「スケバン刑事2 少女鉄仮面伝説」セレクション 第41話 後編

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　第41話「壮烈！　サキ、雪乃、お京 最後の戦い」（1986年10月16日）

　信楽老との決着を付けるべく、歩き続ける三人。

　どうでもいいが、歩いて直接鎌倉まで行くつもりなのだろうか？

　
　と、倉庫の立ち並ぶ区画に入るや、屋根の上から三人に銃口を向けるものがあった。

　最初に雪乃が気付いて振り向くと、

　
　あんまり強くなさそうな人だった。

　信楽老直属の「影」のひとりである。

　雪乃は咄嗟に二人を押しのけ、武器である袱紗を投げ付ける。
　袱紗は男の顔面にヒットし、男は屋根から転落するが、雪乃も同時に肩口に銃弾を受けていた。

　
　慌てて駆け寄り、抱き起こすサキ。
　サキ「雪乃さん！」

　お京は周囲に潜む敵に次々とビー玉を投げて潰して行く。

　安全を確保して、お京が振り向くと、

　
　急にごっつくなったサキが、雪乃を抱え上げて草むらに運んでいるところだった。

　
　そりゃ、びっくりするよね。

　
　どう見ても死にそうにない傷なのだが、サキは泣きそうな声で「雪乃さん、しっかりしいや」と励ます。
　雪乃の方も、「サキさん、お京さん、ボケの雪乃は何の役にも立てなくて……」と死ぬ気マンマン。

　
　お京「雪乃ぉっ」

　もっとも、管理人、最初に見た時はてっきりほんとに死ぬんだと思ってうるうるしちゃいましたが……。

　雪乃「最後まで戦いなくって御免なさい、サキさん、死ぬの、怖い……」
　サキ「雪乃さぁん！」

　雪乃、ニッコリ微笑むと、がっくりと首を垂れて、定番の死に様を見せる。

　普通、ここまでやったら絶対死んでるもんだけどね……。なんとなく詐欺に遭った気分だ。

　
　休む間もなく、「影」たちが車やバイクで二人に向かってくる。

　お京、涙を拭こうともせず、叫びながら突っ込んで行く。

　80年代学園ドラマのちょっと残念なことは、全体的にスカートが長いことだ。

　
　お京、彼らの前でジャンプし、

　
　鋭い蹴りを放つ。

　サキも目に涙を溜めて戦場に加わり、飛んだり跳ねたり、大ハシャギ。

　敵を全て倒したと思ってサキに手を振ろうとしたお京、だが、

　
　サキ「あぶなーいっ！」

　お京は左右から棍棒で殴られ、ぶっ倒れる。

　
　サキは敵を片付けてから、さっきとおなじことをお京相手に繰り返す。

　サキ「お京、お京……」
　お京は愛用のビー玉をサキに渡すと、何も言わず、ニッコリ微笑んで逝ってしまう。

　サキが「影」を全員倒すと、今度は覆面パトカーがサイレンを鳴らしながら走ってくる。
　暗闇指令と、その部下たちである。

　暗闇指令「麻宮サキ、傷害及び騒乱の罪で逮捕する」
　サキ「襲われたんじゃ、そんなことより、雪乃とお京に救急車を！」
　暗闇指令「言った筈だ。お前はもうスケバン刑事じゃない」

　サキは刑事たちを払い除けると、

　
　「桜の代紋」を暗闇指令に向ける。

　
　サキ「3年Ｂ組、麻宮サキ、またの名を、早乙女志織、今やこの桜の代紋はおまんらの手先の証じゃないがよ。これはこの戦いに関わった若き戦士たちの真心の代紋なんじゃ。この代紋ある限り、うちはうちの使命の為に戦う。邪魔は許さんぞね！」
　暗闇指令「……」

　本編では、暗闇指令は立ったままだが、

　
　予告編では、暗闇指令が銃を取り出してサキに突きつけるカットがある。

　そこへ別の車が突進して来る。
　西脇「サキ、乗れ！」

　
　暗闇指令「西脇、貴様！」
　西脇「裏切り御免！」

　傑作「隠し砦の三悪人」のあの名台詞を放つ西脇。しびれますな。

　西脇はサキを助手席に乗せて、その場を離脱する。

　サキは無言でハンドルを握る西脇を見遣る。そして後部座席には鉄仮面が鎮座ましましていた……。

　次回、いよいよ最終回！（……の筈でしたが）