第2話「その時ウルトラの母は」(1973年4月13日)
ZATの隊員でウルトラマンタロウ、その上、プロボクサーまで目指している欲張りな東光太郎。

練習試合で完敗を喫するが、「くそう、今度こそ俺が勝って見せるぞ!」と闘志を燃やす。
試合を見ていた健一は「もうやめた方がいいよー」と言うが、
光太郎「いや、健一君と約束したじゃないか、絶対勝ってみせるって」

健一「でもさぁ」
光太郎「俺は約束したことは必ず守るんだ。さぁ、(指切り)げんまんだ」
上目遣いの健一がとても可愛い。
雨は夜になってもやまなかったが、その雨の中、多摩川源流の工事現場がコスモリキッドと言う怪獣に襲われ、小屋にいた作業員が全員食われてしまう。さすがに流血描写はないが、舌に巻かれて食われるところをきっちり見せている。
翌日、ZATは直ちに現地調査に赴く。隊長に指名されたのは光太郎と南原だった。

現場の峡谷。実に見事なミニチュアセットである。

現場にやってきた光太郎、橋の上から、霧の中に立つコスモリキッドの影を目撃するが、南原が見た時は既に姿を消していた。
谷に降りて調べてみるが、やはり怪しいものはない。
南原「お前錯覚したんじゃないのか?」
光太郎「しかし、確かに見たんだ」
南原「霧に映った俺たちの影を見たんだよ、さあ帰ろう」
その後、下宿している白鳥家の玄関先で光太郎が縄跳びをしていると、

そそくさと言う感じで(どんな感じだ)、

長女のさおり(健一の姉)が、縄を持って出てくる。
いやー、この、朝加真由美さんの胸は本格的にヤバイですねぇ……

しかも、光太郎の横で、ぴょんぴょん勢い良く跳ねるものだから……
スタッフ、絶対狙ってるよな。
光太郎「綺麗だね」
さおり「(この服)昨日買ってきたの」
光太郎「いや、君のことだよ!」
普通は、これが逆になってギャグになるのだが、真顔でこんなことがさらっと言えるのが、光太郎の他のウルトラ戦士と決定的に違う点である。
それに、日本爽やか選手権優勝の篠田三郎さんが言うと厭味にならないんだよね。

さおり「あら、ははぁ」
光太郎「……」
さおりの胸を、獲物を狙うヒョウのような鋭い目付きで凝視する光太郎であった。
できれば、このままずっとさおりの画像を貼って余生を過ごしたいところだが、そうも行かないので話を進める。
さおりから、健一の様子がおかしいと聞かされ、光太郎は彼の部屋を訪ねる。
光太郎「健一君、俺に話してご覧よ。君と俺とは親友じゃないか」
健一「ダメだよ、大人は信用できないよ。本当のこと言っても誰も信じてくれないじゃないか!」
光太郎「そりゃないぜ健一君、俺はまだ何も聞いてないよ」
健一は、多摩川の堤防を通っていると、釣りをしていた男性が川から出てきた怪獣に食べられたと、割と凄いことを打ち明ける。健一の話からして、それは光太郎が霧の中に見たコスモリキッドらしかった。

飯を食いながら、光太郎の報告に耳を傾ける隊員たち。
こんなアットホームなシーンは、他のシリーズでは見られないものだ。
ZATは、怪獣をあぶり出す為、川に高圧電流を流す作戦を実施する。
計画は見事成功し、液体化して川に潜んでいたコスモリキッドが固体となって出現する。

怪獣に捕まった北島と西田のピンチに接し、光太郎の左腕のバッジが光る。
光太郎「ようし、ウルトラマンタロウになる時が来たぞ!」
光太郎はタロウに変身し、怪獣と戦う。

戦いつつ、ZATの戦闘機に「はよ撃て」と指示するのも、ウルトラ戦士としてはかなり珍しい。

最後は、タロウのブレスレットランサーが怪獣の首を貫き、怪獣は液体化して地面に吸い込まれる。
ちなみにこのランサーは、全話を通してここでしか使われていないらしい。

戦闘後、怪獣が足を取られ、液状化したあと吸い込まれた奇妙な穴の前に立つ隊員たち。
光太郎「この穴、何でも飲み込んじまう穴だって子供たちの間で有名なんですよ」
一同「へーっ」
南原「まるで荒垣さんの胃袋みたいじゃないっすか」
荒垣「何でも喰うからな、大きく丈夫になるんだ」
西田(荒垣の腹を触りながら)「それでアンパンみたいに膨れてるんですか」
ひとしきり騒いだ後、

荒垣「引き揚げるぞ!」
一同「はいっ」
帰るんかいっ! 見ていて思わずコケてしまったが、どう考えても怪しい穴なのに、何も調査しないで元気に帰ってしまうZATの能天気ぶりはタダモノではない。
もっとも、光太郎だけは多少心が残る風情であったが……
翌朝、光太郎と健一が犬のポチを連れてトレーニングをしていると、たまたまその穴の前を通り掛かり、ポチがその中に落ちてしまう。助けようと覗き込んだ光太郎も続いて落下。
実はその穴は、怪獣ライブキングの口だったのだ。
地上に出たライブキングは、腹を抱えて笑い声のような鳴き声を発しながら、のたうちまわる。
光太郎が怪獣の胃の中にいると知って、ZATも対応に苦慮する。

南原「奴は昨日液体怪獣も飲み込んでるんですよ、だから多分、消化不良で苦しんでるんじゃないでしょうかね」
北島「消化の悪い怪獣なんか飲み込むんだからひどい便秘になってるんだ」
南原「じゃあ早く下剤飲ませたらどうですか」
荒垣「しかしなぁ、人間の何千倍飲ませたら効き目があるんだ?」
暴れる怪獣を前に、冗談とも本気もつかない、実にのんびりとした会話を交わす隊員たち。

結局、南原のアイディアで、怪獣の腹に穴を開けて、光太郎を脱出させようと試みるが、出て来たのは液状のコスモリキッドで、外へ出て再び固体化してしまう。つまり、コスモリキッドはまだ死んでいなかったのだ。

朝日奈「くそう、しぶといやつだなぁ……あ、森山君お茶お茶」
森山「はい」
朝日奈「いやいや水だ」
森山「水ならそこにあります」
ほんと、森山いずみ隊員は可愛いね。思わず抱き締めたくなる。

ライブキングが巨大な火炎を吐き出し、コンビナートを焼き払う大迫力のシーン。
光太郎は、その胃の中でポチを抱いたまま、どうすることもできない。
(光太郎は、自分の意のままにタロウに変身できないらしい?)
その頃、光太郎のピンチを救うべく、宇宙の彼方から飛んで来たウルトラの母の姿があった。
……と言う非常に中途半端なところで続くのだった。
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