「スカイライダー」を心ゆくまで楽しむ奴 劇場版 後編

★東映まつり 特典付き仮面ライダー THE MOVIE VOL.3(DVD) 価格：3,694円（税込、送料別）

　続きです。

　魔神提督に、シグマ爆弾の発射台へ案内させている銀河王。
　銀河王「魔神提督、早くシグマ爆弾を使って地球を征服しろ。ミサイルは何処だ」
　魔神「よろしい、では案内しよう」

　発射台には既に巨大なミサイルが設置されていた。
　魔神「これが東京に撃ち込むテスト用のミサイルだ。もうすぐ完成する」
　銀河王「素晴らしい」
　魔神「う、うへ、うっはっはっはっは……」
　中途半端なテンションで高笑いする魔神提督。

　しかし、銀河王はそもそも何しに地球に来たのだろう？　ネオショッカーに地球を支配させても彼らの利益にはならないと思うのだが。
　魔神「これと同じミサイルを世界中に撃ち込むのだ」
　と、その時、仮面ライダーの接近を知らせる警報が鳴る。銀河王は部下の中で最も凶暴と言うサドンダスと言う怪獣に、ライダー抹殺を命じる。魔神提督もジャガーバンに迎撃に向かわせる。
　ただ、実際に仮面ライダーの前に現れるのはネオショッカーの怪人部隊だけで、サドンダスはライダーが基地に潜入するまで何もしないんだよね。

　スカイライダーの前に現れたジャガーバン、「あつまろーあつまろー」と周囲に呼びかけると、それまでにスカイライダーが倒された怪人が群を成して現れる。いわゆる「2世部隊」である。

　ジャガ「これでお前の最期だ」
　1号「その言葉はお前たちにお返しだ」
　と言う声と共に、1号ライダーが崖の上に現れる。続けて2号、Ｖ3……と、ライダーマンも含めた歴代7人のライダーが勢揃い。声が全員オリジナルと違うのがちょっと悲しい。ま、劇場版の「スーパー1」（昨日見た）のようにＶ3だけ宮内洋の声と言うのも、それはそれで貧乏臭いけどね。

　当然、8人ライダーと怪人軍団の乱戦となる。

　その途中で、スカイライダーはブンと泉も彼らの手に落ちたことを知らされる。
　ここで、再び基地内にカメラは戻り、レミとエレンの牢の前に引き据えられるブンと泉の姿を映す。

　銀河王「地球生物か」
　魔神「そうだ、女と言う生き物だ」
　銀河王「お前たちより高等動物だ」
　銀河王、泉に関心を示し、頭を撫でたり、太腿を触ったり、思う存分セクハラをする。
　泉「あっあっあっあっ、やめてーっ」
　銀河の彼方からセクハラしに来たのかお前は？
　最初のレイプまがいのシーンと言い、このセクハラと言い、この映画、「東映まんがまつり」らしからぬ危なさが散見される。

　さらに銀河王は「地球人を分析して、資料を作る」と言い出すものだから、てっきりまたエッチな拷問シーンになるのかと思ったが、泉とブンを一緒の台に縛って、ひたすら電流を流して苦しめると言うものだったので、ちょっと期待（してたのか？）はずれ。

　
　レミたちの下へ急ぐスカイライダーを怪人が邪魔する。
　ちなみにこれは、最初の大幹部ゼネラルモンスターが変身したヤモリジンなのだが、他のヒラ怪人と同列に扱われているのが悲しい。
　スカイライダーは怪人部隊は他のライダーに任せ、ひとり基地へ向かう。

　スカイターボに乗ったまま基地へ突っ込むライダーの前に、銀河王の部下のロボット兵士が立ち塞がる。

　
　こいつらが、「宇宙鉄人キョーダイン」のロボット兵士と動きが全く同じなのがちょっと笑える。「ダギダギ！」とか言い出しそうだ。軽く彼らを蹴散らしたライダーの前にやっとサドンダスが登場、ライダーと一騎打ちとなる。

　一方、7人ライダーは流れ作業的に2世怪人たちを倒した後、映画オリジナルの怪人2体と決戦する。
　
　この玉はアルマジーグが変形したものだが、よく見たら、この玉、でか過ぎるね。これが怪人に戻ったら3メートルくらいの巨人になりそうだ。アルマジーグ、ジャガーバンは共に1号ライダーに倒される。
　ちなみにジャガの最期の台詞は「天は我を見放した」と言う、某映画のパロディであった。

　さて、サドンダスは見掛け倒しで、スカイライダーのスカイドロップであっさり倒される。
　その後、シグマミサイルが発射されてしまうが、まだ基地を出ないうちにスカイライダーにコントロールパネルを破壊された為、基地内で自爆してしまう。

　やむなく、魔神提督、銀河王はそれぞれ基地から逃げ出す。

　
　やっとレミたちを発見したスカイライダー、彼らと一緒に崩壊しつつある基地の中を逃げ惑う。
　されるがままのわんこが可愛い。

　なお、このシーンで、女児に対する特殊な性癖をお持ちの諸兄が思わずコーフンしてしまいかねないカットがあるが、逮捕されそうなので貼りません。
　彼らの前に、倒した筈のサドンダスが立ちはだかる。おっやっぱりもうひと波瀾あるのかと期待したが、

　
　サドンダス「ライダー、脱出できるか！」
　スカイライダー「貴様ー、生きていたのか」
　だが、サドンダスはそのまま高い足場から墜落する。
　スカイライダー「……」
　サドンダス「貴様も、これまでよ」
　言いながら、爆発する。スカイライダーごと自爆するつもりだったのかもしれないが、ひとりで勝手に落ちて死んだようにしか見えない。

　そこへ仲間のライダーも駆けつけ、基地の外へ脱出する。
　この基地の爆発シーンはかなりの長丁場の特撮で、だいぶお金と手間がかかっている。

　
　銀河王は宇宙船で離陸するが、直下の基地から吹き上がった炎に巻き込まれて墜落し、宇宙船もろとも爆発する。振り返ると、銀河王もかなり情けない敵だった。取柄はセクハラだけ。合掌。

　
　レミ「エレン、怖かったねー」
　エレン（何も考えてない）
　泉「博士が開発したシグマエネルギーは悪用されずに済んだわ。日本は救われたのよ」
　ブン「ああ、みんな仮面ライダーのお陰だ」
　誰も、姿を見せない洋のことについて心配してくれないのが悲しい。

　ラスト、8人揃って富士山の前に横並びのライダー。

　
　スカイライダー「日本を象徴するあの富士山が我々を守ったんだ！」

　
　やや強引なまとめだが、ここで本当に美しい富士山の映像が映し出されると同時に、「てーてーてーてーててててー」と言う、前期ＯＰ「燃えろ！仮面ライダー」のイントロが入る。ここはめちゃくちゃかっこいいので、是非実際に見て欲しい。

　水木一郎の高らかな歌声をバックに、エンディングは荒野を疾走する8人ライダーの図で幕。

　
　その後、テレビと同様に、村上弘明さんが登場し、画面に語りかける。
　「よっ見てくれたかい。仮面ライダーはＭＢＳ、ＴＢＳ系列のテレビで見てくれ。じゃあ、また会おうぜ！」

　最後にややぎこちないウィンクをぶちかます村上さんでありました。