優しい世界を作ろうぜ「バトルフィーバーJ」セレクション 第14話

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　第14話「美女と野獣の結婚」（1979年5月5日）
　エゴス本部で、ヘッダーがスライドに若い女性の顔写真を次々と映して怪人に見せている。
　ヘッダー「如何でございます、皇子（みこ）、どの娘も閏年生まれ、2月29日を誕生日とする娘たち、それにどれもこれもとびきりの別嬪ばかり」
　どうやら、怪人の花嫁候補を選定しているらしい。
　
　しかし、ギンガ怪人はどの女の子にも容赦なくダメ出しする。
　ヘッダー「あの子は如何ですか？」
　ギンガ「はぁー、違う違う、だーめっ」
　ヘッダー（その面でよく選り好みが出来るな）

　が、遂に彼のお眼鏡にかなう女性が出てくる。
　ギンガ怪人「これだこれだ、グーグー」
　ヘッダー「これは水沢久美子、美容師をしております」
　ギンガ怪人「この娘に決めた！」
　ヘッダー「サタンエゴス様、皇子の花嫁が決まりましてございます」
　サタンエゴス「うんうん、我が子ギンガ怪人よ、お前の体には銀河宇宙染色体が混ぜられておる。さぞかし宇宙的頭脳を持つ孫が生まれることであろう」
　
　ヘッダー（やっとれんな、実際）

　ヘッダーとサタンエゴスが喋ってる間、落ち着きなく照れたような仕草を続けるギンガ怪人。
　マジで気持ち悪いです。

　
　だが、久美子（三浦リカ）はバトルフランスこと京介（倉地雄平）の幼馴染でもあった。京介も普段は美容師として働いているのだ。
　京介「幸せなんだなぁ、久美ちゃんは」
　久美子「うぅん、どうして？」
　京介「髪が艶々して指に馴染むんだ、つまり、幸せな証拠」
　などとやっていると、久美子の恋人・洋平が車で迎えに来る。
　
　喫茶店で、将来のことを話し合うふたり。
　洋平「そりゃあ僕だって結婚したいよ、でもね……」
　久美子「駆け出しのデザイナーの収入じゃ不安だ、あと2年待ってくれ？　聞き飽きたわよ、そんなこと」
　と、ウェイターが来て、洋平に車を動かして欲しいと言う。
　
　洋平がほいほい駐車場について行くと、そのウェイターに延髄チョップを食らい、あえなくダウン。トラックの荷台に乗せられる。そこには怪人が人間そっくりに変化できる設備があり、あっという間にギンガ怪人は洋平に化け、久美子の元に戻る。

　久美子「今日は観念するまで帰らないからね」
　ニセ洋平「観念？」
　久美子「洋平さんが結婚する、そう言うまで」
　ニセ洋平「勿論、喜んで結婚するとも」
　久美子「ほんとぉ？」
　たちまち喜色に包まれる久美子。

　その夜、久美子のアパートで、ささやかな婚約パーティーが開かれる。久美子は妹の美代子（佐藤美千代）と二人暮しなのだ。
　だが、久美子の作ったオニオンスープの匂いを嗅ぐと、たちまちニセ洋平は気分が悪くなり、さっさと帰ってしまう。ギンガ怪人はタマネギの匂いが嫌いなのだ。

　
　黒柳徹子みたいな頭してるくせに……（関係ねえだろ）

　
　美代子はニセ洋平がライターを落としていったのに気付き、すぐに追いかけるが、ニセ洋平は親指を発熱させてタバコに火を付けると言う芸当を演じる。
　
　ライターは自分が持っているのにと不審がる美代子。
　この女の子、声優みたいな喋り方をして、なかなか可愛いのである。

　美代子は姉に話しても信じてもらえず、思い余って京介に相談する。
　京介「爪でタバコに火をつけた。もしそうだとすると……」
　京介は仲間と協力してニセ洋平のことを調べる。
　二人が公園でデートしているのを見張り、
　
　まず、ミドリ（司ユリ）が得意の変装で、ニセ洋平の捨てた吸殻をゲット。
　マサルは、二人の前に野球のボールを転がしてニセ洋平に触らせ、それを京介のところに持ってくる。

　ニセ洋平は、すぐにでも結婚式を挙げようと久美子に話していた。
　久美子「どうしてそんなに急ぐの」
　ニセ洋平「急に赤ちゃんがほしくなったんだよ。僕たちのね」
　久美子「まあ」
　はにかむ久美子。なんか生々しいなぁ。

　
　京介たちは、吸殻やボールを簡易キットで検査する。
　ミドリ「指紋も血液型も出ないわ。やっぱりエゴスね」
　京介「うん、もう一回だけテストしてみる」

　みんなユニフォームを着てるのが、アットホームな感じがして良いよね。

　京介の言う「テスト」とは、バイクで突っ込んでニセ洋平に銃を撃つと言う乱暴なものだった。
　しかし、効果は覿面で、あっさりとギンガ怪人の正体を現すのだった。
　ギンガ怪人「私は結婚前の大事な体、貴様と関わりあっている暇などない」と、退散する。

　京介は事件のことを鉄山や仲間に話す。
　鉄山「久美子さんは閏年生まれでは？」
　京介「良くご存知ですねえ。私の誕生日は4年に1度なので年を取らなくて良いって言ってましたよ」
　鉄山「久美子さんから目を離すな。エゴスはまた、久美子さんを狙ってくるぞ」
　京介やミドリが久美子の身辺をガードするが、人質の洋平の写真を同封した呼び出し状を見て、久美子はひとりギンガ怪人の下へ向かう。

　アジトでは、本物の洋平が冷凍処刑されそうになっていた。
　久美子「洋平さんを助けて」
　ギンガ怪人「うん、私の花嫁になるか？」
　久美子「冗談じゃないわっ！」
　思わず怪人をどつく久美子。

　久美子の純潔＞＞＞洋平の命
　
　だが、ギンガ怪人は「失うのは恋人だけではないぞ」と、モニターに妹の美代子を映し、「もうすぐ居眠り運転の車が突っ込むことになっているんだ」と脅す。

　久美子はとうとう折れて、ギンガ怪人との結婚を承諾する。

　……しかし、あくまでギンガ怪人の子供を作るのが目的なのだから、別に正式に結婚する必要はないと思うんだけどね。ま、あくまでこれは子供向けの番組なので。

　
　久美子はギンガ怪人と車に乗り、結婚式場へ向かう。京介は久美子のバッグに発信機を取り付けて追跡するが、途中で怪人に気付かれて信号が途絶えてしまう。

　京介が鉄山に無線で報告すると、
　鉄山「どうやらエゴスは結婚式を行うつもりだ。エゴスの新人類を増やす為に、人間の娘を花嫁に選ぶと聞いたことがある。それも何故か閏年の2月29日生まれの娘に限られるとか」

　どこで聞いたのそれ？

　ギンガ怪人、それこそエゴス本部、父親のサタンエゴスの前で挙式すればいいものを、なぜか別の施設を借りて結婚式を行おうとしていた。

　
　それも、場所はお寺で、儀式は神式、戦闘員の皆さんが宗教裁判みたいなトンガリ頭巾を被って列席と言う、和洋混交のめちゃくちゃな結婚式であった。何でも屋のヘッダーは、ここでも神主の格好をして、式を主宰している。

　久美子が三々九度の杯を口に運ぼうとするが、ギリギリでバトルフランスが飛び込んで阻止する。
　後はいつもの戦闘ルーティンをこなして事件解決。

　
　当然、ラストは久美子と洋平の本当の結婚式。

　ひょっとして、京介は久美子のことが好きだったんじゃないかと思わせるあたりが青春の甘酸っぱさ。
　二人が新婚旅行に出発したのを見送ってから、
　
　美代子「あと8年待ってね」
　京介「えっ？」
　美代子「私がお嫁さんになったげる」
　全国のロリコン諸兄が死ぬまでに一度は聴きたいお言葉をお発しになられる美代子サマ。

　
　参ったなと言うような顔をする京介。余談だが、管理人は倉地さんが好き