「仮面ライダースーパー1」を再評価 38話・39話

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　第38話「危ない！冷蔵庫怪人の中に入るな！！」

　パッと見、子供たちに向けての注意喚起コピーみたいなタイトルである。

　ジュニアライダー隊がそれぞれの自転車の整備をしていたが、男子は退屈なのでエスケープして「かくれんぼ」をして遊びだす。だが、ゴミ捨て場にあった冷蔵庫の中に次々と吸い込まれて消えてしまう。

　ハルミも、パンツを見せながら冷蔵庫の中に引っ張り込まれる。内部は長いトンネルにつながっていた。
　ハルミ「冷蔵庫の扉を開けるとそこは雪国だった。なんちゃって！」
　女の子「ハルミ隊長、今は冗談を言ってる場合ではありません」
　彼らがとりあえず前進すると、美しい花が咲き乱れ、春のような暖かさの別世界に出てしまう。

　

　その様子をモニターで見ている幹部たち。
　幽霊博士「悪魔元帥閣下、わたしめの考えました四次元トンネル作戦が見事、見事成功いたしました」
　鬼火司令「四次元トンネル作戦だと？　そんなことは聞いてはおらんぞ！」
　幽霊博士「四次元トンネルをくぐると、そこはジン・ドグマの素晴らしいユートピア国であった……」
　ハルミと同じボケをかます博士。

　魔女参謀「そのユートピアを見た子供達はジン・ドグマの絶対的な支持者となる」
　妖怪王女「そう言う訳なのよ、鬼火さん！」
　どうやら、鬼火司令だけ蚊帳の外だったらしい。職場のイジメと言う奴ですか。

　

　鬼火司令「ふんっ幽霊博士の作戦なぞ、うまくいくものか」

　誰の作戦もうまくいった試しがないけど……。

　そんなこととは露知らず、ハルミたちはまるで行川アイランドのようなユートピアの中で幸せな気分に浸っていた。

　

　一也は彼女たちを助け出すため、自らも冷蔵庫の中に飛び込むが、今度はコゴエンベエと言う怪人に行手を阻まれる。

　一也「お前は子供たちをどうするつもりだ？」
　コゴエンベエ「子供たちにはジン・ドグマの理想の国家を見せるのだ。そうすれば子供達はジン・ドグマの偉大さを知り、喜んで協力するようになるのだ！」

　だからなんで作戦の詳細をべらべら喋っちゃうのかね、チミは？

　

　ユートピアには、勝浦海岸のような海岸もあり、ハルミがそこでカニ獲りをして遊んでいると、人間の姿をした幽霊博士がやってきて、彼らを案内して回る。

　見えてますねえ……。今回は大盤振る舞いですねえ……。

　

　まるで行川アイランドのような様々な施設を紹介する幽霊博士。

　

　って、もろ行川アイランドじゃねえか！

　なお、37話はずばり行川アイランドが舞台だったが、これらのシーンも一緒に撮影したんだろうな。

　

　子供達にはホテルのような家も用意されていて、漫画あり、おもちゃあり、自動学習マシンあり、自動キッチンありと、子供達を堕落させるための各種アイテムが揃っていた。

　自動キッチンは、ボタンを押すと即座に食べ物が出てくると言う優れものであった。

　……レパートリーが死ぬほど少ない気がするが。

　色々あって、ハルミはそこがジン・ドグマの作ったまやかしの世界だと知る。……ま、テレビつけたら悪魔元帥が出てきて自分から明かしてるんだけどね。

　結局、ハルミたちは服従しないものたちの収容所へ連れて行かれる。彼らは戦場（？）に送られて、弾除けにされるらしい。そこには、後から来て捕まっていた一也の姿もあった。

　一也は機を見て収容所から全員で脱走を図る。

　

　追っ手に対し、珍しく服を脱いで、鍛え抜かれた肉体を……、ええっと、鍛え……鍛え抜かれ……、あんまり抜かれてないけど、色白の肉体を誇示して戦うのだった。

　ほんとに自衛隊のレンジャーだったのかしら？

　

　最後は、惚れ惚れするようなキックが決まり、怪人は倒される。それと同時にハルミたちも元の世界へ帰ってくるのだった。

　第39話「強力ライター怪人の弱点はどこだ！！」

　鬼火司令の配下のフランケライターにより、夜な夜な都内の各地で放火が起こされていた。

　

　他の三人の幹部が本部でまったりと話している。

　幽霊博士「ふひひ、ワシは鬼火司令がスーパー1に負けると思うよ」（そりゃそうだ）
　魔女参謀「あたくしも博士の意見に賛成！」
　妖怪王女「そうかしら？　あたしあぁんがい、上手く行くんじゃないかと思うわ」
　珍しく仲間の成功を予見する妖怪王女。

　幽霊博士「チチッ、妖怪王女、それは甘いの」
　魔女参謀「そう、あんたは単純だから。顔はいいんだけどねえ」

　そこへいつも高笑いの鬼火司令が高笑いしながら登場。いつものことで、作戦の最初はみんな上機嫌なのだった。

　

　悪魔元帥も入来して、
　悪魔元帥「火事地獄作戦はどう進展しておる？」
　鬼火司令「全て予定通りです。第1ブロックは一週間後には焼け野原。このフランケライターの2号3号が完成すれば、東京が全滅するのは時間の問題」

　鬼火司令は、東京を三つにぶつ切りにした作戦図を示しつつ、報告する。

　悪魔元帥「同時攻撃を行えば、スーパー1としても防ぎようがあるまい！」

　おおっ、実に（悪の幹部としては）理知的な発言。

　しかし、怪人製造を強制されているアメリカ人の博士が、子供に会わせないと作らないと駄々をこねるので、2号3号の完成は滞っていた。

　

　その子供、こんなものぶら下げて街頭で生き恥を晒していた。これではただのアホである。

　偶然、ジュニアライダー隊と知り合い、色々あって、親子は再会し、鬼火司令の作戦も頓挫するのだった。

　ちなみにこの外人の子役は、最初から最後までがっつり出演し、ラストにはジュニアライダー隊の一員にも任命されている。無論、引き続きレギュラーになるわけではないが、ヒーローもので、外人の子役がこれだけ出番が多いのも珍しいのではないか？

　なお、40話「あっ人間が溶ける！石けん怪人出現」は、そのタイトルだけでお腹一杯なので省略する。