探偵・神津恭介の殺人推理5「血ぬられた薔薇」
- 2014/02/22
- 22:37
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↑高えよバカヤロウ
ネタバレ注意
(皆さんを嫌な気分にさせるマクラを削除)
今日は実に久しぶりの「神津恭介の殺人推理」のお時間です。前回から5ヶ月くらい経ってしまいましたが、理由は簡単で、あんまり面白くないからです。
ミステリーとしては凡作だし、かと言って「美女シリーズ」のようにツッコミを入れながら見る楽しさと言うのも皆無なので、紹介するのが虚しいのであります。原作も全然読んでないしね。
でもまあ、折角4まで書いたんだから、最後までやり抜こうと。
第5作目は1986年放送の「血ぬられた薔薇」。
冒頭、雨の中、東京駅からタクシーに乗った松下だったが、後から来た若い女性が強引に割り込んでくる。

その女性、加山エミと言うのだが、比企理恵さんが演じている。彼女は1年半前の2作目にも出ているので、こんな短いスパンで同じ女優が出ると言うのはちょっと珍しいかもしれない。
……でも、7と8には、どちらも蜷川有紀が出てるのか。
エミはタクシーの中でも後ろを気にして、誰かに追われているような素振りだった。

松下は、神津やその妹の信子に車えびを土産に持って帰るのだが、バッグから女物の下着や、知のついたナイフが出てきて戸惑う。どうやら、エミとバッグを取り違えてしまったらしい。
レギュラーの入れ替わりが激しいシリーズだが、信子役は今回から最後まで、森口瑤子が務める。ただし、灘陽子名義である。まだ、垢抜けない感じがして可愛いよね。
エミから松下に電話があり、ホテルでバッグを交換したいと言う。松下がホテルへ赴くが、現れたのはエミ本人ではなく、姉のユリ(早乙女愛)であった。

松下はユリの後をつけ、彼女が加山と言う大資産家の長女だと知り、近所で加山家に関する情報を集める。
折しも、3年ぶりに次女のエミが神戸から帰ってきたのだった。加山家の当主は寝たきりで、その面倒を後妻(生田悦子)が見ているが、後妻の連れ子のミヤコがいる。
ユリは大人しい性格だが、気性の荒いエミとミヤコは昔から仲が悪い。
ユリには鶴田(広岡舜)と言うロン毛で貿易会社社長の恋人がいた。

だが、翌日、ミヤコが寝室でナイフで刺されて殺されているのが発見される。
犯人は外部から侵入したようだったが。

警察の調べで、前夜の様子が明らかになる。
まず、エミとミヤコが口喧嘩をし、ミヤコは車で外出してしまう。入れ替わりに、かつてのエミの恋人、今はミヤコと付き合っている服飾デザイナーの小山内(五代高之)がやってくる。
とりあえず服飾デザイナーは向いてないんじゃないかと。
エミ「あなた、ミヤコと付き合ってるのね」
小山内「君が悪いんだ。3年前、何の前触れもなく僕の前から姿を消して……僕はね今でも君のことが好きだ」
エミ「よしてよ、時間は逆戻りしないわ」
小山内が帰った後、エミは強引にミヤコの部屋で寝てしまう。元々その部屋はエミが使っていた部屋だったのだ。

当然、帰宅したミヤコは怒ってエミを追い出そうとするが、
ミヤコ「家出したんでしょ。あんたにそんな権利ないわよー」
エミ「なによ泥棒猫、この部屋もそうだけど、男まで人のお古盗んどいてでかい面するんじゃないよ」
と、逆に叩き出される。
この辺、いかにも2年前の「不良少女とよばれて」の山吹マリを髣髴とさせるキャラである。
神津は、犯人がエミと間違えてミヤコを殺したのではないかと睨む。

なお、鶴田の秘書で、ユリの親友でもある女性を、「不良~」で比企さんと共演していた高橋恵子さん(高橋彩夏名義)が演じている。「不良~」では優しい教師役だったが、この作品では……。
ま、彼女と比企さんがじかに絡むシーンはないんだけどね。
事件後、エミが行方をくらましてしまう。ユリはそのことで神津に協力を求める。
ユリの話や松下の調べをまとめると、
・エミは神戸で同棲していた後藤と言う男を刺して東京へ逃げてきたらしい。
・後藤は3年前、井上と言う男と一緒に宝石の密輸をやっていたらしい。
・後藤は既に病院から逃げ出していた。
と言う感じになる。

エミはかつての恋人の小山内の家に匿われていた。
一晩ぐっすり眠った後、ベッドの中からかつての恋人に「健さん……抱いて」と囁くエミ。
ここでおっぱいのひとつやふたつ出れば、視聴者の目も醒めるのだが、軽いキスと抱擁だけなので、お父さんもがっかりだ。
エミは、小山内の親戚が住職をしている寺に預けられる。
その後、鶴田が神津のもとを訪れ、エミは小山内の家に隠れているのではないかと話し、松下と一緒に小山内の家に忍び込む。と、エミらしい赤い服の女性が家を飛び出すのを目撃する。

で、いろいろあって、エミは植物園の薔薇の花壇の中で他殺死体で発見される。
後藤も死体となって発見され、警察は小山内の犯行だとして彼の行方を捜す。一方、ユリと鶴田はささやかな婚約パーテーィを開くのだが、そこへ「待った」をかけたのは他ならぬ神津恭介。
彼は鶴田こそ、後藤の仲間だった井上だと断じる。彼は整形手術で顔を変えていたのだ。ミヤコ、エミ、後藤を殺したのも全て鶴田の仕業だった。鶴田はエミに自分のことをユリにばらされるのを懼れたのだ。
また、彼の秘書も共犯者で、エミと思われた赤い服の女は彼女だった(鶴田のアリバイ工作のため)。
神津は、鶴田の服についていた薔薇のトゲが植物園にしかない珍しい品種だと突き止め、それを証拠として彼を真犯人だと推理する。
なお、途中で生田悦子も、後藤にエミを殺してくれるよう依頼していたため、どうやら警察に捕まったらしい。父親も余命幾許もなく、ユリはひとりぼっちになってしまう。

レギュラー三人仲良くおしゃべりしながら終わる。この辺のほのぼのした感じはいいんだけど、全体的にどうも索漠としたストーリーで、トリックにも殺害方法にも際立ったところがない。
ドラマとしても各女優の魅力が十分引き出せているとは言い難い。後味もなんか悪いしなぁ。
「美女シリーズ」と比較すると、一段も二段も格が落ちる気がするのです。嫌いじゃないけどね。
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