第10話「女スパイを連れた古代怪魚」(1985年6月7日)
ヒロシと言う少年が古代魚の歯の化石を発見し、マスコミに騒がれる。

ジャスピオンも、そのテレビ中継をダイレオンの中で見ていた。
ジャス「見ろよアンリ、超古代魚の化石が発見されたようだ」
だが、アンリはファッション雑誌に夢中で、人の話など聞いちゃいない。
アンリ「わぁーっ綺麗だなぁ、みんなぁ、美しいよ。どうすりゃもっと綺麗になれんのかなぁ」
アンリ「ビューティーサロンにでも行って見るかなぁ、付き合えよ、なっジャスピオン」
ジャスピオンはジャスピオンで、相次いで発見される古代生物の化石に夢中で、人の話など聞いちゃいない。
アンリは怒ってひとりで出掛けて行く。
一方、マッドギャランは大掛かりな装置と、ツバイ教授と言う細胞の専門家を用意して、なにやら実験を行っていた。

教授が処置を施した細胞を装置の中に入れて、機械を作動させると、その細胞から二人の女性(アマゾネスらしい……)が変な踊りを踊りながら甦り、きっちり服を着て出てくる。
細胞からその生物を復元させる装置らしい。服のオプション付きで。
また、何故か最初からマッドギャランに忠誠を誓っていると言うのも安易である。
ただし、アマゾネスを演じている二人はなかなか綺麗でスタイルも良い。多分、どちらもモデルさんだと思うが。
マッド「素晴らしい、素晴らしい出来映えだ」
と、興奮気味のマッドギャランに、

ツバイ「私はこれで帰らせてもらう」
と、
まるでバイト終わりの挨拶のような軽さで告げるツバイ教授。二人のテンションのギャップについ笑ってしまう。
マッドギャランは「本当の仕事はこれからだ」と呼び止める。
ツバイ「私はアマゾネスの細胞体から二人のアマゾネスを生み出した。これ以上協力するのは無理だ!」
だが、マッドギャランは教授の家族の写真をちらつかせ、教授に引き続き仕事をさせる。

マッド「古代魚の化石は分析できたか? 例の化石はピラザールの歯である。アマゾンに住むピラニアの祖先とも言うべき魚……ほうピラニアの祖先か、この前は杉の木を巨獣にして失敗した(そりゃそうだ)、
だがもう一度冒険してみるか」
冒険がしたいお年頃のマッドギャランであった。 マッド「アマゾネス1号」
1号「はっ」
マッド「アマゾネス2号」
2号「はっ」
マッド「古代魚の化石を奪って来い」
1号&2号「承知いたしました。マッドギャラン様」
と、それぞれ即答しているのだが、なんで彼らはマッドギャランの名前や自分たちの呼び名を知っていたのだろう? そもそも、マッドギャラン、そのネーミングはあんまりだろう。我々が「日本人1号」「日本人2号」などと呼ばれるようなもので、失礼にも程がある。
それはともかく、1号と2号はアマゾネスの癖にめかしこんで化石のある小学校へ行き、化石を盗み出す。それを発見者の少年たちに見られて尾行されるが、ビルの中のスポーツジムに紛れてやり過ごす。
マッドギャランはすぐにその化石からピラザールを甦らせ、それを海へ運ぶ。

ひとりで街へ繰り出したアンリ、いつもとは違って、ごく普通の女の子と言う服装である。
そして偶然目にしたのが、さっきアマゾネスが入り込んだスポーツジム。

入り口の看板を見て、「ビューティーサロンもあるぞ」と目を輝かせる。
しかし、こんなところに値段まで書くか普通?
その地下にアジトを持つマッドギャランは、監視カメラで彼女の接近を知り、「洗脳して仲間にしてしまえ」と1号と2号に命じる。
アンリは「料金を取られるのか、そう言えばおいらお金持ってないなぁ」と引き返そうとしていたが、1号2号が言葉巧みに話しかけ、ビューティーサロンへ来るよう誘う。

アンリ「でも、おいらお金持ってないんだ」
1号「あなたのようなお美しい方なら、ただで結構ですわ」
2号「さっ、どうぞ」
アンリ「えっほんといいの?」
無邪気な笑みを浮かべるアンリ。

次のシーンでは、いきなりアンリのお尻や背中、そして
潰れた横乳が映し出され、管理人に生きる勇気と希望を与えてくれる。
もっとも、お尻はタイツみたいなのを履いていると思うが……。

なんだかよくわからないマシンの中に寝そべり、白いペンキのようなものを塗りたくられている。
(撮影協力・たかの友梨ビューティークリニック)
その頃、早くもピラザールの子供が東京湾ででっかくなって、釣り人を襲っていた。
ジャスピオンはひとりでどこかへ出てしまったアンリを捜しに、街中をうろついていた。偶然、ヒロシ少年たちと知り合い、化石が盗まれたこと、スポーツジムでまかれたことを聞く。
ブーメランも加わり、ジャスピオンはそのビルへ車を走らせる。
その途中、ブーメランからバイオテクノロジーの世界的権威、ツバイ教授が日本で行方不明になっていることを知らされる。

さて、アンリ、続いて水着姿になってプールサイドに連れて来られる。
アンリ「ねえ、おいら泳げないよ」
2号「綺麗なプロポーションを作るには水泳が一番よ」
強く促され、意を決して飛び込む。
アンリ「うんっ、うにゃあ~い!」 アンドロイドと言うことで、わやくちゃなポーズで落ちる演技、良いですねえ。

また、一瞬だが、水の中のアンリの股間がアップになる。
子供向け特撮で、女性の股間がこれだけ堂々と画面を占領するのは滅多にないことである。
(註・いい年して何を言うとるんだお前は)

水の底で動かなくなったアンリを見て、二人は困ったなぁと言う顔で助けに行く。
例によってアンリ、機能が停止して人形のように固まってしまっている。
ここでやっと、マッドギャランはアンリがアンドロイドだと知る。そこで改造手術を施して、彼らの仲間にしようとする。実際、改造されてジャスピオンの敵になったら、ドラマとしてはなかなか盛り上がるのだけどね。
しかし、無論、危機一髪でジャスピオンとブーメランが助けに来る。
後は、ピラザールをダイレオンで倒して終了。折角甦った1号2号も、ジャスピオンに斬られて消滅する。かなりの美人なので、そのままレギュラーとして残って欲しかったな、と。
ちなみに、1号の美津井祐子さんは後の「メタルダー」で、美人秘書Kを演じている(多分)。