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「悪夢の惨劇」DVD(1988年) 画像増補版

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悪夢の惨劇 [ ジェニファー・ルービン ]
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 (アンドリュー・フレミング監督/1988年米)

 めちゃくちゃ久しぶりにおすすめDVDを紹介するダス。

 管理人の大好きなジェニファー・ルービンちゃんの初主演作となる「悪夢の惨劇」である。

 原題は「BAD DREAMS」

 この邦題は、この前年に公開された、ジェニファーも出ている「エルム街の悪夢3 惨劇の館」に引っ掛けているのは言うまでもない。

 内容的にも、ジェニファー演じるヒロインが、死んだ筈の人間の幻影に悩まされ、その過程でどんどん人が死んでいくと言う、似たようなストーリーである。

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 冒頭、ユニティと言う小さな宗教団体が住む田舎の一軒家。

 教祖のハリス(リチャード・リンチ)が、老若男女の信者たちにお玉で何かの液体をかけていく。

 信者たちはみんな落ち着いて、満ち足りた表情を浮かべている。

 ……イヤな予感がしたのだが、

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 案の定、みんながかけられていたのはガソリンで、みんなで仲良く集団焼身自殺をしようとしているところだったのだ。

 恐ろしい悲鳴が部屋の中に反響した後、家が吹っ飛ぶ。

 ハリス以下、信者はみんな死ぬが、シンシアと言う少女だけ奇跡的に一命を取り留める。だが、煙を吸ったせいか、そのまま昏睡状態に陥り、長い年月が過ぎる。

 13年後、シンシアは夢の中でハリスに呼び起こされ、昏睡状態を脱する。

 警察やマスコミは13年前の事件の真相を彼女から聞きだそうとするが、彼女は事件の記憶をなくしており、リハビリを兼ねて、ボーダーラインパーソナリティ(境界性人格障害とかそんな感じ)の患者たちと一緒にグループセラピーを受けることになる。

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 で、その13年後のシンシアを我らがジェニファーちゃんが演じているのだ。

 これがまた、めっちゃ可愛いのよ。

 セックスアピールはないけど、実にキュートで、妖精のような美しさである。生きてて良かった。

 それに、「心臓が凍る瞬間」「ブロンドの標的」「スクリーマーズ」など、管理人が見た数少ない彼女の出演作では、いつも最後にはキチガイになってしまって、それはそれで好きなんだけど、この作品では情緒不安定ではあるが、最後まで純真な少女としての正気を保っているのが嬉しいお知らせです。

 主治医のカーメンは、熱心に彼女の力になろうとするが、シンシアはなかなか心を開こうとしない。

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 シンシアは自分は正常だと主張し、病院を出たいと訴える。だが、シンシアには家族もなく、体力も回復していないので、とりあえず病院にいるしかないのだった。

 ぐふふ、見ろよ、この貧乳……。

 そんなある日、彼女がぎゅうぎゅうづめのエレベーターに乗っていると、途中で箱が止まる。

 明滅を繰り返す照明の中、人々の苛立ちの声やドアを叩く音が響く。

 シンシア、隅の方に体をずらそうとして、人にぶつかる。「失礼」と言って相手を見ると……

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 それは13年前に死んだ筈の教祖ハリスだった。

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 誰かのズボンにしがみつき、必死にハリスから逃れようとするシンシアが可愛いのである!

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 自分たちのところへ来るよう優しく語り掛けるハリスの顔が、最後には焼け爛れた死人のそれに変わる。

 やっとドアが開き、急いで廊下へ這い出すシンシアだったが、他の人にはハリスの姿は見えず、全く信じて貰えないのだった。

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 グループセラピー中、夢想状態から13年前の一軒家にタイムスリップするシンシア。

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 うう、身震いするほど可愛いが、キャプではそれが半分も伝わらないのが口惜しい。

 ハリスが投げたマッチが絨毯の上を走り、信者たちを次々火ダルマにして行く地獄絵図が、彼女の眼前で繰り広げられる。

 最後は現実世界に戻って絶叫し、他の患者たちを驚かせる。

 記憶を取り戻したシンシアは、担当刑事や精神科の部長ハリスフォードの前で、13年前の出来事をあらいざらい話す。だが、刑事は、シンシアが単なる傍観者ではなく、集団自殺に手を貸したのではないかと疑いの目を向ける。

 シンシア、自分と友達になろうと話しかけた女の子を冷たく突き放す。

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 ひとりになると、再びハリスや信者たちの幻影が目の前に現れる。

 ハリスはシンシアを何度も水の中に叩き込んでいたが、やがてそれがさっきの女の子に変わる。

 直後、その女の子がプールで溺死体となって発見される。警察は自殺と判断するが……。

 患者のひとりで、かつて雑誌記者だったと言うミリアムがシンシアに近付き、二人で組んで、教団にいた頃の経験を雑誌社に売り込まないかと持ち掛けて来る。

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 シンシアはその熱意に負けて、その話に乗る。

 それでも珍しく前向きな考えになって、楽しそうにミリアムと話しながら廊下を歩くシンシア。

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 だが、シンシアが、エレベーターに乗り込んだミリアムに、何気なく手を振っていたが、

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 ふと見れば、彼女の横にハリスが悠然と立って、こちらに手を振ろうとしているのではないか。

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 シンシア「ノーッ!」

 ハリスからミリアムを助けようと、白い靴下で院内を駆け回るシンシアがこれまた可愛いのだ。

 が、結局、ミリアムは建物から飛び降りて自殺してしまう。

 シンシアは、ハリスの亡霊がみんなを殺しているのだと主張するが、勿論、誰も信じてくれない。

 その後も患者たちの不可解な自殺が続き、警察は、シンシアがそれに関与しているのではないかと疑う。

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 病室で、彼女のことを親身になって心配しているカーメンと話しているパジャマ姿のシンシアが可愛いので思わず画像を追加してしまった管理人であった。

 シンシアは、とうとう警察に逮捕される代わりに隔離病棟へ移されるが、そこでも頻繁にハリスの幻影が現れ、シンシアを死の世界へ誘う。

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 シンシアも、半ばそれを望んでいるようであったが……。

 一方、部長と治療方針について意見が合わず、カーメンはあっさり解雇されてしまう。

 カーメンは駐車場へ出て、腹立ち紛れに患者たちに毎日与えている錠剤を飲み、自分の車に乗り込む。

 やがて、憎き部長が駐車場へ出てくる。

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 カーメンは鼻歌交じりにキーを回し、部長目掛けて何度も車を突進させて惨殺する。


 以下、ネタバレ注意!

 
 次の瞬間、カーメンはハンドルにもたれている自分を発見してギョッとする。

 車はさっきと同じところに停まっていて、フロントウィンドウも綺麗なまま。

 そう、幻覚を見ていたのだ。

 カーメンは即座に病院に戻り、シンシアたちに投与されていた薬を同僚にチェックさせる。

 それは部長の指示で選ばれたもので、普通では考えられない興奮剤などが多量に含まれていた。

 そう、シンシアの幻覚も、自殺の連鎖も、患者たちの奇矯な言動も、ほとんどその薬によって人為的に作られたものだったのだ!

 良く分からないけど、部長が何かの実験の為に行っていたらしい。

 自分も完全に「エルム街」みたいなホラーだと思っていたので、この合理的などんでん返しは見事であった。

 ラスト、シンシアはハリス(実は部長)にそそのかされ、屋上から飛び降りようとする。

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 一瞬意識を失ったシンシアは、やがて懐かしいユニティの館の前の草原に寝そべっている自分に気付き、爽やかな気分で建物へ向かう。

 正面の階段の踊り場に、ハリスが優しい笑顔で立ち、シンシアに手を差し伸べるが……

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 次の瞬間、シンシアはカーメンの絶叫で正気に返る。まだ彼女は落ちておらず、助けに駆けつけたカーメンが腕一本で支えていたのだ。

 カーメンはなんとか引き揚げようとするが、シンシア自身が生きる気力をなくしているのでどうしても引き揚げられない。

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 カーメン「君を愛してるのは僕だ。君を失いたくない!」

 最後にカーメンが真情を吐露してシンシアを励ますシーンは感動的である。

 極悪な部長は、カーメンもろともシンシアを落とそうとするが、そこへやっと警察が到着。シンシアたちを助け上げる。
 部長はカーメンに全ての罪をなすりつけようとするが、すぐバレてしまい、ヤケクソになって銃をカーメンたちに向ける。

 咄嗟にシンシアが飛び掛かり、部長を突き落とす。

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 目の前で(正当防衛とは言え)人が殺されるのを見た刑事が、何事もなかったように肩をすくめて行ってしまうのが、いかにも映画ならではのお気楽な結末。娯楽映画だからそれで良いのだ。

 ラスト、しっかり抱き合うシンシアとカーメンを映しつつ、エンドクレジットとなる。

 ……と言う訳で、超常現象かと思っていたら実はそうじゃなかったと言う意外性のある佳作であった。

 ジェニファーの出た映画の中では一番まとまりが良いかも知れない。

 みんなも見よう!

 (2018年3月20日加筆訂正)


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