第7話「お家が燃える!」 冒頭、トンガリ帽子を集めてエゴスの怪人が黒ミサのような集会を開いている。
火の玉怪人「我はエゴスの神の子、火の玉怪人! 我らエゴスに敵対するものは悪だ。悪は燃やし、滅ぼさねばならぬ。燃やせ、燃やせ、灰にしろ!」 悪の組織が「悪は燃やせ」と叫んでいるのは奇異に聞こえるかもしれないが、所詮、正義や悪なんてものは相対的な価値観に過ぎないのだ(何を言うとるんだお前は)。
ちなみに怪人の声は、エヴァでお馴染み清川元夢さんです。
その言葉どおり、夜な夜な放火と思われる火事が多発する。

バイクで通り掛かったコサックが現場へ近付こうとすると、消防員に手荒く咎められる。この消防員を演じているのは後に「シャリバン」でガイラー将軍を演じる栗原敏さん。
コサックはそこで、火事を見て心地よさ気に笑っている子供を見て不思議に思う。
基地へ戻って火事について仲間と話し合うコサック。今回から、喋る九官鳥がレギュラー(?)として登場し、彼らの話し相手、場合によっては指示を出すキャラクターを担う。これは鉄山将軍役の東千代之介が多忙で、毎回撮影に参加できないと言う事情もあったのではないだろうか。

その少年は、とある病院に入院していた。
その世話を甲斐甲斐しくするチークの濃い看護婦を演じるのはこれも特撮作品に多数出演している藤山律子さん。

コサックは再び火災現場にでくわすが、ここでも彼を制止する警官を、スーツアクターとしても活躍した高橋利道氏が演じている。
コサックは例の少年を見掛け、後を追って入院している病院を突き止める。

コサックは少年の主治医に話を聞く。
コサック「記憶を失ってるんですか」
医者「ええ、自宅を何者かに放火されて……英夫君を除いては家族全部焼け死んでしまったんです。その時に記憶を失ったのか……
果たして記憶は戻るのか?」
他人事みたいに言うな。お前が治すんじゃ。

英夫「うん、火が僕を呼んでるンだよ」
コサック「どういうことなんだ」
英夫「サイレンが聞こえる前に、どっかで火事が起こることは分かるンだよ。ベットの中で目をつぶってるとぉ真っ暗な中で誰かが火をつけるのが見えるンだよ」
コサック「放火をする奴の顔は?」
英夫「それは分からないよ。どうして火事が起こる前に火が見えるんだろうねえ? お兄さん」
コサック「君のうちは誰かに放火されてしまった。それで君は火事に対して敏感になっている。だから火事の起こることが予感で分かるんじゃないのかな」
英夫「僕、ひとりぼっちなんだね」
コサックは同じく孤児だった自分と重ね合わせ、少年を勇気付けてやろうとパチンコを教えてやる。パチンコといっても、出ます出します出させますのほうじゃなく、ゴムで小石を飛ばす奴ね。
だが、親しくコサックと遊んでいる少年を見た看護婦は、少年を(文字通り)締め上げて口封じをしようとする。彼女は、少年の記憶が戻るかどうか監視するためにエゴスが遣わした戦闘員だったのだ。……監視してないで、とっとと殺せばよかったのに。
しかも英夫はそのショックで記憶を取り戻し、放火した犯人が他ならぬ藤山律子だと思い出してしまう。
コサックが駆けつけ、看護婦は戦闘員として倒される。
……それにしても、なんで英夫は火災現場で嬉しそうに笑っていたのだろう? 謎だ。
少年の甦った記憶を元に、コサックは敵のアジトを探す。

と、エゴスの一味が、トンガリ帽子を被ったまま
堂々と歩いていたので、すぐに後ろから襲い掛かってその衣装を剥ぎ取るコサックであった。
ちなみにトンガリ帽子の下は栗原敏だった。彼らはエゴスの一味と言うより信奉者で、その計画に加担してあちこちで(エゴスに協力しない人の家などに)火災を起こしていた……んだと思う。
後は集会に紛れ込んだコサック、そしてバトルフィーバーの面々で火の玉怪人をサクッと倒して終了。
もっとも、事件は解決しても天涯孤独の少年の身は変わらず、施設に引き取られて暗い青春を送るのであった。(註・送りません)