「星雲仮面マシンマン」 第5話「三億円の切手泥棒」
- 2014/03/04
- 22:37
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第5話「三億円の切手泥棒」(1984年2月10日)

自宅の庭で、「えいっやあっ」と気合の入った空手の稽古をしている真紀。塚田さんは格闘技の経験はないと思うが、ここではしっかりと脚も上がり、型も様になっている。

後ろにいた亀太と言う八百屋の息子に気付かず、後ろ回し蹴りを放ってしまう。

亀太「もうひどいなぁ真紀さん」
真紀「あっ亀太さぁん、ごめんごめん、ご苦労様。運動の後にはビタミンを豊富に取らなきゃね」
亀太「うちのミカンはビタミンたっぷりですからね」
じっと真紀の顔を見ながら、「でも真紀さんてほんと、綺麗だな……」
真紀「えっ? えへ、どうもありがと!」
亀太は以前から真紀に気があったようだが、最終的に、ニックこと高瀬健に真紀を取られてしまうことになる。今回が初登場の準レギュラー・亀太を演じるのは、小野寺丈。原作者・石森章太郎の長男である。

そこへ勝が誇らしげに健を連れてやってくる。
勝「なんだ亀、来てたのかぁ」
真紀「勝! なんですか年上の人に向かって亀だなんて」
亀太「いや別にいいんですよ、で、あの人どなた?」
勝「うちの用心棒さ!」
健「俺、高瀬健、よろしく!」
ライバルの出現に穏やかでない亀太だが、真紀は健に用があるといって、二人だけでどこかへ行ってしまう。

真紀は健にバイトを紹介してあげるからと、半ば無理矢理、ある博物館の警備主任に引き合わす。
真紀「森口警備主任はね、勝のお友達のお父様なの、さっあなたからもお願いして」
健「えっ?」
真紀「早く!」
健「ああ……僕、高瀬健です。よろしく!」
バイトの面接に来たヒーローほど情けないものはない。
そもそも、健の故郷のアイビー星ではこう言う「仕事」は全てロボットが肩代わりしてくれているので、健には働くと言う習慣がないのだ。羨ましい……。

森口主任は、上司に相談するから明日また来てくれと言い、ちょうど開催されている世界の切手展にふたりを案内してくれる。
そこには、森口の息子の圭介もいて、特に貴重な「イギリス領ギアナの1セント切手」の前で目をキラキラさせていた。森口親子は二人とも切手ファンなのだ。

その切手を、テンタクルのボス・Kもモニターカメラで見ていた。
K「見よこの切手を。これは世界で最初に印刷された切手だ。私も自他共に認める切手コレクターだが、あの切手に比べればこんなものは二束三文の値打ちしかない。英領ギアナの切手は世界中に1枚しかなく、文字通りの珍品なのだ。この間、アメリカのオークションで落札された時は3億円だった」
と言う訳で、Kはその珍品切手がどうしても欲しいと言い出し、鉄人モンスが早速実行に取り掛かる。これには、子供たちの夢を奪うと言う、テンタクルらしい副次的な目的もあるのだ。
しかし、切手集めが趣味の悪の組織のボスと言うのもかなり情けないものがある。
なお、Kは「世界で最初に印刷された」と言っているが、この切手は1856年に発行されているので、事実とは異なる。ただ、「世界に1枚しかない」のは確かで、3億円と言う金額も決して大袈裟ではない。
博物館では、その切手のある部屋には赤外線警報装置を備え、更に複数のガードマンで巡回して厳重に警備していたが、密室状態の中から、忽然とその切手が消えてしまうと言う事件が発生する。
真紀の勤める週刊ヒットの編集長は、最近雑誌の売り上げが落ち込んでいるから、「真紀、スクープをものにしてくれ、頼む」と拝む。

真紀「オッケイ、任せといて!」
まばゆいばかりの笑顔で応じる真紀。可愛い……。

その後、森口主任は博物館のトイレに隠されていた盗まれた切手の一部を発見するが、ちょうどそこを刑事に見付かってしまい、あっという間に窃盗犯にされてしまう。冤罪発生のヤな瞬間である。
その記事を読んだ真紀と健。
真紀「驚いたわぁー、あの森口さんが犯人だったなんて!」
健「信じられない、でも、どうやってあの密室から切手を盗み出したんだろう? なんかの間違いだ。あの人はあんな悪いことが出来る人じゃないんだ」
真紀「でも、森口さんは切手のコレクターだったそうだし、盗まれた切手を持っていたことが動かしがたい証拠になってるのよ」

健は、森口家を訪れ、悲嘆に暮れる妻と圭介を慰める。
健「君は本当にお父さんが切手を盗んだと思ってるのかい」
圭介「だって警察じゃお父さんを犯人だってぇ!」
健「俺は君のお父さんは無実だって信じてるよ。だから君もお父さんのことを信じるんだ!」
圭介「うん!」
健の励ましに涙ぐむ家族。感動の場面であります。

健はマシンマンとなって事件の起きた展示室へ忍び込み、不自然に飾られているフランス人形をスペースコロニーに持ち帰り、分析する。
フランス人形は赤外線を通さない材質で出来ており、リモコン装置も組み込まれていた。
フランス人形を使って、外部から真犯人が切手を盗んだのだと推理する健。
一方、現場に残って監視をしていたボールボーイは、出勤してきた西村と言う警備員が、フランス人形がなくなっているのを見て狼狽するのを見て怪しむ。
しかも、西村は事件の第一発見者だった……。
事件の構図を見抜いた健は、圭介に頼んでわざと西村に脅しをかけさせる。
西村は圭介を操車場に連れて行き、3話でも出てきた犯罪ヘルメットを被り、圭介に襲い掛かってくる。

圭介の悲鳴を聞いた健は、ドルフィンで現場へ急行。
この回から、ナレーションの説明台詞は「ドルフィンはマシン空間ハイウェイで高瀬健に電送されるのだ。高瀬健はドルフィンの中でマシンマンになるのだ」と言う最もシンプルなパターンになり、以降は最終回までこれが使われる。
また、前回では透明ビニールマントが自然に消えていたが、今回から、戦う前にそれが光に包まれて消えると言うカットが追加される。

今回のカッチュウ男は、かなり弱い。
レーザーサーベルでヘルメットを割られ、胸にMマークを刻まれる。
仕上げに人間の良心を呼び覚ますカタルシスウェーブを浴び、すっきりした顔になった西村、洗いざらい自分の罪を告白する。彼によれば、テンタクルから金を貰い、この犯行を実行したと言う。3億円の切手は最初に現場に駆けつけた彼が、他の展示切手の裏に隠しておいたらしい。西村はその足で、自首するために警察へ向かう。

真紀は、無罪放免される森口主任と家族との涙の再会を写真に撮ってスクープにしようとするが、ここでも通りがかった亀太に邪魔されてシャッターチャンスを逃す。
真紀「ああー、折角の決定的瞬間がパーじゃないの、どうしてくれんのよ!」
つづく。
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