「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第2話・第3話

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　第2話「カンフー学園を叩け！」

　レギュラーである雪乃（吉沢秋絵）が初登場するエピソードだが、特に面白くないので簡単に済ます。

　
　「桐の葉学園」を暴力で支配しているカンフー愛好家の紅竜会の皆さん。
　朝っぱらから、彼らの横暴を憎む男子運動部員たちに待ち伏せされるが、いきなりセイヤ！セイヤ！と言う感じで空手の型をパフォーマンスのように披露する。

　これがやたら長いのだよ。30秒くらいある。

　その後、あっさりと部員達を叩きのめしてしまう。

　そこへ麻宮サキを名乗る五代陽子が悠然と登校してくる。特に説明はないが、今回、暗闇指令の命を受け、ここへ転校して来たのだ。

　
　彼らを屋上からじっと見詰める謎の美……少女。

　……パンパンだねえ。

　言うまでもなく、後にサキの親友となる矢島雪乃である。演じる吉沢秋絵は「夕やけニャンニャン」（恥ずかしいなぁ……）の企画でおニャン子クラブ加入と共に「スケバン刑事2」の主役に選ばれたのだが、結局主役は南野陽子になったのだ。

　サキは紅竜会に兄を再起不能にされたバスケット部マネージャーの女の子（一見、ニッチェの江上）に助力を求められる。

　
　女の子は、由緒ありげな屋敷に住むお嬢様の雪乃にサキを引き合わせ、彼女にも協力を要請するが、「そんな価値があるのですか、あの学園に？」と消極的だった。

　吉沢秋絵さんの演技、上手いとか上手くないとか言う以前に……ま、上手くないんだけど、やる気と言うものが感じられないんだよなぁ。良い演技をしようとか、作品をより良くしようとか言う熱意がなさそうである（あくまで管理人の偏見です）。

　
　とか何とか言っても、最後は雪乃、サキに力を貸して共に紅竜会打倒に立ち上がる。
　雑魚を雪乃に任せ、サキは紅竜会リーダー（一見、くわばたりえ）と一対一で戦う。
　で、ここで初めてヨーヨーの「桜の大紋」を見せ、決め台詞を放つ。

　サキ「鉄仮面に顔を奪われ、十と七とせ、生まれの証さえ立たんこのあてえが何の因果かマッポの手先、けんどなぁ、こんなあてえでも愛することの尊さは忘れちょらんき！　二代目スケバン刑事麻宮サキ、愛を忘れ、人の心の弱さに付け込む悪党ども、おまんら、絶対に許さんぜよ！」

　サキはリーダーを倒し、学園を去って行くのだった。
　なお、敗れた後、リーダーが「謎の美少年」に報告するシーンがある。

　第3話「参上！ビー玉のお京」

　続いて、同じくレギュラーのお京（相楽ハル子）が初登場する第3話。

　また、今回の舞台になる梁山高校は、以降もサキのホームグラウンドになる。暗闇指令の部下・西脇（蟹江敬三）も冴えない中年教師として勤務しており、サキたちをサポートする。

　梁山高校へ転校してきたサキ。
　
　校舎に入る前に、早速お京に声を掛けられる。彼女はここのスケバンなのだ。

　お京（リンゴを齧りながら）「お前、なにもんだよ」
　サキ「転校生、麻宮サキ」
　お京「麻宮サキ？　どっかで聞いたことあんな」
　サキ「おまん、名乗らんがか」
　お京「はぁっ？　なんて言葉だよお前……あたしはここで番張ってる中村京子、覚えときな！」
　言いながら、リンゴをサキに投げる。だが、サキは後ろ向きのままリンゴを受け止め、それを片手で握り潰してしまう。唖然とするお京。

　サキが校長室で手続きなどしていると、何食わぬ顔で担任だと言う西脇が入ってくる。サキは少し驚くが初対面の顔で挨拶する。
　ちなみにサキはお京と同じクラス、しかも隣同士の席であった。また、新聞部の三バカトリオがいて、そのリーダー格の上原は1でも準レギュラーだった小野寺丈（石森章太郎の息子）である。彼はサキのスカートに釣り針を引っ掛けて、スカートをめくろうとするが、お京が得意のビー玉をその手にぶつけて邪魔する。

　
　その後、屋上で必死にリンゴを握り潰そうとしているお京。可愛い……。
　そこへ子分三人がやってくる。
　手下Ａ「変なのが転校してきたんだって？　お京と気が合うんじゃない？」
　お京「どうしてー」
　手下Ｂ「さっきひとりでヨーヨー遊びしてましたよ」
　手下Ａ「ビー玉のお京とヨーヨーの転校生、仲良く二人で遊びましょってか？」
　お京「てめえら、あたいのビー玉をバカにする気かよ」
　手下たち「そういうわけじゃないけど……、すいません」

　やがてお京は、サキが、噂で聞いたヨーヨーを使うスケバンだと気付く。無論、それは初代麻宮サキのことなのであるが。

　
　彼らの会話を盗み聞きした三バカのひとりは、それを上原に知らせる。上原は、二人に喧嘩をさせてその様子を撮影し、スクープにして騒ぎを起こし、スケバンたちを追い出そうと画策する。その為、それぞれの下駄箱にニセの果たし状を入れておく。場所は「大光ビル屋上のテニスコート跡」である。

　
　お京は不良仲間からサキについての情報を得ていた。
　それによると、
　・サキは横浜出身だから、高知弁は喋らない筈だ。
　・目下、行方不明である。
　と言うことだった。この辺は、1作目の設定を忠実に引き継いでいる。

　お京はサキがニセモノだと断定する。

　
　二人は、果たし状の指定どおりやってくる。向かい側のビルには、三バカトリオが陣取って喧嘩の現場を撮影しようと待ち構えていた。

　
　サキは戦うつもりはなかったが、お京は得意のビー玉を投げて攻撃してくる。

　途中、塀を飛び越して下の通路へ落ちると言うなかなか凄いアクションがあるが、何故か落ちるところは見せず、ピタッと止めている。多分、落下中、スタントだとバレバレの映像になってしまったため、最後まで見せられなかったのだろう。

　
　サキもヨーヨーでやむなく応戦し、何となく釈然としない感じで戦いはサキの勝利で終わる。

　サキ「おまんの技ではまだうちには勝てんちゃ……これをうちに出したがかね？」
　サキの投げた果たし状を見て、
　お京「出してないぜ、出したのはお前のほう……じゃあ！」
　サキ「うちら誰ぞに仕掛けられたらしいちゃ」
　お京「お前、一体誰何だよ？」
　サキ「うちの名前は五代陽子、ワケあって、麻宮サキをなのっちょる」
　お京「どうしてそんなこと、あたいに？」
　サキ「うちはおまんが好きじゃき」

　良いですね、一人称が「あたい」のショートカットの女子高生。
　既にお分かりのように、管理人はこのお京が大好きなのである。
　さて、上原は首尾よく戦いの様子を撮影したが、「凄い、凄いよあの二人……こんなもん！」と、自らフィルムを抜き出してダメにしてしまう。サキとお京の超人的な戦いを見て、感動してしまったのだ。

　その後、二人で歩いているサキとお京。
　お京「オイ、言っとくけど梁山高校のスケバン、あたいだからなぁ！」←可愛い

　
　と、そこへ運転手付きの車から雪乃が（出て来なくてもいいのに）出てくる。サキの前でくるっと回転し、スカートの裾をつまんでお辞儀する。

　雪乃「あなたをお慕い申して、あなたと同じ学校へ転校することにしましたの」
　サキ「はぁー、そうか」
　雪乃は運転手の宮本の差し出した日傘を開き、サキの上に掲げる。
　雪乃「わたくし、あなたについていきます！」
　自分とあまりに懸け離れたキャラに、呆れたように首を振るお京。

　
　雪乃「お入りになりますかぁ」
　お京「ふざけんじゃねえよバカヤロウ」
　雪乃「あ、そうですか」

　この連れ立って歩く三人の様子、その位置関係が実に上手く性格や人間関係まで表現していて、とても好きなシーンである。これをロングから撮った映像は、後のＥＤでも効果的に使われていた。

　新たな友人を得たサキは、初代サキと同様、バイクに乗ってアパートへ帰ってくる。と、中には西脇が既に上がり込んで待っていた。1の神恭一郎と言い、暗闇指令の部下はこんなのばっかりである。
　西脇はサキに新たな指令を伝えるのだった。