「宇宙刑事ギャバン」の魅力を語り尽くす 第37話・第38話
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第37話「おてんばひょうきん姫の地球冒険旅行」(1982年12月24日)
気がつけば、残りもあと僅かになってきた「宇宙刑事ギャバン」。44話と多少回数が短いしね。
烈の「俺が奇妙なあの子と出会ったのは久しぶりに遠乗りを楽しんでいる時のことだった」と言うモノローグで始まるリリカルなエピソード。
言葉どおり、颯爽と森の中を馬を走らせている烈、その前にいきなり可愛い女の子が現れたので慌てて手綱を引く。女の子は驚いて坂道を転がり落ちてしまう。

烈「君ぃ、大丈夫か」
烈もすぐ駆け寄って抱き起こすが、
リララ「無礼者!」
と、逆にビンタされる。

烈「あたっ」
リララ「いきなり馬で飛び出すなんて、失礼とは思わぬか!」
烈「思わぬかって、急に飛び出したのは君の方でしょう?」

烈はむかついたので、スカートをめくろうとする……じゃなくて、足から血を流しているのを見て手当てしようとする。だが、リララに突き飛ばされる。
リララはさっさと元の道へ上がろうとするが、怪我の為、途中で倒れ込んでしまう。
リララ「ぼやっとしてないで手を貸せ!」
烈「はっ」
烈はとりあえずハンカチで傷口を縛ると、馬に乗せて近くの教会へ行き、神父さんに手当てをして貰う。

神父「これでもう安心だ」
神父さんが、彼女の太腿に包帯を巻いたあと、さりげなくスカートの裾を直すのが、なんか奥床しいんだよね。
烈「助かりました。あ、まだ名前を聞いていなかったね」
リララ「名を聞くときは自分から名乗るものです」
烈「あ、ああ、俺は一条寺烈」
リララ「わたくしは、リララ」
神父「リララさん、痛みが取れるまで休んでいくと良い」
リララ「これ、お礼を言いなさい」
烈「はっ、どうもご親切に」
リララ「タクタクタレビタクーア」
リララは、突然変な言葉を喋り、しまったと言う顔をする。
烈は彼女も宇宙人ではないかと疑う。
リララ姫を演じるのは森田理恵さん。

翌々年の美女シリーズ「禁断の実の美女」では、豊満なフルヌードを披露されている。
こちらを自分が見たのは最近になってからだが。

さて、マクー城では、サン・ドルバがホープ星の先祖が地球に素晴らしい財宝を埋めたと書かれてある古文書をドン・ホラーに見せて作戦のプレゼンをしていた。
ホープ星は、地球よりも豊かな星なのでその財宝は莫大な価値があるだろうとサン・ドルバは力説する。
肝心の宝の地図はないのだが、古文書から、現在の「たのしヶ森(?)」周辺にあることが分かっている。
サン・ドルバが見せるその周辺地図が、妙にメルヘンチックなのだ。
既にアナホリダブラー(まんま)が教会周辺を捜索しているらしい。
一方、烈はリララが漏らした断片から、それがホープ星の言葉だと知る。マリーンに銀河連邦警察に問い合わせてくれと頼む。
烈はもう一度リララに会いに森へ行く。リララは教会を抜け出して森の中を歩き回っていた。
時々、地図のようなものを取り出しては確認しているところを見ると、彼女もホープ星の財宝を探しているようだ。と、怪しい測量技士のような連中を見掛ける。そのリーダー格の老人(天本英世)に殺されそうになるが、烈が助けに飛び込む。

老人はアナホリダブラーになって、リララを抱きかかえて連れ去ろうとする。
このピチピチした両脚、いいですねえ。

合間合間に、「禁断~」のヌードを思い浮かべるのがコツです(なんのだよ)。
烈は蒸着してリララを守り抜き、池の畔で彼女を介抱する。
烈「俺は宇宙刑事ギャバンだ」
リララ「えーっ」
烈「黙って飛び出して、神父さんたちも心配するじゃないか」
リララ「ごめんなさい」
烈「君はひょっとしてホープ星の」
リララ「あたくし、あなたに助けてくれと頼んだ覚えなどないわ」
気位の高いリララの扱いにほとほと弱る烈。

その後、マリーンから呼ばれた列はドルギランに戻り、ホープ星の財宝のことを聞かされる。また、ホープ星の姫が、宝の地図を持って家出したとも。
そして、ホープ星の使者と言うけったいな宇宙人に紹介される。

さすがにそのままではなんなので、すぐ人間に変わる。
ジッタン「ワシは姫のじいやで、ジッタン」
烈「まんまじゃねえか」
烈は姫を捜して欲しいと懇願される。

リララは一人教会へ戻るが、さっきの神父はおらず、大司教が出迎える。その大司教も天本英世が演じているのだが、リララは何故か同一人物だと気付かない。

リララは、神父とその息子とともに地下室に監禁されてしまう。魔女キバの魔力で、リララは本来の姿に戻る。魔女キバはリララ姫を見たことがあり、すぐにホープ星の王女だと知られてしまう。
サン・ドルバは姫に宝の地図を渡すよう強要するが、烈が助けに来る。
後はまあ、いつもの戦闘をこなして終了。
最後に烈たちはホープ星の財宝を見付け出すが、宝箱の中には花の種がぎっしり詰まっているだけ。
烈「そうだったのか、ホープ星の先祖は、宇宙が現代科学に蝕まれた時に、愛のメッセージとしてこの種を地球に……」
ジッタン「ほんに、何よりの宝じゃ」

リララ「烈、楽しい思い出をありがとう。あなたもホープ星へ来ればいいのに。なんなら、あたくしの婿にしてあげてもよいぞ」
烈「えっ、いやまあ、とんでも……俺にはまだまだやらなくてはならないことがあります。マクーをこの手で叩き潰さなきゃ」
リララ「烈、この種で地球に美しい花をたくさん咲かせて下さい。そして花が咲いたら、あたくしのことも思い出して」
烈「約束しよう。おてんばプリンセスさん!」
シリーズ中でも、特にほのぼのした後味の佳作であった。女性ライター(筒井ともみ)が脚本を書いているせいだろう。
しかし、マクーは、地球より豊かなホープ星には侵略しようとしないんだよね。今までさんざんギャバンに邪魔されてきたんだから、いい加減別の星を襲えばいいのにね。
ところで、

本編の戦闘シーンで、ギャバンがレーザーブレードを構えるかっこいいカットがある。別に珍しくもないのだが、

予告編で、ほぼ同じカットの、ただし光学処理を施さない段階の映像が見えるのだ。
二つを見比べてみるのも特撮ファンとしては一興。
第38話「包囲された輸送部隊 正義の太陽剣」(1983年1月14日)
続く第38話は新年一発目の放送だが、内容的には特に注目すべきところはない。
ドン・ホラーが「太陽の剣」と言う伝説の宝剣が欲しいの~と、息子サン・ドルバにねだる。
サン・ドルバはたまには親孝行せにゃならんのうと、手を尽くして「太陽の剣」を強奪しようとするが、ギャバンに妨害されてうまくいかない。

でかい土管を積み上げてあるところでのアクション、このショットなんかとても綺麗だけどね。
悪の組織の大好物、園児バスを乗っ取ったり、色々とあるのだが、特に面白くはないので省略。
それでもサン・ドルバは遂に「太陽の剣」をゲットし、魔空空間の中でギャバンを斬ろうとする。しかし、剣はまるで正義の意志があるかのようにサン・ドルバに逆らい、結局ギャバンに取り返される。

今回は、だから現実世界に戻ったときに、ギャバンが自分の剣と「太陽の剣」、二本の剣を持っていると言う珍しいことになる。
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