「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第1話

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　「スケバン刑事2　少女鉄仮面伝説」は、1985年11月～86年10月まで放送された「スケバン刑事」シリーズ第2弾。壮大な謎を秘めた過去を持つ2代目スケバン刑事・五代陽子の戦いと青春を描くアクションドラマ。

　1作目の「スケバン刑事」にはすっかり惚れ込み、レビューサイトまで作ってしまった管理人だが、続篇にはあまり感銘を受けず、ブログで数回紹介した程度であったが、今回から、全話とまでは行かないが、気になるエピソードを順次取り上げて行きたい。特に理由はない。相楽ハル子が好きなだけだ。

　第1話「登場！　謎のスケバン鉄仮面」（1985年11月7日）

　冒頭、夜の闇に包まれた広壮な屋敷内へ、ヌンチャクを持ったセーラー服の少女が潜入する。

　

　庭には数人の戦闘員が待ち構えており、少女はヌンチャクを振り回して奮闘するが、あえなく組み伏せられ、ナイフをつきつけられると、「助けてー殺さないでくれー」と、たちまち命乞いをする。

　

　それを別室のモニターで観察している暗闇指令以下、謎の組織の幹部たち。西脇役の蟹江敬三の他に、コム長官の西沢利明、「反逆同盟」6話にも出ていた児玉謙次などの顔もある。

　暗闇「止めろ、見るに堪えん」
　彼らの会話から、これは「2代目スケバン刑事コンテスト」のテストの様子だということが分かる。つまり、複数の候補生に、様々なテストを課し、有望な生徒を見付け出そうとしているのだ。

　……しかし、特命刑事って、なんで女子じゃなきゃダメなの？

　なお、この「見るに堪えん」少女を演じているのは「バイオマン」のファラキャットこと大島ゆかりさんで、本当はめちゃくちゃ強いのであるが、ここでは南野陽子の引き立て役と言うことで、損な役回りをあてがわれている。

　暗闇「このテストは麻宮サキのデータを元にプログラムされている」
　児玉「今更ながら、麻宮サキを失ったことが悔やまれますな」

　西脇は、他にもうひとり候補がいると言って、その画像をモニターに映す。視聴者には見えないが、例の鉄仮面姿の五代陽子が映っていたのだろう。思わず西沢と児玉が立ち上がる。

　西脇「五代陽子、またの名をスケバン鉄仮面。ゲリラ戦法を得意とし、四国全体のスケバングループから恐れられている存在だそうです。この娘、幼い時から鉄仮面を被り、小中高と仮面のままで通学していたとか…」
　児玉「まさか、そんなことを我が国の教育機関が許す筈がない！」
　西脇「この娘が通っている土佐青柳高校に鎌倉の老人の息がかかっているとしましたら？」

　西脇の言葉に、ギョッとする幹部たち。この「鎌倉の老人」、ぶっちゃけ、2の大ボスなのだが、ちょっと名前を出すのが早いかなぁ。スタートからまだ3分なのに。

　暗闇「麻宮サキ亡き後、全国各地の高校が異常なほどの荒廃の仕方を見せている。そしてその荒廃がある巨大な力によって起こされていることを我々は掴んだ。その背後に鎌倉の老人がいるとしたら？」

　暗闇指令は、五代陽子をここへ連れてくるよう西脇に命じる。で……、

　

　こんなのが来ちゃいました。

　まさかほんとに来るとは（談・暗闇指令）

　

　無理矢理連れてこられた鉄仮面、戦闘員を相手に暴れ回る。

　太腿もあらわに回し蹴りをするので、思わず「うひょっ」と言ってしまいがちだが、これはどうも男性スタントマンらしいので、早まらないように。

　

　鉄仮面は、西脇の投げたヨーヨーで割られる。

　鉄仮面の下から、ばっちりメイクをした南野陽子が出てくる。

　五代陽子「風……生まれて初めて頬に風があたっちょる」
　水面に初めて見る自分の素顔を映し、なんとはなしに涙ぐむ陽子。

　暗闇指令はストレートに「特命刑事にならんかえ」と提案するが、何がなんだか事情の分からない陽子は無論、拒絶する。だが、麻酔銃を撃たれ、身柄を拘束されてしまう。どう考えても犯罪だよね。

　

　リクライニング付きのベッドに拘束・監禁された陽子、西脇が粘り強く説得するが、応じない。

　西脇「その目、お前の父親にそっくりだ」
　西脇は、陽子の死んだ父親のことを知っていること、彼女を鉄仮面を被るような状況に追い込んだ人物も知っていると話す。

　

　話に食いついた陽子は、幼い頃のことを思い出す。

　今は亡き母親を演じるのは泉晶子さん。
　陽子「重いよー重いよー」
　母親「許しとうぜ、お前はこれをつけなんだら、殺されるがよね」

　陽子の素顔を隠すため、鉄仮面を被らせたらしいのだが、だったらいっそのこと整形手術した方が良いと思うんだけどね。まあ、実は鉄仮面自体にも重要な謎が隠されていたのだが……。

　西脇「お前がスケバン刑事となれば、父親を殺し、鉄仮面を被せた人物が誰か、お前自身の手で探り出せる筈だ」
　陽子「うちは、五代陽子じゃきに……」

　

　立ち去ろうとする西脇に、「あての目はまっこと父上の目に似ぃちゅうがかね？」

　

　西脇、じっと彼女を見詰め、「……いや、良く見たらあんまり似てない」と、答えるのだった（嘘です）。

　正解は「ああ、そっくりだ」でした（前にも似たようなこと書いたっけ？）。

　暗闇指令は、陽子にこの屋敷の庭にいる戦闘員たちを全員倒せたら、自由にしてやると持ち掛ける。陽子はそれに応じ、罠を仕掛けたり、その場にあるアイテムを巧みに利用して、10人の敵を次々倒して行く。この辺は「ゲリラ戦を得意とする」と言う設定を上手く表現している。

　

　（好みのタイプなので）何としても陽子を手放したくない暗闇指令、最初の条件を変えて、兵士を更に送り込むが、西脇が渡した特製ヨーヨーで陽子は増援部隊も倒し、遂には暗闇指令のいる司令室まで乗り込んでくる。

　だが、陽子はもう一度西脇に「本当に誰が父上を殺したか分かるがね？」と確認した上で、「このヨーヨー、確かにあてえが預ったぜよ」と、特命刑事を拝命、2代目麻宮サキの名を襲うのであった。

　なお、初代ＥＤ主題歌は、レギュラーの吉沢秋絵（withおニャン子クラブ）の「なぜ？の嵐」で、ハードなストーリーと全くあってないのがステキ。