然とした脅迫状では警察は動けないと彼女の頼みをすげなく断る。
 ちなみにこの予言のような言葉、あの日本最強のミステリー「黒死館殺人事件」に出てくる予言を思い起こさずにはいられないが、やっぱりそれへのオマージュなのだろうか?

 当然のように、研三は自分が名探偵・神津恭介に相談してやると土岐子に申し出て、早速その手紙を恭介や恭介の妹の信子に見せていた。
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 外には時折雷鳴が響き、いやが上にも不気味なムードがたちこめる。
 恭介が文章を読み上げる。
 信子「気持ち悪~い」
 恭介「この四つの暗示はなかなか面白いねえ。空気、水、火、土……古代人はこの四つを宇宙の構成元素だと考えていたんだなぁ、だから呪術や占い、土俗信仰にはこの四元素が根幹になってる物が多いんだ」
 信子を演じるのは前回に続いて森口瑤子(灘陽子名義)。ぐっと垢抜けた感じがする。

 ルポライターの研三が卜部家について説明する。
 「卜部舜作は多摩に住む普通の農家だったんですが、10年前に祐光会と言う株式相場のグループを作ったんです。主婦のへそくり、タンス預金を集めて相場を張り、利益を配当する。たちまち祐光会は発展したんです。大きな金を掴むと卜部は仕手株を動かし始めた。ドッと資金が流入し、さらに大きく仕手株を動かした……」

 信子「だけど、株は儲かるばかりじゃなかった」
 研三「そう、ドカンと損をした。(中略)祐光会は倒産、舜作は取調べを受けたんですが、投機の失敗だと主張、遂には詐欺の意図が立証されず釈放。抗議自殺する被害者まで現れる始末でした。その上舜作は新宿にビルを建てて、カルチャースクールに寄付。理事兼講師に長女の澄子、次女の烈子を置き、三女の土岐子は経理として、多摩の自宅や地所も学校へ寄付、財産の温存を図ったんです。新宿と多摩あわせて不動産価値30数億……しかし名義上は舜作と無関係な上に、学校法人所有でしょう。被害者も手の出しようがないんですね」
 恭介「恨まれてるんだなぁ。民衆の敵だね」
 信子もそんな連中に力を貸す必要はないと言うが、研三は、土岐子だけは財産を処分して被害者に弁償すべきだと主張していると訴える。
 しかし、恭介もまだ事件も起きていないのだから何も出来ないと言い、とりあえず研三ひとりで卜部家に取材に行くことになる。

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 研三は多摩センター駅で土岐子と落ち合い、彼女の車で卜部家に向かう。
 途中、いきなり、巫女さんのようないでたちの化粧の濃い蜷川有紀が路上に立ちはだかる。
 だが、二人は話に夢中になっていたので気付かずに轢き殺してしまう(註・轢きません)。

 彼女は木下昌子と言う祈祷師なのだ。
 昌子「見える、天魔・卜部一族の運命が見える。卜部舜作の娘が今夜、水に浮かんで殺される!」
 昌子はそれだけ言って消え去る。あの脅迫状の文言とそっくりの言葉に、研三は驚く。

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 さて、卜部家には家族やカルチャースクールの主事・香取や、主治医の菊川(宮崎達也)などもいた。
 土岐子は重ねて財産を処分して被害者救済に充てるべきだと言うが、父親も、強欲な姉二人も反対する。

 研三は家族と一緒に夕食をとりながら、話を聞こうとするが、長女の澄子が姿を見せない。いつものように風呂に入っているのではないかと菊川と土岐子が見に行くが、ちょうどその時停電になる。続いて、二人の悲鳴が浴室から聞こえる。みんなで見に行くと、浴槽の中で澄子が倒れているのが見え、湯船が真っ赤に染まっていた。しかも、中から掛け金が掛かっている。

 窓を破って菊川が飛び込み、澄子の体を抱き起こしたときには既に彼女は死んでいた。しかも胸には短刀が刺さっていた……。
 あの脅迫状と、昌子の予言が的中したことになる。

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 事件発生を聞いて恭介は卜部家に向かう。殺人現場は完全な密室だったことが分かる。

 松下警部たちは洞窟のような祈り堂に行き、昌子に事件について話を聞く。
 昌子「殺した! 私が殺した!」
 松下「どうやって?」
 昌子「神に祈ったのだ。そしてあの短刀を飛ばして澄子を刺したのだ」
 明らかにイッちゃってる昌子を前にして「処置なしだなこりゃ」と言うような顔をする松下と部下の刑事(左右田一平)。左右田一平さんが小動物みたいで可愛い……。

 だが、彼女の言うように祭壇に四本の短刀が飾られ、そのひとつが消えていた。鞘は死体に刺さっていたものと同じだったが、中身は竹光だった。
 そこへ恭介と研三もやってくるが、昌子はひたすら「たたりじゃーっ」的なことを言うだけ。

 研三「話にならんなこりゃ」
 左右田「祐光会で大損こいたのはこのあたりの人間が多いんですよ」
 「大損こいた」って……なんか下品だなぁ。
 恭介「まず被害者の解剖所見、これを早く知りたい。慶応ですか、東大ですか、司法解剖は?」
 松下「東大です」
 恭介「じゃあ後で寄って見ましょう」
 この「慶応ですか、東大ですか」と言う台詞がいかにも専門家と言う感じでかっこ良い。ま、恭介は東大の助教授だからね。

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 二人が駅の構内を歩いていると、信子が「わっ」と突然現れる。
 恭介「カルチャーセンターってのは女の城だからな、女性のアシスタントが必要だと思って呼んどいたんだ」
 恭介はカルチャーセンターの調査は二人に任せ、東大へ戻る。
 信子「あたしの助けが要るって?」
 研三「別に助けなんて」
 信子「じゃあ、あたし映画でも見てかえろっと」
 研三「いやいやそりゃいて貰った方が助かるけどさ」
 信子「うふふ、よしよし」
 わざと膨れてみせる信子が可愛い。

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 カルチャーセンターで、舜作に話しかけてきた女がいる。
 彼女も被害者のひとりで花井真弓。舜作と愛人関係にあったらしい。投資した金を返せと迫る。

 ま、それはいいのだが、ごりごりの博多弁なのが緊張感を殺ぐ。
 真弓「しゃからしかーっ、あたしはねえ、あんたの他の女と全然ちがうとよー、黙って泣き寝入りやらせんちゃけん!」
 弱ったなぁ……。

 しかも、そこでダイナマイトの束を取り出して舜作を脅すのである。
 彼女が出てくると、急にミステリーの格調が崩れてしまう。

 研三と信子はエアロビ教室を見物していた。
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 躍動する女の子の尻をぼーっと眺めながら、
 研三「ここにはいないらしいねえ」
 信子「いないらしいって、一目見れば分かるでしょ。いつまで見てんの」
 二人は舜作か、烈子を捜しているらしい。

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 そこへ真弓に追われた舜作が走ってきて、エアロビ教室に逃げ込む。
 生徒の女性を盾にする舜作。ここだけ完全なコメディになっちゃうのは何故?

 真弓の投げたダイナマイトを研三がキャッチし、慌てて信子がフラワーアレンジメント教室から拝借したハサミを研三に向かって放るのだが、ここも宙を飛ぶハサミをいちいち映して、コメディっぽくなっている。

 研三は受け取ったハサミで導火線を切り、何とか助かる。
 このシーン、原作にもあったらヤだなぁ……。

 警察は真弓が澄子を殺したのではないかと指名手配するが、無論こんなのが真犯人である筈がない。ただの当て馬、めくらましに過ぎない。

 長くなったので分けて書きます。


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Author:zura1980
70~80年代の特撮、80年代のドラマを中心に紹介しています。

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